2017年

1月15日

信念がもたらした“ファン作り”

先週に引き続き、ゲストはWebブランディングを中心とした事業を展開する株式会社ファーストブランドの代表取締役社長 河本扶美子さん。
先週は取り組んでおられる3つの事業を中心にお話を伺いました。
とてもお話が上手な河本社長。
実は学生時代にDJの経験が。
「先輩に発声のアドバイスをいただきながら勉強させていただきましたね。
本格的に訓練したのは客室乗務員時代です」
そんな河本社長の現在に至るまではどのような道のりだったのでしょう?

「大学を出て銀行に就職しました。
2年を経て、そこから外資系の航空会社へ。
当時、関西空港がオープンする一期生だったんです。
それまでの東京住まいから関西へ。
水が合ったのか、関西にはすぐに馴染みましたね」

今のお仕事を始めるきっかけはあったのでしょうか?
「もともと小学生の頃から起業家になりたいと思っていました。
祖父が起業家だったので、その影響だったかもしれません。
大学は経済学部だったのですが、勉強があんまり好きじゃなくて(笑)。
そんな中、アメリカで20年前に“ファンを作る”ブランディングが流行ったんです。
成熟した社会になると企業もファンを作らなければならない。
その力でどんな人でもファンを作ることで夢を実現できる、地域や日本を元気にできる…“インターネットでブランディングだ!”となりました」

インターネットに目を付ける先見の明。
もともとパソコンやインターネットにはお詳しかったのでしょうか?
「実はインターネットの知識がなかったんです(笑)。
30歳までに航空会社を辞めようと思っていたんですけど仕事が面白くて辞められなくて。
35歳の時に辞めて起業のタイミングだったのですが、最初にしたことはパソコン教室に通って、ExcelとWordを教わることから始めました(笑)」

たった一人での起業。
営業、資料作りに追われる日々。
最初の年商、売り上げは8万円だったそうです。
笑顔で話されるそのずっと前にはご苦労も…。
「実は9つの事業を失敗しているんです。
まさにトライ&エラー。
経験値と知識の無さから安易なことをしたことがあります。
創業して15年。
そのうち7年間は赤字でしたから。
もともと色んな繋がりもないですし、“ブランディングってなにそれ?”というところからスタートでした。
『ファン作り』という言い方にしようなど色々と工夫はしましたね」
ファンを作ることで事業を推し進めていく。
本当の魅力があってこそ進む経済であり、事業です。
自分の強みを発信することの大切さを訴え続け、時代が河本社長の考え方に追いついてきたのかもしれません。

「ファンができて、発信ができて、仕事が成立していく。それを間近に見ることができる幸せ」と語る河本社長。
これからの目標は一体どんなことなのでしょうか?
「地域の活性化、日本の活性化が大きな目標ですね。
そして皆さんのお住いの地域には、こんなすごい事業主がいるんだということを我が社を通じて世界に知ってほしいと思います」

軸は変えないで学びを得ながら進む事業。
信念が結実した河本社長の集大成は、さらに成長を続けます。

竹原編集長のひとこと

人と地域の強みを引き出していく力。
「ファン作り」という新しい力を見せていただきましたね。