2017年

8月20日

地酒とものづくりへの想いが新たな発想を生む

今週のゲストは兵庫丹波から世界へ。
地酒酒造・株式会社西山酒造場 代表取締役社長の西山周三さん。

丹波篠山という土地は、緑豊かなイメージがありますが、酒蔵も多いのでしょうか?
「蔵元の数は多くないんですが、いい作物ができるところには、いいお酒がつきものです。
うちは今年で創業168年。
江戸末期明治初期にできた中の一つです。
私で六代目になります」と西山社長。

実際に西山酒造場で作っておられるお酒はどんなものがあるのでしょうか?
「うちはパック酒はありません。
純米大吟醸を主とした高級酒です。
銘を『小鼓』といいます。
今の時代、中身が美味しいのは当たり前なんで、見た目はかなり意識していますね。
どうやって手に取ってもらえるかを考えています」
一度見たら忘れられないインパクトのあるラベル。
そのデザインは独特です。

「日本酒のラベルのイメージって、一升瓶に半紙が貼ってあって墨の字が多いと思いまして。
実は五代目の父の時に斬新なデザインにしたいという方向性が決まっていたんです。
ボトルはもちろん蔵の外観、座布団、ボールペンも全て統一してやっていこうと…。
完成したのはつい最近なんですけどね。
父の想いも受け継いで、デザインも合わせた、ものづくりの精神は踏襲しています」。 
インターネット販売もいち早く手がけた西山酒造場。
店舗展開も障壁がある中、早くからインターネット販売を手がけることで売り先も変わったそうです。

西山社長は、早くから実家の酒蔵をお手伝いされていたのでしょうか?
「最初はテレビ局で営業マンをしていました。
30歳までには地元に帰って、酒に携わるものづくりをしたいと思っていたのですが…。
営業マン時代、会食の場で、お店の大将が“関西からいい酒が入った”とおっしゃるんです。
見るとうちの蔵の酒だった。
代々引き継がれてきた酒、そして父のものづくりの力を知った瞬間でしたね」。

営業マン時代を経て、家業へ。
ほとんど日本酒だったという五代目の仕事に加え、“自分のしたいことをしたい”という想いから、栗と黒豆を使った焼酎、さらにはリキュールも製造。
さらにはターゲットを幼児に絞った製品も生み出しました。
「地元の乳業とタッグを組んで『甘酒ヨーグルト』を開発しました。
甘酒のクセをヨーグルトで包み込んでとても美味しいです。
しかも無添加です。
実は菌が違うから酒蔵の中に乳酸飲料を入れることはNGなんです。
じゃあなぜできるのか…それは企業秘密です(笑)
特許を取るより色んな方に参入してもらって市場を作りたいんですよね。
世の中の企業さんと組んで新しいものを生み出していくのが今一番楽しいです」。

六代目となってものづくりの道を邁進されている西山社長。
社長にとって地酒とは何なのでしょうか?
「地酒の本分は地元のものを使って作ることなんです。
かの有名な兵庫県の酒米・山田錦は他の地域も使います。
うちは酒造りが難しいといわれる兵庫北錦という酒米、そして農家泣かせと呼ばれる但馬剛力という酒米を使って『小鼓』を作っています。
ものづくりの楽しさって試練を乗り越えた時だと思うんですね。
その喜びがいっぱい詰まったお酒を皆さんに味わっていただきたい。
作り手の喜びを消費者の方々と分かち合いたいんですよね」

地元のものを使い、地元の人たちで、地酒を作る。
ものづくりへの想いは未来へと繋がって行くのです。

<プレゼント>

株式会社西山酒造場さんからリスナーのみなさまへプレゼントを頂いております。
「甘酒ヨーグルトお試し6本セット」を5人の方に!
メール akarui@mbs1179.com
FAX 06−6809−9090
ハガキ 〒530-8304 MBSラジオ 「日本一明るい経済電波新聞」「甘酒ヨーグルトプレゼント」係
*当選者の発表は商品の発送をもってかえさせて頂きます。

竹原編集長のひとこと

中身はもちろんのこと、デザインにもこだわっていらっしゃいます。新しい発想はまた次の新しい発想につながりますね。