2018年

1月28日

いい材料、いい加工、そして…

ゲストは株式会社蓬莱本館の代表取締役・東進明さん。
先週は美味しい豚まんをスタジオでごちそうになりました。
寒い冬は嬉しくて美味しい逸品です。
この大阪名物・豚まんはどのようにして生まれたのでしょうか?
「台湾から日本にやって来た幼馴染三人が創業しました。
その中の一人が私の父です。
“蓬莱食堂”として昭和20年に現在の蓬莱本館の場所で創業しました。
料理専門がうちの父でして、蓬莱の豚まんを作ったのがうちの父です。
創業当時は豚まんがありませんでした。
そこで神戸で人気の豚まんを大きくして、大阪の人にも合う食べ物として出来上がったのが蓬莱の豚まんだったのです」。

大阪名物の誕生を語ってくださった東社長。
大人気を物語るエピソードも。
「歌舞伎座のところまでずらっと行列がありまして、販売を担当してくれていた女の子が、あまりに忙しすぎて豚まんを放ったそうです(笑)。
そのぐらい忙しかったんですね」

東社長ご自身も調理場に入っていらっしゃいました。
忙しさは体験済みだそうです。
「父が他界した影響で18歳の時から調理場に入っています。
大学の4年間は学校に行っているか、調理場にいるかという生活でしたね。
父の急逝後、母がいきなり社長になりました。
母も大変だったと思います。
母が頑張っていたのに息子の私が遊んでられませんよね」と当時を振り返り。

「大火事で焼けたこともありましたね。
店舗を建て替えた時に蓬莱本館と551さんと違う土俵で商売をしようと転換しました。
うちは機械化してどこまで美味しさを突き詰められるかがテーマです。
高校から中華まんを包んでいました。
その美味しさをどこまで追求できるかということなんです。
そうして28歳の時にスーパーにチルドの豚まんが生まれました。
7年前に千葉に工場もできまして、現在では1日10万個製造しています」。

全国のスーパー、生協、量販店でおなじみの存在ですが、クオリティの向上には様々な試みと思いが。
「いい材料、いい加工、そして、いい加熱が大切なんです。
玉ねぎも肉もいつでも同じものが入ってくるという前提がいけない。
気温差など自然の変化に対応していかねばいけません。
大量に作ると大量に生まれますが、失敗するとそれも大量です。
豚まんは皮が断熱の効果を生んで芯まで冷えないんですね。
蒸したての豚まんを真空冷却して急激に温度を落とすと中までしっかり冷えて保存が可能になります。
商品に対してどんな機械がいいのかを常に探求しています」

現在、千葉工場は1000坪。
さらに増設も視野に。
東社長の将来のビジョンは?
「将来的には関東の方に大阪の味を広げていければと思います。
豚まんは大阪の食文化ですから。
汗をかいて進めると結果がついてきます。
頑張って進めていきたいと思っています」

およそ5年前に後継者として息子さんが。
大阪で愛される味は今や全国区になりました。
味は代々引き継がれ愛され続けます。

<プレゼント>
 「 蓬莱本館のお試しセット 」を5人の方に!
≪ 宛先 ≫
※ メール :  akarui@mbs1179.com
※ FAX  : 06−6809−9090
※ ハガキ :  〒530-8304 MBSラジオ 「日本一明るい経済電波新聞」
「 蓬莱本館の豚まん プレゼント 」係
*当選者の発表は商品の発送をもってかえさせて頂きます。

竹原編集長のひとこと

味を生み出し、引き継いでいく。
そこから生まれたお金は機材への投資など次への活かし方が違いますね。