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九頭竜川資料館と福井県立恐竜博物館 PART【1】

2007/6/17放送
【リポーター:山口 奈緒美】

前回に引き続き福井県最大の川、九頭竜川をリポートします。
九頭竜川資料館で、九頭竜川流域で稲作が始まる4世紀、継体天皇のころからの利水・治水の歴史と、ユニークな「越中三叉」、そして周辺の景観に合わせてデザインされた鳴鹿大堰のお話を伺います。また、県内で発見された化石を元に復元された恐竜や、珍しい化石を展示している福井県立恐竜博物館を訪ねます。

九頭竜川鳴鹿大堰

     

九頭竜川資料館
頭竜川資料館館長の加藤哲郎(てつお)さんにお話を伺います。

― 九頭竜川という名前は、ちょっと変わった名前ですね。

加藤さん: 九つの頭を持った竜の川と書きますが、名前の由来はいろんな説があります。九頭竜川は大水が出るたびに堤防を崩したり水田を流したり、ひどい「崩れ川」だといわれていました。「崩れ川」では格好が悪い、ということで、九頭竜川になったという説が一番分かりやすいと思います。

― 昔から人々は九頭竜川の水を、利水や治水してきたのですね。

加藤さん: この地域では農業が始まると同時に九頭竜川の水を利用したのですが、川の水を引いたら、当然治水も考えなきゃいけない。この資料館では、継体天皇が治水を行った先駆者だということで皆さんにお話をしています。4世紀の頃ですから、ずいぶん昔から大々的に治水、利水を考えていたという事になりますね。

― 継体天皇時代の治水、利水とは、どのようなものだったのですか?

加藤さん: 川が氾濫した場合、その水をどこに流すかということ、つまり氾濫した川の水の逃がし所を作ることがまず第一だったと思います。


九頭竜川資料館
九頭竜川資料館
九頭竜川資料館館長 加藤哲郎さん(写真右)
九頭竜川資料館館長 加藤哲郎さん(写真右)
九頭竜川
九頭竜川

― 昔から人々の生活に密接に関わってきている川ということですね。

加藤さん: ご存知のとおり、福井県は早場米地帯の米どころで、大変古くから稲作の歴史があります。水田にはとにかく水を引かなければなりません。時には水争いで血を流す事もありました。その他にも様々な苦労があったと思います。

― そういう川の歴史を展示してあるのがこの九頭竜川資料館ですね。いろんな展示があって興味深いです。

加藤さん: 入口の所に、九頭竜川流域全体の航空写真を展示しています。これを見ると九頭竜川がどんな風に流れているか、流域の人々の生活がどういう風な形で行われているかということが理解していただけると思います。

― 「越中三叉(えっちゅうさんさ)」という昔の堰の模型がありましたが、これもまた面白いですね。

加藤さん: 三叉というのは、3本の木を組み合わせてピラミッド状に立てまして、そこへ粗朶(そだ)という雑木の枝を当てて、更にその前にむしろを当てて水をせき止めます。三叉が水に流されてしまわないように、後ろに大きい川石をいくつも乗せています。昭和30年の鳴鹿旧堰堤が出来るまで使われていたといいますから、ずいぶん長く使われていたという事になります。

後ろから見た「越中三叉」
後ろから見た「越中三叉」
「越中三叉」
「越中三叉」


鳴鹿大堰

在では「越中三叉」の代わりに、鳴鹿大堰で機械を使って水量を調節出来る様になっています。鳴鹿大堰にある魚道のすぐ横にの通路に下りてきました。すぐ目の前で鳴鹿大堰と魚道を見ることが出来ます。

― 鳴鹿大堰は、変わった形をしてますね。

加藤さん: はい。七つの堰柱が、橋でつながっていて、船が並んでいるような形に作られています。ここから少し上流に船橋がありますが、それをイメージして船橋の形にしたと言われています。三番目の堰柱を見ていただくと煙突のようなものが2本立ってます。あれは鹿をイメージして作られているのです。

― 角をイメージしたと言うことですね。

加藤さん: ここは鳴鹿という地名です。それで、鹿に縁があることに因んで鹿をイメージしてひとつひとつの堰柱を作ってあります。このあたりの景観に合わせるように色や形をデザインしています。


鳴鹿大堰
鳴鹿大堰
2本の魚道
2本の魚道

― すぐ横には2種類の魚道が流れています。

加藤さん: 広い幅の階段式になっているものと、底に小石が敷いてある幅1mほどの緩やかな流れのものと2種類の魚道があります。泳ぐ力の強い魚は階段式のほうへ、弱いものは流れの緩いところへ、という配慮がされています。

― この魚道を真横から観察できる魚道観察室に先ほど行きましたが、鮎が泳いでいるのを間近で見ることができました。

加藤さん: 大小さまざまな鮎がいますが、小さいものは天然の鮎かも知れません。今のシーズンになりますと、シロサギ、ダイサギ、コサギ、アオサギ、ゴイサギと言ったいろんなサギが魚道の階段のところにやってきて、首を突っ込んで上手に鮎を捕まえます。こういった自然の様子を出来るだけ間近で見ていただいて、川と私たちの関わりについていろいろと考えて頂く機会になればと思っています。



◆九頭竜川資料館ホームページ: http://www.river-can.go.jp/

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