猪名川の源流 PART【1】
大野山(おおやさん)山頂から猪名川をたどります。
猪名川は兵庫県川辺郡猪名川町北部の大野山(おおやさん)を源として南に猪名川町・川西市・伊丹市を流れ、尼崎市の神崎川に合流する全長43.2キロメートルの川です。猪名川の源流を訪ねたあと、北摂で屈指の景観を誇る屏風岩を見ます。

大野山(おおやさん)・猪名川源流 田中さん: 頂上から30メートルくらいです。 ― 「猪名川の源流は猪名川町の最高峰、大野山の山頂部に位置し、兵庫県立自然公園特別地域に指定されています」という看板があります。ここから猪名川は43.2キロメートルにわたって流れているのですね。 田中さん: ここは数百年の歴史がある道ですが昔は牛と人間が通るだけでした。40年前に無線中継所がつくられた時にこの立派な道がついたのが始まりで、その後キャンプ場や天文台ができて京阪神の人が来るようになり、現在では年間約5万人が大野山を訪れています。 ― 山頂まで登ってきました。大変見晴らしがよい所ですね。 田中さん: 山頂からは瀬戸内海や、家島、小豆島などを見晴らすことができます。 ― 所々に雪が残っていました。 田中さん: このあたりは雪が積もり、そのために山頂の天文台はシーズン中5、6日間休業します。 ― ところで田中さんは猪名川の本当の源流の場所を見つけられたと聞きました。 田中さん: そうです。源流というのは、猪名川で一番高いところで、最初に水が出ている場所ということであれば、ここではなく私が見つけた場所が本当の源流だと思っています。 ― 早速、田中さんが発見された源流に案内していただきましょう。 |
![]() 猪名川町柏原森林組合前組合長の田中正夫さん(写真右) ![]() 猪名川の源流 ![]() 猪名川天文台 ![]() 大野山山頂からの眺め |
![]() 田中さんが発見した猪名川源流 ![]() 猪名川上流 |
― ここが田中さんが見つけられた源流となるところですか? 田中さん: そうです。ここが絶対に猪名川の源流だと私は思います。 ― 源流発見のきっかけをお話ください。 田中さん: この場所で草刈していた時に足がニュッと土の中に入りました。「ここに水が流れているな、ここから水が出ているな」と分かったのですが、はっきりと証明することができませんでした。幸いにして森のボランティアの人の賛同を得て、平成19年9月9日に「ここを源流にしよう」という話になりました。キャンプにこられた人たちが「ここが猪名川の本当の源流だ」と喜んでもらっています。 ― きれいに石で整備されて流れ出た水が通る道がありますね。「猪名川源流」という看板も立ててあります。昔、ここの水を使っていたという文献も残っているそうですね。 |
田中さん: 約1200年前、8世紀にこの付近にあった日光寺のお坊さんがこの水を使って生活していたと伝えられています。 ― 先ほど見ましたところが一般的に知られている、源流ということですが、地元の人にとってはこちらのほうが昔から親しみのある源流ということですね。 田中さん: もちろんそうです。 ― 田中さんは子供のころから猪名川に親しんでこられたのですか? 田中さん: はい。生まれたときからずっとここに住んでいます。私の親もお祖父さんも代々ずっとここで暮らしていました。だからできるだけ猪名川を大切にして下流へきれいな水を送るということが大事だと思っています。 ― 山をきれいにすることで川がきれいになっていくということですね。 田中さん: そうです。山をきれいにし、田んぼをきれいにすることによって美しい水を下流へ流すということです。 ― 山の整備というのは非常に大切な仕事ですね。 |
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