国道168号 十津川村 PART【1】
和歌山県新宮市から国道168号を北上します。
国道168号は和歌山県新宮市を起点にして、大阪府枚方市の天の川交差点までの174.5キロメートルの国道です。今回は起点の新宮市から三重県との県境を流れる熊野川沿いを北上して日本一大きな村、奈良県十津川村を訪ねます。

十津川村 谷向さん: はい。一つは明治新政府の祭政一致政策、神様を信仰することと政治は一緒にしなければならないという政策がありましたが、これによって徳川幕府に保護されていた仏教と神様の信仰を分離しなければならなくなり、廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)ということになりました。当時十津川村には54の寺がありましたが、全部なくなり全て神様の信仰に変わりました。 ― お寺を全部なくしてしまうほどに徹底されたのですね。 谷向さん: 廃仏毀釈は日本全国で行われたのですが、どの地域でもしばらくするとまた寺が再興されて元の信仰の姿に戻りました。ところが十津川村は不思議なことに100年間、一つの寺も再興されなかったのです。 ― 現在、十津川村にお寺はあるのですか? 谷向さん: 一つだけあります。 ― 二つ目の大きな事件を教えてください。 谷向さん: それは明治22年に十津川村で大雨が3日間も続き、十津川が大氾濫を起こし、山崩れがあり、壊滅的な状況に追い込まれました。 ― 当時、十津川村にはどれくらいの人が住んでいたのですか? 谷向さん: 約1万2000人です。死者が168人、全壊家屋が約800、田畑は壊滅的な状況に追い込まれ、復興の見込みがたたないので北海道の新十津川村に移住された方も大勢いました。 ― 今は十津川村もトンネルや高架橋ができて便利にはなりましたが、昔はどうだったのですか? 谷向さん: 国道168号ができたのが昭和35年です。それまで交通の手段は川の船でした。当時プロペラ船が唯一の交通機関で、十津川村は陸の孤島といわれておりました。外部からの荷物は和歌山県の新宮市からプロペラ船で運んできました。 ― 十津川村は温泉街や観光のイメージが強かったのですが、歴史的な話を伺い、新たな一面が見えました。 |
![]() 国道168号起点 新宮市橋本交差点 ![]() 国道168号バイパス ![]() 十津川歴史資料館長代理の谷向基さん(写真右) ![]() 十津川歴史資料館 館内 ![]() 十津川歴史資料館 |
![]() 道の駅「十津川郷」 ![]() 道の駅「十津川郷」駅長の大玉さん(写真右) |
道の駅「十津川郷」 大玉さん: 日本の滝100選に選ばれています「笹の滝」が一番ですね。川の水がエメラルドグリーンで水が冷たく、岩や石がすごくキレイな美しい滝です。でも途中の道がすごく怖いですよ。 ― 滝へは車で行けますか? 大玉さん: 車で滝近くまで行って、しばらく歩かなければなりません。 ― 十津川村といえは、温泉というイメージがあるのですが。 大玉さん: 観光協会が運営している公衆浴場が2箇所と、少し離れた十津川温泉があります。 |
― それから「谷瀬(たにせ)の吊り橋」も有名ですね。 大玉さん: 長さが297メートル、高さが約54メートルあります。風が吹くと揺れて怖いですよ。 ― 地元の人は生活の道として使われているのですか? 大玉さん: はい。単車で走ったりしていますよ。 ― もう一つよく知られているのはワイヤロ−プに屋形をくくりつけた「野猿(やえん)」がありますね。昔のロ−プウェーという感じですか? 大玉さん: そうですね。この地域には「野猿」がたくさんあります。道路の一部、橋の代わりですね。 ― 生活に必要なものとして作られたのですね。 大玉さん: 1階は地元の特産品販売コーナーと観光案内所があります。また、2階の食事コーナーでは手打ちそばを提供しております。そして地下1階「むかし館」は国の重要有形民族文化財を展示した伝習施設になっていて、十津川村の歴史を知ることができます。皆様のお越しをお待ちしております。
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