自身も京都に移り住んだパーソナリティー本上まなみが、“もうひとつの京都”の魅力を発見し、再認識する番組です。
古都京都とはひと味違う京都の魅力を音と言葉、そして音楽でスタイリッシュにラジオの電波で発信していきます。


  


「こちらが制作中のクッキーのランプシェードです」 と和田さんの作業場に案内してもらいました。 ちょうど金属で骨組みを作り終えたところ。

「普通のランプベースに骨組みをセットして、 取り付けたあと、今制作中の 北山杉など名木で作ったクッキーで、 取り付けていくという感じになります」


作業場に入ると、目の前の作品にすぐ向き合う和田さん。後ろからのぞき込んでいる本上も、興味津々です。

確かに机の上にはいろんな種類のクッキーがあります。
この色違いというのは塗っているのではなく、 元の木の色。自然の風合いなんですね。 ちなみに、クッキーのランプシェードを 作ろうと思ったきかっけは何だったのでしょう?

「さきほど見ていただいたチョコレートのお部屋が 一旦完成したので、今度はゲストルームを クッキーのお部屋にしようと思っているんです」 なるほど、テーマがクッキーなんですね。

というわけで、クッキーのデコレーションを お手伝いさせていただくことに。 小さいから神経を使う作業なのですが、 これはワークショップでも体験できるのだとか。

二人で手を動かしながら、話は続きます。

クッキーの形をした木をデコレーションしていきます。実に楽しい作業

本上が気になったのは、クッキーのランプシェードのほかにも もっともっと作品の構想があるのだろうな、ということ。

「いつはいろいろ造りたいものが頭の中に満載で、 困るくらいなんです。今はアップルパイのラブソファーを作ろうかと」

ラブソファー!? ということは大きいじゃないですか! しかしすでに本体はできあがっていて、あとは皮を張るだけ。 アップルパイということはブラウン系でしょうか?

「黄色と、焦げ目が茶色ですね」 ほかにも、クッキーのテーブルを造ろうと考えているそうです。 「ちょうどコタツくらいの大きさにしようと思っています」

それも結構大きいじゃないですか!と思わず言ってしまいましたが、 すでに取りかかっているそう。 同時進行でもできちゃうんですね。

それにしても、どういう時に作品のイメージって 湧いてくるのでしょう…。

「実はほとんどが昔からイメージしているもので、 10年とか何年も経過を経て、 あとは自分の技術が追いついてくるのを待っている感じです」

じゃあ機が熟したなっていうタイミングで 作業が開始されていくということですね。

話が楽しいと作業もはかどります。

「そうですね。まさに、京北のアトリエの物件がなかったら、 家具を造ったり、完成した家具を置けなかったので」 そうか、街なかだとスペースと音の問題がありますもんね。 お菓子の家が完成されるまでは着々と作業されるんですね。 そんな中でも、どうしてもこれできないという、 諦めたものはないんですか?
「いまのところ、陶器の大きいものが造れていませんね。 例えば、洗面ボールをシュークリームで造ったり、 トイレの中に蛇口があってジャーって流れるとか」 おもしろい! この地域でできる可能性はあるんですか?
「京北はものづくり作家さんが多い地域なので、 陶芸作家さんの窯で焼かせてもらえたら可能なんですけど」 すごいアイデアですね〜 「まだトイレの便座も作れてないんですけど(笑)」
かといって、陶芸をまるでしていないかと言えば、 クッキーのお皿や名刺入れを造ったことがあるそう。 そればかりか京北にきてからステンドグラスを習うなど、 少しずつですが、スキルを増やしています。 その根底には、5歳くらいからあったという “こんなものに囲まれて暮らしたい”という強い思いが 今もあるからなのでしょう。 子供の頃の夢って、現実に考えたら難しいなって思ったり、 違う夢に変わったりということを誰しも経験すると思うんですけど、 その頃の思いをずっと持ち続けて、強い思いで作品を造り、 それを仕事にしています。これって相当な思いがないとできないし、 行動力がないとできないと思います。 やっぱりこういうことを実現するって、有言実行タイプ?

とてもあかるく話す和田さん。しかしその瞳はとて熱を帯びていて、 熱い思いを持ち続けている人なんだ、と気付かされます。

「実は、このブランドを立ち上げるまでは 人には一切話していませんでした。 夢を話しても、実際に形にしたものを見なければ 人は納得しないだろうと思っていたので、 このブランドを確立してから 人に評価してもらったらいいと思っていました。 それまでは父とも喧嘩して、孤独になったりもしました。 実は父が叶えたかった夢が、 今私が実現している、田舎暮らしなんです。 田舎暮らしをして、モノを造って生計を立てて 暮らすというのを私がやろうとしていたときに、 父に大反対されました。なので、やり始めた時は孤独でしたね。 形にしていくにつれて仲間が増えていきましたけど」 いえいえ、これだけ努力されているんですもの、 本当はお父さん、すごく応援していると思いますよ。

来週も京北で「泡糖工房」を構える和田さんに話を伺います。 これからの京北に対する和田さんの思いとは? お楽しみに!

<ミニコラム> 今週の風景


和田さんの作業場で思わず本上が「わ!プリンだ、かわいい♪」 と叫んでしまったもの。 それは和田さんが座っていたイスでした。キッズチェアとして造ったそうですが、ミシンテーブルの高さにも合うから、ご自分で使われているそうです。 本当においしそう!!!!

造形作家 和田紗夕里さん

芸術大学を卒業後、創作活動のために京北へ。築100年以上の古民家を改装し、「泡糖(カルメラ)工房」を開く。北山杉や京北の鹿革、草木染めの布といった京北の素材を使い、お菓子の形の家具や雑貨を製作している。2015年にイタリア・ミラノで開催されたミラノ万博の日本館「ジャパン・アート・テイスティング・エキスポ」にも作品を出品。夢はセルフビルドでお菓子の家を建てること。


■今回の訪問地

京都市右京区の最北に位置する京北地域。その中心部・周山町は、上桂川の支流である弓削川が流れ、120年あまり続く酒蔵があるなど、静かな街並みが広がっています。近くには周山城跡もあり、歴史と文化が息づく町です。

京都トピックス
【京都丹波ジビエフェア2017冬】
森の恵み、風味豊かな「京都丹波ジビエ」。 国内最高レベルの食肉処理施設で安心・安全に処理された野生のシカやイノシシの肉を使って、福知山市、舞鶴市、綾部市の飲食店が自信を持って、ジビエ料理を提供します。
【開催日時】
2月26日(日)まで
【開催場所】
福知山市・舞鶴市・綾部市の飲食店等29店舗
※詳しくは「京都丹波ジビエ」で検索してください。
【お問い合わせ先】
京都府中丹広域振興局農林商工部企画調整室
【電話番号】
0773−62−2508

【バックナンバー】
#047 2月19日 造りたいものがいろいろありすぎて・・・
#046 2月12日 女子が誰しも夢見たお菓子の家が!?
#045 2月5日 不思議の国に迷い込んだような・・・

【2月のプレゼント】

今月は、「鈴木工芸 山匠のコーヒーカップとスプーンのペアセット」を 1人の方にプレゼント。

京都、美山でオリジナルの銘木家具を製作する鈴木工芸のオリジナル木製食器。 強靭で耐朽性にも優れているケヤキを荒彫りした後、4~5年置いて、 仕上げられた匠の逸品は飲み口がカーブしており、 やわらかい口当たりが特徴です。
締め切りは、2月26日です。

【応募先】
●おハガキの方は、
 〒530-8304
 MBSラジオ「本上まなみ もうひとつの京都」の係まで。
●メールアドレスは、manami@mbs1179.com
●FAX番号は、06-6809-9090