はやみみラジオ!水野晶子です
『はやみみラジオ!水野晶子です』毎週月〜金曜日 朝6:00〜7:45
【出演者】水野晶子・桂かい枝・近藤勝重/【ニュース】加藤康裕/【天気中継】南利幸
【取材リポート】 山中真、松本麻衣子、ほか
トップへ
プロフィール
桂かい枝の小遣い帳
コーナー紹介
桂かい枝の小遣い帳
月間川柳大賞
バックナンバー
壁紙ダウンロード
メール mimi@mbs1179.com

2006年1月20日
粋なお金の使い方

先日、英語落語で国際交流イベントに呼ばれました。
その時、韓国出身の40代の主婦の方と話をしてたんですけど、
彼女が日本に来て驚いたのは、日本人は大変おおらかなイメージなのに、
割り勘をすることなんだそうです。
韓国では何人かで食事に行った場合、割り勘することはまずないそうで、
必ず目上の人、年長者、もしくはその時お金を持っている人が全員分を支払い、
割り勘なんて細かいことは絶対にしないというんです。
日本に来て近所の奥さん連中と食事に行き、いざ支払いとなると
それまで楽しくおおらかに笑顔で話ししていたにもかかわらず、急に深刻になって、
消費税分まで割り勘にされたそうで、今はその習慣にも慣れたので、どうってことないが、
その時はなんて日本人はお金に細かくて卑しいのかと思ってビックリしたと言ってました。

我々落語家の世界は完全に韓国流。上の人が支払うのが常識です。
下のものが売れてて断然稼いでいても当然のように売れてない先輩が支払います。
そうすることで不条理な縦社会が守られてるところもあると思います。
お年玉でもそうです。いくつになっても上の人が後輩にお年玉をくれるんです。
入門してすぐは当然一番下、一番後輩なので、お正月なんて、会う芸人さん、
会う芸人さん、みんなお年玉をくれました。
基本1000円やけど、20人や30人からもらうから、すごい金額になります。
ところが入門してしばらくしてくると、仕事はなくて収入も少ないのに、
後輩もどんどん出来てきます。
お金ない時なんて、自分の芸名を書いたお年玉袋だけ持って行き、
先輩に『ありがとうございます。』ってもらって、そのままトイレ行って、
袋だけ入れ替えて自分袋に入れて、後輩に偉そうに渡す、なんてこともありましたわ。
目上の人が払う、これはこの世界の常識やと思っていました。

一昨日、毎日放送の食堂で特別にお寿司デーというのがあって、
水野さんに『お寿司行かへん?』と誘われました。握り寿司1人前600円。
僕が桶に入ったお寿司を選んでいると、水野さんがそそくさとレジに向かって
早足に歩いて行きはりました。
僕は『メインパーソナリティーやもん。払ってくれはるんやろな。』と思いながらも、
一応ポーズとして、水野さんを追いかけてついて行きました。
いやらしい話ですけど、600円×2人分、1200円出してくれはんねんな、
と頭では思いながらも『いやいやいや、水野さん。そんなそんな…。』って手を振りながら。
それも台風の時のワイパーみたいに全開で必死に振りながら、
自分なりに『遠慮』を思いっきり表現したその瞬間、水野さんの手元からレジ前の
お金入れる箱に、500円玉一枚と、100円玉一枚がチャリン。
小銭が落ちていくのが、僕には、ドラマのコマ送りのように、ゆっくり見えました。
『そんな、そんな、…。』
水野さん、必死で『今度、今度、今度ね』
僕も、水野さんも、レジの女の子も、物凄い恥ずかしい空気でした。