僕ら落語家は色んな仕事やらせてもらってます。
こうしてラジオに出していただけてるのも収入になりますが、
講演っていうお仕事もたまにありまして。
インターネットで検索しますと、講師派遣、講師紹介斡旋のサイトがたくさんあります。
見てたら、作家さんやら、オリンピック選手、芸人さんやら、
色んな有名人が紹介されてます。
講演料金から、講演テーマ、交通手段の希望とか載ってるんです。
そんな有名人に混じって、うちの兄弟子の紹介も載ってました。金額22万2222円。
結構いい値段とってるんです。
テーマをみたら、【お笑い人生論】【お笑い経営論】【お笑い国際論】【お笑い人材育成】
すごい一杯テーマあるんです。
「兄さん、すごいですねー。これテーマごとに全部違うんですか?」
「いや、違うのは、タイトルだけや。」
僕も先日講演に行かせてもらいました。相手は消防署の皆さん。30人くらい。
テーマは、【落語の世界の消防活動】。ものすごい限られたテーマでしょ?
普段こんなことでおしゃべりしませんから、このためだけに
色々落語の本読んで調べました。
昔の防水桶の話とか、昔は番屋でみんな集まって見回りしてたとか、
色々調べて準備してました。
当日も開始時間の3時間前に入って、舞台も机並べて作って、
持参した布をかけて持参した座布団載せて、自分で高座作って。
まず、署長さんの挨拶。これが長い。30分近い挨拶の後、やっと僕の出番。
そのあと、司会の方が僕の紹介をしてくれました。
さあ、それでは桂かい枝さん、お願いします。
高座に上がって、「えー、どうも桂かい枝です。」
会場に入ってから3時間半たってやっとしゃべり始めた瞬間、ウーウー。
「**町で火災発生。至急出動」
サイレンがなり、消防隊員の皆さん、どんどん出て行く出て行く。また大きな火事や。
誰もいなくなった客席を見つめながら、火事だけにしょうかないなあ。
なんて、つぶやいてみても誰も突っ込んでくれません。
寂しい仕事でしたわ。 |