エアコンも何もなかった昔、夏の暑さを吹き飛ばすために、
寄席では『怪談噺』なんかをよくやったみたいですね。
真夏の暑い日にも関わらず、客席で寒さを感じて、
お客さんがみんな着物のエリを合わせて震えあがったという逸話の残っている
名人の落語家さんもたくさんいてはります。
僕も、客席を違う意味で、『寒〜く』してしまうことはちょこちょこあるんですが。
ところが、先日、ある和食のお店で食事と落語を楽しむ会というのをやりました。
食事の前に落語をしたんですが、夏なので怪談噺をやったんです。
『皿屋敷』っていう落語。
そうしたら、客席でみんなが体を震わせながら、本当に寒そうにしてるんです。
よっしゃ!俺も名人に近付いたと思ってたら、
終わってから店の人が、こう言いました。
「ナマモノが痛んだらあかんので、エアコン、ガンガンにかけてましてん。」 |