昨日の『5分で分かる経済』のコーナーで、残業手当のお話がありましたけど、
僕ら落語家は残業手当なんて、関係ないと思ってるでしょ?
それがそんなことないんです。
まあ、僕らで言うなら、高座で落語をするのが通常勤務とすると、
落語会の後、お客さんに誘われて飲みに行くのが時間外勤務です。
当然、ご祝儀を期待するんですけど、結構大変やったりするんです。
先日もある社長さんばっかりのグループに呼ばれました。
食事の席で落語をさせてもらい、帰ろうとしたら、ある社長が誘ってくれたんです。
「疲れたやろ?一杯飲みに行くか?ゆっくり出来るええ店あんねん。」
連れて行ってもらったのが、ミナミのラウンジ。
落ち着いた感じの店。お姉さんがたくさんいます。
ゆっくりお姉ちゃんに癒してもらおうと思ってたら、
社長がお姉ちゃん達に言いますねん。
「こいつ、落語家やねん。知ってる?知ってる?知ってる?知らんやろ?
なあ、まだまだあかんねん。どうしようもないねん。
けどな、これからひょっとしたら、ひょっとしたら、売れるかもしれんから、
今のうちにサインもらっておき。」
社長に言われた手前、ママさんも、「ほんなら、サインもらっとこうか…。」
店には、笑福亭鶴瓶師匠とか、タイガースの矢野さんのサインが
ちゃんと色紙に書いて額に入れて飾ってあります。
絶対、有名人が来た時のために、色紙用意してるはずやのに、
なぜか、ママさんが渋々差し出したのは、コースター。捨てる気満々やん!
サインした後、ゆっくり飲もうと思って座ってたら、
「お前、何をボーっとしとるねん!せっかくのチャンスや!必死で名前売れ!
なんか、やってみい!」
そう、言われたらしゃあない。
「こちらの女性とかけて、ブランド物のバッグと説く。そのココロは、カワイイカワイイ。」
なんてココロにもないこと言いながら、必死で汗かいて、ヨイショして、盛り上げました。
その後、カラオケ歌え!言われて、山本リンダの『狙い撃ち』を
パンツ1枚になって踊り歌いました。
落語やったのはたったの20分やのに、その後4時間歌って踊って謎書けして。
12時過ぎまで付き合ました。
当然、ご祝儀期待してたら、社長が、「はい。ほな、7千円。」
くれると思って、手出したら、僕の支払いが7千円。マジですよ!
落語以上に一生懸命やって、謎かけして、パンツ1枚になってマイナス7千円! |