はやみみラジオ!水野晶子です
『はやみみラジオ!水野晶子です』毎週月〜金曜日 朝6:00〜7:45
【出演者】水野晶子・桂かい枝・近藤勝重/【ニュース】加藤康裕/【天気中継】南利幸
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2007年12月14日
第2の故郷

12月13日は事始め。
我々落語家は師匠のお家に今年一年の御礼と、来年の挨拶に伺う日です。
3年間修行した、噺家として第二の我が家=師匠のお家にお邪魔するのは
本当に嬉しいものです。

師匠のお宅が第二の我が家だとすると、修行した町、玉出は第2の故郷です。
商店街に行っても、内弟子の頃からの顔なじみのお店もたくさんあります。
ビールを買いに酒屋へ行きました。
顔なじみで、いっつもまけてくれるんです。
小遣いが今よりもっとなかった頃からよう通ってました。
そこのおばちゃんが嬉しそうに、
「いやあ、久しぶり!あんた頑張ってるなあ!こないだ新聞出てたヤツ、
ここに貼ってるねん!」言うて、
レジの横の柱に貼った新聞の切抜き、
僕の高座写真が載ってるのを見せてくれはりました。
「師匠も喜んではるわ。これからも頑張ってや!『かいえ』さん。」

ここのおばちゃん、ええ人なんですけど、
僕の名前、弟子時代からずーっと『かいえ』やと思ってはるんです。
「名前付きました。ひらがなのかいに枝です。」って言うて以来、
ずーっと「カイエ」さん。
同じ『枝』って言う字書く、きん枝さんのことはちゃんと
『きんし』さんって言うのに。
僕ももう14年間、このおばちゃんにそう言われてるので、
今さら訂正も出来ないし、ちょっとムカツクんですけど、まけてくれるし、
ほったらかしにしてるんです。

そこへ、お客さんのおじいちゃんが入って来まして、
僕の顔を見て、「あ、あれ?あ、あんた何ちゃら言う人やんな。何ちゃら。」
おばちゃんが、すかさず「この人落語家で桂カイエさんや。カイエさん。」
そしたら、そのおっちゃん、
あ、そうや!そうや!桂カイエさんや。カイエさんや。
ワタイ、あんたの大ファンやねん!」
嘘つけ!
修行時代を過ごした町はなんとなく気恥ずかしい感じがして、ええもんです。