上野誠の万葉歌ごよみ-歌ごよみ
ポッドキャストの楽しみ方
ポッドウォークの受信ソフトに、このバナーを登録すると音声ファイルが自動的にダウンロードされます。
詳しく知りたい方はコチラ
上野誠の万葉歌ごよみ-歌ごよみ
【巻】10・1878…今行きて聞くものにもが
2008年4月20日

【巻】…10・1878

【歌】…今行きて聞くものにもが 明日香川 春雨降りて 激つ瀬の音を

【訳】…今行って聞いてみたいが・・・・。明日香川に春雨が降って、高鳴る瀬音を。

【解】…「万葉集巻第十」は春夏秋冬の雑歌と相聞を系統だてて収載しています。 今日ご紹介するのは春の雑歌の中で川を詠んだ作品です。春雨の時期になると当時も今も川幅の狭い明日香川は表情を一変させて激流になるのでしょう。激しい水音を表す「たぎつ」という言葉、上田アナも言っていますが、現在でも「たぎる」という使い方は一般的ですね。作者は明日香から離れた場所で春雨に打たれていたのでしょうか。季節の移り変わりを感じ、故郷の明日香川を思い出しているのでしょうね。さて巻十にはもう一首だけ川を詠んだ歌が秋の雑歌に含まれていますが、こちらは三輪川が題材です。ところで番組冒頭で「川の瀬音を聞くためには心の余裕が必要」と上野先生もおっしゃっています。ゴールデンウィークにお出かけされる方は、日常を離れて心穏やかに自然の音に耳を傾けてくださいね。