|
|
|
|
|
|
上野先生に聞いてみたい事、番組の感想など何でもお寄せください。
〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」 |
|
|
|
|
|
|
【2016年11月05日 放送分】 |
2016年11月5日 |
【巻】…10・2277
【歌】…さ雄鹿の入野のすすき初尾花 いつしか妹が手を枕かむ
【訳】…さ雄鹿の入野のススキの初尾花ではないけれど、いつになったらあの子の手を枕にして共寝ができるのであろうか
【解】…この歌の前半は、さ雄鹿がたむろする入野の風景を描いています。その入野にはススキがあって、初尾花が出たという内容。しかし歌の後半は、「あの娘の手を枕にして共寝が出来る日はいつのことか」と、全く関係のない話になっています。この作品、本当に言いたいのは後半の方で、初めてあの娘と共寝・・の「初めて」を強調するために、わざわざ「初」雄花を前半に持ってきているのです。なぜこんな遠回りの表現をするのか不思議なところですが、当時は、あえてこうする方が面白いとされていたようです。 ところで、女性の手を枕にして寝るというのは、現代からすると違和感がありますが、古代では、これが常識でした。ここにも古代と現代の違いが出ています。
|
|
|
|