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上野誠の万葉歌ごよみ
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上野誠の万葉歌ごよみ
毎週土曜日 朝 5:30〜5:45

上野誠(國學院大學 教授)
上田悦子(MBSアナウンサー)
★上田悦子アナウンサープロフィール
utagoyomi@mbs1179.com
上野先生に聞いてみたい事、番組の感想など何でもお寄せください。
〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」

【2024年4月13日 放送分】
【2024年4月6日 放送分】
【2024年3月30日 放送分】
【2024年3月23日 放送分】
【2024年3月16日 放送分】
【2024年3月9日 放送分】
【2024年3月2日 放送分】
【2024年2月24日 放送分】
【2024年2月17日 放送分】
【2024年2月10日 放送分】
上野誠の万葉歌ごよみ-歌ごよみ
【2016年11月05日 放送分】
2016年11月5日
【巻】…10・2277

【歌】…さ雄鹿の入野のすすき初尾花 いつしか妹が手を枕かむ

【訳】…さ雄鹿の入野のススキの初尾花ではないけれど、いつになったらあの子の手を枕にして共寝ができるのであろうか

【解】…この歌の前半は、さ雄鹿がたむろする入野の風景を描いています。その入野にはススキがあって、初尾花が出たという内容。しかし歌の後半は、「あの娘の手を枕にして共寝が出来る日はいつのことか」と、全く関係のない話になっています。この作品、本当に言いたいのは後半の方で、初めてあの娘と共寝・・の「初めて」を強調するために、わざわざ「初」雄花を前半に持ってきているのです。なぜこんな遠回りの表現をするのか不思議なところですが、当時は、あえてこうする方が面白いとされていたようです。
ところで、女性の手を枕にして寝るというのは、現代からすると違和感がありますが、古代では、これが常識でした。ここにも古代と現代の違いが出ています。