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上野誠の万葉歌ごよみ
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上野誠の万葉歌ごよみ
毎週土曜日 朝 5:30〜5:45

上野誠(國學院大學 教授)
上田悦子(MBSアナウンサー)
★上田悦子アナウンサープロフィール
utagoyomi@mbs1179.com
上野先生に聞いてみたい事、番組の感想など何でもお寄せください。
〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」

【2024年4月13日 放送分】
【2024年4月6日 放送分】
【2024年3月30日 放送分】
【2024年3月23日 放送分】
【2024年3月16日 放送分】
【2024年3月9日 放送分】
【2024年3月2日 放送分】
【2024年2月24日 放送分】
【2024年2月17日 放送分】
【2024年2月10日 放送分】
上野誠の万葉歌ごよみ-歌ごよみ
【2017年11月18日 放送分】
2017年11月18日
【巻】…8・1513

【歌】…今朝の朝明(あさけ)雁(かり)が音(ね)聞きつ
    春日山(かすがやま)黄葉(もみち)にけらし わがこころ痛(いた)し

【訳】…今朝の明け方、雁の音を聞いた
    春日山が黄葉したにちがいない 私の胸は痛むいま

【解】…これは穂積皇子(ほずみのみこ)の歌です。
雁の音は秋の終わりと冬の始まりを表しています。
穂積皇子は、但馬皇女と道ならぬ恋をしていたことがわかっていて、
但馬皇女との恋が長引いているのか、もう終わってしまったかはわかりませんが、季節が冬になるとともに、この恋に悩んでいるという不安が表れています。
わがこころ痛しとは、心に何かが突き刺さっていたいという意味で、この言葉をいれるとなんでも歌になるのです。
季節の変わり目にに景色をみて、理由なく涙したりするなど、言葉では説明できないものもあるということが感じられる歌です。