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〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」 |
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【2017年11月18日 放送分】 |
2017年11月18日 |
【巻】…8・1513
【歌】…今朝の朝明(あさけ)雁(かり)が音(ね)聞きつ 春日山(かすがやま)黄葉(もみち)にけらし わがこころ痛(いた)し
【訳】…今朝の明け方、雁の音を聞いた 春日山が黄葉したにちがいない 私の胸は痛むいま
【解】…これは穂積皇子(ほずみのみこ)の歌です。 雁の音は秋の終わりと冬の始まりを表しています。 穂積皇子は、但馬皇女と道ならぬ恋をしていたことがわかっていて、 但馬皇女との恋が長引いているのか、もう終わってしまったかはわかりませんが、季節が冬になるとともに、この恋に悩んでいるという不安が表れています。 わがこころ痛しとは、心に何かが突き刺さっていたいという意味で、この言葉をいれるとなんでも歌になるのです。 季節の変わり目にに景色をみて、理由なく涙したりするなど、言葉では説明できないものもあるということが感じられる歌です。
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