|
|
|
 |
 |
|
|
上野先生に聞いてみたい事、番組の感想など何でもお寄せください。
〒530-8304 ＭＢＳラジオ
｢上野誠の万葉歌ごよみ｣ |
|
|
|
|
|
|
|
| 【2017年12月9日 放送分】 |
2017年12月9日 |
【巻】…１・６４
【歌】…葦辺（あしべ）行く 鴨（かも）の羽（はね）がひに 霜降りて
寒き夕べは 大和し思ほゆ
【訳】…葦辺を行く鴨の羽がひに霜が降って
寒い夕べは、大和のことが思われる
【解】…志貴皇子の歌です。
慶雲３年（７０６年）に難波宮に志貴皇子が天皇と一緒に行幸された時の歌です。
葦辺とは葦がたくさん茂っている水辺
羽がひにとは羽と羽が合わさるあたりに。
羽交い絞めというのは後ろから抱き着かれて手が羽のようになることが由来です。
今だと近いように感じる大和と難波も、旅が自由にできない昔は遠く感じるものでした。
寒い夕べの寒いというのは、心が寒いことです。
水辺の景色は夏は涼しいが、冬は寒々しく、鴨の羽に霜が降ることで、よりいっそう人恋しさを表した歌です。
|
|
|
|
|
