発表! 11月のしあわせ賞!

「11月のしあわせ賞」の発表の朝でした。
今回、近藤師範の最終選考に残ったのは三つの作品です。
「立ち上がりなんで立ったかタマに聞く」(くずれ荘管理人)
 猫との日常風景が浮かんできますね。
「おばあちゃん口紅塗って墓参り」(すしカレー)
 具体的な描写が、おばあちゃんの生き生きした姿を思わせてくれます。
 この二句をおさえて「11月のしあわせ賞」に輝いたのは、こちらです。
「風呂で句が裸で飛び出す句根性」(松山敬子)
 川柳の基本は、まず体験だと近藤さんは強調します。体験の中での発見、気づきが川柳のいのち。
であるならば、一瞬のひらめきをすぐに書き留める必要があるわけですが、ここで問題なのは、ひらめきがやってくる場所が机の上ではないことです。
湯川秀樹博士は「寝床・手洗い・お風呂」だと語ったそうです。脳と身体全体は一体化したものですから、体をゆるめてリラックスしたときに、脳もうまく働いてくれる。
ただ、そんな瞬間に大抵、メモする用意はなされていないのです。ここで大切なのが「句根性」。
裸で飛び出してでも発想を書き留めようとするエネルギーを「句根性」と名付けたところに、今回の勝因がありました。
 あなたも「寝床・手洗い・お風呂」で得たタネを逃さぬようになさってください。

近藤師範の「川柳な風景」。

 今朝の「近藤さんの川柳な風景」は、近藤さんのこんなひと言で始まりました。
「みなさん、今日の話はよーく聞いておいてくださいよ。」
 そうなんです、川柳は勿論のこと、すべての文芸にとって何が一番大切か。耳を傾けないわけにはいかない重要ポイントです。
 結論から申し上げますと、一番大切なのは「気づき」です。
 人は様々な経験をします。まずは、ここから。人の経験ではなく、自分の経験であることが重要です。
頭の中で考えてこねくりまわして、何かを「思う」のではありません。自分がした経験を「思い出す」のです。
 思うことより、思い出すことを書け。
 近藤さんは文章教室でも、いつもこう教えるのだそうです。
だから、子どもたちが作文の宿題に困っているときに、大人がよく言ってしまう一言「なんでもいいから、思ったことを書けばいい」は間違いなんです。
どうぞ、子どもたちにはこんなふうに声をかけてあげてください。「あのときのことを思い出してごらん」と。
 そうして、思い出したことを書きながら、そのときどんなことに気づいたかも併せて思い出してほしいのです。
この気づきこそが、すべての文芸作品の肝となるのです。
 文章を書くコツは、よく「5W1H」だと言われてきました。
でも、近藤さんは「5W1H」では足りないと言います。そこに加えるべきは「Wow!」(ワオ!)という感嘆詞。
びっくりしたこと、感動したこと、新たに発見したこと。そんなWowを加えた「6W1H」が必要な時代になっているというのです。
 いかがでしょうか?あなたの川柳に「Wow」はありますか?
 私は「Wow」をすぐに書き留める「ワオ!手帳」を作ってみますよ~。

カレンダー川柳セレクト完了!

 近藤流健康川柳カレンダー掲載川柳へのご応募、たくさん頂戴しまして本当にありがとうございました!
 頂いた多くの句の中から、1月から12月までの採用句のセレクションがこのほど終了しました。
近藤師範が悩みに悩んだ結果、どなたのどんな作品が決定したのか、もうすぐ発表できると思います。
 12の句は、今、福井さんの手元にあります。写真やイラストなどを選び、福井さんがレイアウトを考えてデザインに工夫を凝らしているところです。
でき上り次第、印刷工程にまわします。12月にカレンダープレゼントのお知らせをさせてもらうのが、今から楽しみです。
 また毎年、表紙を飾るのが、近藤師範の「書」。近藤さんの心に浮かぶ言葉が毎年記されるのですが、今回はちょっと状況が違うのだそうです。
近藤さんの言葉を借りれば「普通に生きてきたら、もうちょっと普通の字が書けるだろうと思うのだけれど...、
僕は新聞記者として取材情報をその場でメモする仕事だったから、速書きなので...。そんな言い訳してもしようがないなあ。」
というわけで、一念発起!まずは書の名人に、今回の言葉を書いてもらったそうです。そしてそのお手本を見ながら、何度かお稽古したのだとか!
 近藤さん、頑張ってくださっています。どんな書なのかなあ、気になりますねえ。
 リスナーのみなさんや近藤さん、そして番組スタッフの福井さん。みんなの思いがこもった健康川柳カレンダー。完成したらすぐにお知らせしますね!

「美味しい」季節ですねぇ。

 この季節は、美味しいものを描く川柳が続々と届けられます。
「新米よ罪な旨さや肉付くな」(マサやん)
思わず新米に話しかけてしまう気持ち、わかります。私は新米の炊き立てご飯に明太子をのせたいなあ、焼き鮭もいいですね。
海苔とバターをのっけるのもおオススメ。あなたのお気に入りは何でしょう?
「松茸めし山で探すより大変だ」(世ノ介)
 松茸の香りを長い間嗅いでいないなあ、と近藤師範。しめじ御飯で楽しみましょう。
「新米に松茸秋刀魚食べる夢」(かんなびん)
 美味しいもの満載の一句です、ああ夢ですか。
「かに鍋がかにカマ鍋に今年冬」(りんご姫)
物価高の日々をどう暮らしていくか。あれこれ工夫していらっしゃることでしょう。
私はかにカマをきゅうりと併せて「かに酢」風、卵と併せて「芙蓉蟹」風。しかし、カニカマ鍋までは思い至りませんでした~。
食べ物を用いて夫婦川柳に仕上げてくださった一句もありますよ。
「ケンカして湯豆腐やめて冷奴」(まみちゃん)
 あったかいもの、湯気のたつものが一番のご馳走、そんな季節が目の前です。できれば仲良く、あったかいものを召し上がれ。

発表! 10月のしあわせ賞!

10月のしあわせ賞発表の朝でした。今回の特徴は二つの路線で優れたものが多かったことです。
一つは季節の変化をとらえたもの。夏から秋へ、大きく気候が変わった当惑を川柳にしてくださったものが、近藤師範の最終候補に残りました。
「急に寒っ冷奴から湯豆腐へ」(エッフェル)
「昨日まで冷房でした今日暖房」(胴長おじさん)
 突如やってきた秋を様々な道具立てで描いてくださいました。
 そしてもう一つの路線は、年を重ねることを味わう川柳です。自然界の変化は、人生の秋を感じさせるのでしょう。
「過去、未来行ったり来たり生きる老い」(渡辺英子)
「おばはんに誰がしたかと俺を見る」(和泉雄幸)
「時は経つ足は立たぬが口は立つ」(毎土きくお)
 いずれも達者な詠みっぷり。そんな中で10月のしあわせ賞を射止めたのは、こちらの作品です。
「60歳もっと大人のはずやった」(ポコちゃん)
近藤さんは言います。正岡子規が「柿食えば」と詠んだのは28歳のとき。
また夏目漱石は49歳で、芥川龍之介は35歳で亡くなっています。
それを思えば、大人にならない長命は現代のしあわせかもしれません。

しあわせの五・七・五 川柳な人々

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