川柳に助けてもらった5月・・・。

 5月は、これまでにない感情の揺れを感じた日々でした。心のバランスをとるのは易しいことではありませんでした。助けてもらった川柳の数々。
「息してる日の出を見つめ今日もまた」(山茶花)
「こんな時こんな時でも青い空」(茶・レンジャー)
 自分だけじゃないんだなあと思える言葉に出会うと、肩の力が抜けますね。
 近藤さんの朝の習慣にもハッとさせられました。朝日と共に遠くの海を眺めると「自分も自然の一部なんだ」と感じるというのです。ウイルスから自分を切り離そうとすると、自然そのものから切り離されてしまうような感覚に襲われていた私には、立ち返るべき場所を教えてもらった言葉でした。
「雑草と呼んでた花の名前知る」(春の声)
「昨年とやっぱり同じトマト植え」(河内の子)
 自然界に生かされている感覚を取り戻していく知恵を教えてくださる皆さんにも感謝しています。
私も好きなことをやってみようと、近所の森で短い詩を朗読してみたら、鳥や風と近づけたように思います。そんな体験を動画配信することにしました。YouTubeで「ここからテレビ」で検索して、ご覧頂けるとありがたいです。
これから社会・経済活動は本格的に広がっていきますが、新たな試練もあるでしょう。心が安らぐ言葉で支えあっていきましょうね。

虫食い川柳「〇〇〇〇〇あなたの気持ち分かる今」

虫食い川柳に本当に多くの投稿を頂き、ありがとうございました! 今回のお題はこれ。
「かごの鳥あなたの気持ち分かる今」(チャーブ・カホチチ)から頂きました。
「○○○○○あなたの気持ち分かる今」
 まずは「またボツや」(もこ)「またボツか」(松村弘次)と、ボツ川柳への思いを複数の方がくださいました。共感なさる方も多いのでは?
 初めて寄せてくださる方たちにも勢いがあります。「ラジオ聞く」(森口数恵)はありがたいですねえ。「あの涙」(灘の小雪)は、どんな思い出の場面でしょう。「歳重ね」(フルーツサンド)は、近藤師範も大きく頷いていましたね。確かに若いときわからなかった感情が、何十年も経て、ふっとストンとくる瞬間があります。「亡き父の」(名探偵粉モン)や「お母ちゃん」(お煎茶)もそうですね。
「厚化粧」(小玉ノブ)や「嘘ついた」(熊沢政幸)は、ドラマが始まりそう。 
 「ヤドカリさん」(モモンガ)の気持ちが分かるのは、自粛生活を強いられたからこそ。「閑古鳥」(箕面のとしジィ)(マロサマ)も、今のしんどさがよく表れています。
 「あなたの気持ち分かる今」を大切に刻んでいこうと思います。

近藤師範の「川柳な風景」

 近藤師範の「川柳な風景」。毎日新聞の大阪社会部時代、近藤さんは取材テーマに「事件・お笑い・タイガース」を掲げました。吉本の芸人さんたちのもとへも足繁く通ったものです。その後、近藤さんは大病を経験して、免疫力について本気で学びます。そして笑うことは生きていくための武器であると感じるようになったそうです。
 最近も免疫を高める生活習慣について本を読んだそうです。その中で薦められているのは、四番手が体温を上げること、三番がストレスをためないこと、二番が睡眠の質を上げること。そしてトップが笑うことなんだとか。その上、笑うってタダなんですよね~!
 大阪にはこんな言葉があります。「泣いてるひまがあったら笑うて生きてこましたろ」。皆さんから頂く川柳には、そんなたくましさが溢れています。
「自粛の粛やっと書けるようになりました」(三崎伴子)
「3密を守り初夏にはあん蜜を」(まりりん)
 また初めて投稿のトラック運転手の方もいらっしゃいました。
「日々しごとありがたいのとこわいのと」(白黒写真)
 みんなの生活を支えるために働き続けてくださっていること、本当に感謝です。皆さんがそれぞれの不安を、川柳を突破口にして笑いに高めてくださっていると感じています。

川柳道場拡大版!

緊急事態宣言が延長されて初めての土曜の朝。私が冒頭にご紹介したのは、この一句でした。
「本日も密に親しむ五・七・五」(モカマイルド)
ラジオは、身体は離れながら繋がっていける道具です。心は密でいきましょう。
今週も初めての投稿を多く頂戴しました。
「映画だと思いたいよな今の世を」(ウインクばあば)
「テレワーク不要不急の小遣いカット」(ネゴやん)
 また、この時期をなんとか乗り越えていく知恵を感じさせてくれる作品も増えてきましたね。
「近くにもこんな宝が気づく日々」(日ハムファン)
 あなたも日常の中に発見したもの、おありでは?
 そして母の日に寄せた川柳も頂くことができました。
「帰れないごめんね母にありがとう」(ひろりん)
 私も全く同感です。行きたいところに行けない、会いたい人に会えない、そんな暮らしを余儀なくされていますが、川柳が心を支える意味はますます大きくなってきていると、近藤師範。
「かごの鳥あなたの気持ち分かる今」
 今まで見えていなかったものに気づく日々。どうぞ川柳にしてくださいね。

発表! 4月のしあわせ賞!

 4月のしあわせ賞を発表させて頂きました。
 今回の選考は、近藤師範にとって特別なものだったようです。新型コロナウイルス感染が広がり、私たちの日常生活が激変する中で、その心理を描いた作品が多かったからです。
 セレクションに残った句を、時系列でみてみましょう。
4日にご紹介した「変わってた『変わらないね』と言うておく」(背黄青鸚哥)
ここで描かれる変化は、普遍的な言葉の意味ですよね。その後、緊急事態宣言が出されて以降、言葉の意味するところがぐっと変わってきます。
 11日にご紹介した「一メーター離れでっかい声で立ち話」(三崎伴子)
 今は2mと言われていますが、この時点ではまだ1mの距離を保とう、という雰囲気でした。
同じ11日の作品「テレワークこわい上司がうちにいた」(ブルーソックス)
在宅勤務が大きく広がった時期だからこそ共感できる一句です。
こちらも11日ご紹介「妻が買う不要不急の物ばかり」(やんちゃん)
不要不急という言葉も、持つ意味の大きさが違ってきましたね。
 こうした流れの中で、4月のしあわせ賞にえらばれたのは、こちら。
「日に三度うがい手洗い皿洗い」(よもやま話)
 事態の深刻さを暮らしの感覚から描いた一句、お見事です。

しあわせの五・七・五 川柳な人々

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