番組内容

小林さんに教わりながら、イチゴの摘み取りに挑戦する本上。
かんざしの先端に指をあてて・・・「プチッ!」
うまくできました♪

早朝の静かな農園では、ビニールハウス内のあちこちから、この音が響くそう。
生産者だけが知る楽しみですが、この饗宴は、ぜひ聞いてみたいものですね。
一年のほとんどの時期で作業しなければならない大変なイチゴ栽培だからこそ、収穫期のこの音は、喜びの響きに違いありません。











※摘み取るときにためらうと、いい音は出ません。指先に力を入れて、ひと思いに取りましょう。

もちろん、収穫したイチゴはその場でいただきます。
「まず香りをかいで、食べてみてください」
小林さんの言葉通りに、まず香り、次に味。
花に近づけた時も、口に含んだときも、まず“ふわっ”と花の香りが広がります。
そのあと、間髪入れずに甘さが“わっ”と口の中をいっぱいに満たしてくれました。
果肉の瑞々しさも言わずもがな。
フレッシュなイチゴならではのプチプチ感がたまりません!
幸せな気分になります。









※摘み取ってその場でいただくという贅沢な楽しみ方!ハウスの中も口の中も、イチゴの香りでいっぱいです。

さて、話はだんだんとイチゴ狩りのことへ―

まず気になるのは、摘みごろ食べごろをどうやって見分けるか。
小林さんによると、
「へたの付け根の部分まで赤くなっているものが収穫どき。しかしこれは摘み取ってほどなく食べるものの場合で、遠くの地域へ運ぶイチゴは、1,2日早く摘むこともあります」
だそう。なるほどなるほど。
収穫前には、先週お話しした「玉出し」作業があるのですが、ここで手をかけすぎると収穫量が落ちるし、かといってたくさん実が付いても、十分な大きさにならない。一株あたりの収穫量のバランスは、生産者の見極めが重要なのだとか。 ちなみに、イチゴの生産者によって、生産量も変化するそうで、一株で600グラム(店で売っているパック2つ分くらい)取れたら、なかなかの生産者。

そうそう、話の本題はイチゴ狩りでした。
イチゴ狩りを楽しむなら、小林農園の場合は、まず予約、そうすると実がなった株を取っておいてくれるそうです。できれば一週間くらい前までに予約すべき。
収穫の際は、形が美しくなくても収穫時にプチッという音がしっかり出れば、ちゃんとおいしいからご安心を、とのことでした。
「美しい形ばかりがおいしとは限らないんですよ。こういうものは店に出回らないイチゴなのですが、味は本当にいい。まさに農園だけで味わえるスペシャルですね」 と小林さん。
あと、イチゴ狩りに来るとつい入口のところで盛り上がってしまうのだけど、そうではなく、真っ先に奥へ行くこと。奥から攻めていくと、実がたくさん残っていることが多い!
これはメモ、です。











※摘み立ての苺は本当につややか。しかし形が不ぞろいでも音さえよければおいしい、というのは知りませんでした・・・。

小林農園では、「やよいひめ」だけでなく「あきひめ」も栽培しています。こちらは「やよいひめ」よりもあっさりしていて、何個でも食べてしまえる品種。 実も少しほっそりしています。小林さん曰く「女性好みはこっちの品種」。

イチゴは品種によって育て方も異なるそうですが、小林農園のイチゴ栽培でカギを握るのは、話している最中も小さく「プーン」と羽音を立てながら飛び回っている、ミツバチ。 「このミツバチがいないと話にならないんです。ハチが来て花の周りをくるくる回りながら花粉を取って蜜を吸ってくれるのですが、このくるくるがないと、いい形のイチゴができないんですよ」 農園一の働き者は、実はミツバチなんですね。


※どの株でも、花が咲いているところではミツバチが忙しそうにくるくる、くるくる。 イチゴの苗が並ぶ下を見てみると、そこにミツバチの巣箱があり、せっせと蜜を運ぶミツバチの姿がありました。


Director’s voice [ミツバチ交配] イチゴのビニールハウス栽培が主流になっている現在では、必ず受粉作業が必要になります。イチゴは虫媒介の作物で、自然界ではミツバチなどの虫が花粉を運び、受粉できていました。しかしビニールハウスという閉鎖された環境ではうまく虫が集まりません。 そこで各農家ではこれまで、棒の先に綿が付いたものなどで一花ずつ受粉させていたのですが、最近は小林農園のように、「ミツバチ交配」を導入するところも増えてきました。 ただし、ハウス内にただミツバチを放せばいいというものではありません。

ハウス内の花に対してミツバチの数が多すぎると、ミツバチの生命維持、増殖のためのエサが不足し、結果的に路蜂の数が減り、受粉率は高まらないのです。一般的な導入数の目安は10aあたり6000〜8000匹と言われ、2棟以上が連なる連棟ハウスになると、12000匹以上が必要になると言われています。 適正数を確保したら、次はハウスの向きを考えた巣箱の設置場所、ハウス内の温度管理など、それなりに神経を使う作業の連続。 イチゴ栽培の道は、どこを通っても大変なのですね。
【プロフィール】
小林農園
代表 小林 剛彦さん
神戸でのサラリーマン生活を経て、17年前に淡路島へ移住。2000年より本格的に農業を開始し、イチゴ、レタス、タマネギなどを栽培している。営農の傍ら、たくさんの人に農と関わってほしいという思いから、収穫イベントなども実施。