番組内容

さて、試食を終えて完熟マンゴーの話を伺いました。
完熟ならではの甘さの余韻と共に 小玉さんはもうかなり長い年月完熟マンゴー作りしているのだろうな、 なんて考えていたところに、思いもよらない答えが。

試食のあとは、マンゴーの木の下にワラを敷いている理由や、出荷時に形が崩れないよう、完熟マンゴー専用のトレイを見せてもらったり。もちろん見るのは初めて、そこに小玉さんの説明で、興味が尽きない本上

「実は今年でまだ9年目なんですよ。それまでは20年くらいサラリーマン」
えっ?
一同、驚きました。
実は小玉さん、ご実家が農家。社会人になって普通に就職したものの、心の中では“いつか農家をやりたい”という思いが捨てきれなかったそうです。

「実家では牛と米を育てていたんですけど、私はどうしても牛は嫌いで(笑)。それで果樹をやりたい、と親に言ったんです」
何も知らず聞くと、ちょっぴり子どもの言い訳っぽく感じますが、小玉さんは大まじめ。
「奥さんの実家がみかん園をやっていて、それを私が引き継いだんです。しかしみかんだけじゃおもしろくなかったから、ハウスのデコポンをやって、それで果樹のおもしろさを感じて、そのあと、先輩がやっているのを見て完熟マンゴーを始めたんです」

小玉さんがなぜ完熟マンゴーに興味を持ったのか、聞いてみました。

「ひと言で言うと、やんちゃ坊主でなかなか言うことを聞いてくれないところですね。だからこそ、どうにかしていいマンゴーを作ろう、と試行錯誤するのがおもしろかったんですよ。絵に描いたように毎年同じものができるのならそこまで魅力を感じなかったんでしょうけど、今年の成功を来年も、というのがないところが、つきつめていく楽しさです」










※ネットをかぶせたマンゴーの下には、小さな円盤状のもものが。これは照り返しで下側もムラなく熟すように取り付けられている反射板です。

なんだかストイックですね〜。
それだけ、納得のいく完熟マンゴーが実った時は満足感や達成感が得られるのでしょうね。
しかし、先輩の勧めで始めたからと言って、最初から順風満帆だったのでしょうか?

「試行錯誤は続きますが、大きな失敗、というのはなかったんです。先輩を見て、それを見ながらいろいろ工夫をしていったので」
どうやら小玉さんは、根っからの努力家みたいです。

そんな努力家を、家族がサポート。今年からは息子さんもマンゴー作りに合流し、親子3人でおいしい完熟マンゴー作りに励んでいらっしゃいます。
やはり息子さんが同じ仕事をしてくれているのは、うれしいようですね。

「私の血を受け継いだのか知らないですけど、どうしても農業をしたい、と言い出しまして。それまではサラリーマンだったんです。それで今、覚えるために一生懸命やっているところです。自分もやりがいができますよ。自分の代で終わりかなぁ、と思っていたので」

小玉さんのやりがいは、さらなる工夫を生んでいます。

「ところで、定期的にかしゃかしゃと音がしているんですが…」と本上。
「これは自動開閉装置と言って、ハウス内の温度を自動的に調整しています。雨が振ったら閉まるし、ハウス内の温度に応じて自動で24時間開閉するんですよ」

ほかにも、ハウス内の温度状況などが携帯に届くシステムを採用したり、ハウスの外には巨大なエアコンのようなものも…。
「これは業務用のガスヒートポンプで、家庭で言うとエアコンです。ヤンマーのこの機械はガスのエンジンでやるので電気代の節約など、経費の節約ができるんですよ」










※自動開閉装置が付いたビニールハウス。温度効率をより上げるため、ビニールは三重になっています。









※ヤンマーのガスヒートポンプの前で本上に説明している小玉さん。このヒートポンプの導入のおかげで収穫量も安定しているそう

小玉さんのハウスでは、早く出荷するために10月に冷房を入れるそう。 マンゴーというのは15度以下にならないと花芽が上がらないため、このガスヒートポンプを使ってハウス内を冷やしています。 「冬ですよ〜ってね、教えてあげるわけです」 よりおいしい完熟マンゴーのために、最新設備も導入。その頑張りの裏には、息子さんという次世代の存在が、とても大きいのだと感じました。

Director’s voice [宮崎に「マンゴーの日」が誕生!] 宮崎県の完熟マンゴーは、5月後半〜6月前半に生産のピークを迎えます。そこで宮崎県内の完熟マンゴー農家でつくる県果樹振興協議会亜熱帯果樹部会では、その期間の需要拡大を図るために5月25日を「みやざきマンゴーの日」と定めたそうです。

なぜ5月25日かと言うと、マンゴー(05)食べてにっこり(25)だそう。
少々強引な気もしますが、今年は当日に生産者が自ら完熟マンゴーを販売するイベントも開催されたそうです。来年はその時期に行ってみたいですね。
【プロフィール】
小玉広明さん、章子さん
会社勤めを経て、家業の農業を継ぐ。しかし牛が苦手だったこと、友人の農家にマンゴー栽培を進められたこともあり、9年前からマンゴー農家に転身。 現在は奥さん、息子さんと3人で3棟のビニールハウスを使ってマンゴーを栽培している。