番組内容

京の南、大阪の東。都市近郊の農園へ

京都府八幡市は、大阪の梅田から車で50分ほど、 京都のいわゆる洛中からも車で20分ほどの場所です。
辺り一面が畑、そして広い空が広がっています。遠くには山々も見え、自然が豊かな地域。
すぐ近くに2003年開通の京滋バイパスが走っていますが、そのほかは緑、緑。

その中にビニールハウスが見えます。
ここが今回お話をお伺いするキュウリ農家・渋谷さんの畑です。










※訪問したのは夏の終わり。青空と緑のコントラストに清々しさを覚えます。八幡市は、のどかな地域なんですね。

さっそく、ビニールハウスの中に入らせてもらう本上がひとこと、
「外も暑いけど、中はもっと暑いです!」

温度計は置いていないので正確な数値は分からないが、夏には50度くらいまで上がるとのことです。もちろん、ビニールハウスに照りつける太陽もかなり厳しい。
だからこそ、キュウリへの対策が必要だとか。

「夏は日射しが強いので、そのままだとキュウリの苗の一番高いところがやけどしてしまうんです。だから日よけを付けて、日光を和らげています」

そんな毎日の世話によって、ビニールハウスの中には元気なキュウリがたくさん育っています。びっしり、という言葉がぴったりな感じです。
一体どれくらい育っているのでしょう?

「ここのハウスだけで400本くらいです」
と渋谷さん。
真夏には50度くらいまで気温が上がるハウス内ですが、そこでよくこんなに元気に育つものだと感心してしまいますね。

「キュウリは比較的暑さに強い品種で、逆に寒くなるとあまり成長しないんです。ただし、45度を超えてくるとあまり成長しなくなるんですよ。適温は30度前後ですね」










※上に延ばしたひもに沿って元気に伸びるキュウリの蔓。その線に、キュウリがたわわに育っています。どれも大きい!









※大きなキュウリを前に、上から下から、しげしげと観察する本上。それほど立派なキュウリですから、じっくり眺めてしまう気持ちも分かります。

びっしりと並ぶキュウリを見た本上、
「ひゃ〜、立派、つやつやしています。うわっ、大きい!」
と少し興奮気味です。
確かに、普段スーパーなどで見かけるキュウリよりも大きいものばかり。
ちょうど収穫どきのものだそうですが、どのくらいの大きさなのでしょう?

「だいたい25cmくらいですね。地域によって異なるんですけど、この辺りではだいたいこのくらいの大きさが好まれます」

キュウリは多少小さくても大きくても食べられる作物ですが、最近は細身のものが多い気がします。これほど立派だったら…。
地域のニーズで、ということはこの地域の人たちはいつもおいしいキュウリを食べている、ということなのでしょうね。











※キュウリに囲まれて、というか包まれて、という表現が的確な気もするハウス内でお話を聞かせてくれた渋谷さん。まだお若い!

ちなみにキュウリは、花が咲いてから10日くらいで収穫。年2回の収穫で1本の苗から約90本のキュウリが取れるそうです。
そういえば、たまに曲がったキュウリを見かけることがありますが、 これは何か理由があるのでしょうか。

「暑さとか、水分の関係ですね。健全に水を吸って光をしっかり浴びていると真っ直ぐなキュウリができますが、雨が降ったり、乾燥したりすると、曲がったキュウリになります。曲がっているのでも新鮮な間に食べて頂ければ問題ないんですけど、水分のバランスが若干崩れているので、やはり真っすぐの方がおいしいですね」 と渋谷さん。











※キュウリが曲がってしまうのは、気温や水分量の関係、というのは知りませんでした。でも、おいしいものはおいしい! なんですけどね…

「いつもね、収穫の時までに真っすぐなれ! とは思うんですけど、やっぱりそうはなりません(笑)」 Director’s voice [キュウリの収穫量が減少傾向?!] 今回お邪魔したのは京都府ですが、全国ではどれだけキュウリが収穫されているかご存知ですか?
2013年の全国の総収穫量は、約59万トン。最も多く収穫しているのは宮崎県の6万1千トン、次が群馬県の約5万7千トン、それ以降埼玉県、福島県、千葉県…と続きます。京都府は27位。上位を見ると東日本が比較的多いようです。 しかし今年公表されたデータを見ると、なんと収穫量は全体的に年々減少傾向。平成16年と比べると、10万トンも減少しています。作付面積も同様に減少していますから、これは天候などの影響で収穫が減ったのではなく、生産者が減少している、ということではないでしょうか。




【プロフィール】
渋谷昌樹さん
大学の農学部を出て就農。就農後は父親と共に農地を増やしながら規模を拡大し、現在は農地面積8.4ha、20人以上のスタッフで渋谷農園を経営する。