番組内容

京の南、大阪の東。都市近郊の農園へ

話の途中で渋谷さんから
「食べてみはりますか?」

はい、待っていました!
そうと決まれば早速収穫。
イボイボがちくちくとしているのがちょっと不思議です。

「このイボイボが新鮮な証なんです」と渋谷さん。
じゃあ、とイボイボをあまり触らないように収穫する本上。

「イボイボが上の1/4くらいついていなくて、そこから下についているので、上の方を持って収穫すると、イボイボを傷つけずに収穫できますよ」










※小さなトゲのようなイボイボが、収穫前のキュウリには付いています。それを潰さないように、上の方を持って収穫です。










※キュウリを前にもう笑顔の本上。本当に野菜が好きなんですね?。

教えられたとおりにキュウリを握る本上。指で触るだけできゅっと取れたことに、ちょっと驚きました。
「引っ張るとなかなか取れないものなんですけど、手をかけて横にひねって上げると、ピッと取れるんです」

収穫したキュウリは、折った場所から場所からすごい水分が出ています。
さっそくいただいてみましょう。

「じゃあ真ん中から折って・・・いただきます! おいしいです!! 瑞々しくって、甘みがあるんですね、香りも、グリーンのいい香りがします」
「新鮮な間は表面がすごくパリパリしているでしょ」

そう、スーパーなどで見るキュウリはすでに皮が柔らかくなっているものもあります。
しかし収穫したばかりのキュウリは、皮が薄くてパリッとしているものなのです。

「苦みが全然ないですね、えぐみとかも。身体の中に水分がスーッと入っていく感じです。
ちょうど暑いから、これで水分補給できている感じです。このキュウリはなんという品種なんですか?」










※もぎたてをいただきながら、キュウリ談義はまだまだ続きます。

「"ずばり163"という品種です。おもしろい名前でしょ。うちの農園では4年目くらいですね。このキュウリは少し長めに作ってもしっかり実ってくれて、苗にたくさん実るのも特徴なんですよ」
収穫したばかりのものはとても新鮮なのですけど、私たちが普段口にするのは、スーパーなどに並んでいるもの。それらの中からより鮮度のいいものを見付けるには、どこを見るといいのでしょう?

「やっぱりイボイボがしっかりあるのが、一番新鮮でいいキュウリですね。あと、キュウリは風に当たるとすぐに鮮度が落ちていくので、表面にハリがあるというのも、覚えておくといいですよ」

なるほど、イボイボとパリパリ、ですね♪

話は変わりますが、キュウリ農家として9年目の渋谷さん
大変なことって何でしょう?

「やはり収穫時期が夏なのと、ハウスの中、というところですかね。あと、収穫が始まると毎日収穫しなければいけないので、休みがないという点です。キュウリは、すごいときだと一日で8cmくらい伸びることもあるんです。朝ちゃんと見たのに夕方伸びてる、とか、次の日になるとバケモノのように大きくなっていることもあります(笑)」










※小さくて黄色い可憐な花を咲かせるキュウリ。それが"バケモノのように"大きく育つこともあるなんて・・・

収穫時期はなかなかの戦いだ、ということが分かりますね〜。
それにしても1日で8cm伸びるとは! じ〜っと見ていると、伸びていくのが分かったりするのかもしれませんね(笑)
キュウリは長くて3か月くらい収穫するそうですが、収穫後のハウスでは違う作物に切り替え、別の場所のハウスで11月くらいまで、2番手のものを栽培しているそう。

そんなにたくさんできるんですね。苗が強いのでしょうか。
「キュウリはね、根っこが弱いんです。うちの苗は接ぎ木で、下はカボチャの根っこです。その上に、同じウリ科なのでキュウリを接いでいます。カボチャの根っこは水にも強くバテにくいので、接ぎ木で使うんですよ」










※確かに根元を見ると、地面から数cmのところで接いであるのが分かります。そこからしたがカボチャの苗。太くてたくましい感じです。

ちなみにキュウリだけでなく九条ネギや満願寺とうがらしも育てているという渋谷さん。
特に九条ネギは渋谷さんが就農した頃から面倒を見ている作物。
せっかくなので、そちらのハウスも見せて頂くことにしました。

Director’s voice [接ぎ木はなぜ必要?] ホームセンターなどで家庭菜園用の苗を探していると、「接ぎ木苗」と書かれたものを見ることが多くなりました。最近の果菜類では、キュウリをはじめメロンやスイカ、トマト、ナスなどに接ぎ木の苗がおおいようです。ところでなぜ、接ぎ木が必要なのでしょう? 基本的には病気に強く、よく育つ苗を作るためです。
土台となる苗(台木)に病気に強いものを選び、その上に育てたい果菜類の苗を付けるのですが、そうすることで病気になりにくく、かつおいしいものができあがるそう。 地球環境がどんどん変化する現代では、さまざまな病原菌も発生してきます。
そんな中でもおいしい野菜を作るために、という技術なんですね。
ちなみに家庭菜園用の苗でも、接ぎ木はできるようです。チャレンジしてみるのも、おもしろいですね。




【プロフィール】
渋谷昌樹さん
大学の農学部を出て就農。就農後は父親と共に農地を増やしながら規模を拡大し、現在は農地面積8.4ha、20人以上のスタッフで渋谷農園を経営する。