番組内容

田村のみかんを一年中味わってもらう

太田さんの話に出た、加工品についてうかがいました。
どうしてみかんの加工品を作ろうと考えたのか、その理由を尋ねたところ、 「せっかく田村ブランドのみかんがあるのに、もったいないと思って。ジュースを絞ってゼリーにしたり、数年前にはミカンカレーも作りました」

太田さんの場合、1月いっぱいで取引債でのみかんの販売が終わります。
しかし、もっと田村のみかんを味わってほしい。それで販売終了時期から次の収穫の11月まで、お客さんにお届けできる形として加工品を思いついたそうです。








※肉の代わりにみかんの果肉が入っているミカンカレーは、ミカンジュース31.7%、ミカン16.6%とふんだんに田村のみかんが入ったもの。ほかにも小さなみかんが丸ごと入ったゼリー、ジューシーさを際立たせたゼリーなども作っています。

加工品を見せていただいていて、本上が気になった商品がありました。
それはマーマレード。
「これは三宝柑といって和歌山にしかない柑橘で、昔からある種類です。香りがものすごくよくて、うちの家内がずっと家では作っていたんですけど、それを商品にしたんです」 と太田さん。無添加、手作りにこだわっているそうです。

「ホントだ、添加物がないんですね。材料が三宝柑、砂糖、レモン果汁のみ!」










※三宝柑のマーマレードに興味津々な本上。もちろんミカンゼリーはしっかりいただきましたよ(笑)

田村で生まれ、田村で育ち、田村で今もみかんを作り続けている太田さん。
この土地への愛着は、どれほどのものなのでしょう?
「田村しか知りませんし、周りは同級生や知り合いばかりですが、安らげていいところですね。気候もありますし。みかん作りには最高の場所ですよ。東京にみかんを出荷し始めたのが27歳くらいのことでしたけど、その頃はうちだけだったんですよ。それから息子たちと加工品を作るようになって、周りはなんと思っているのやら」

謙遜する太田さんですが、しっかりトップランナーになられていると思います。

東京への出荷を始めて、バイヤーの人たちにもいろいろ教わりながら、田村のブランド価値を高めてきた太田さん。 最後に、和歌山のみかん好きな人たちにメッセージをいただきました。

「私たちが命をかけて作っているみかんです。昔は冬になると家にコタツがあって、その上にはカゴに入ったみかんがあって、というものでしたけど、最近はコタツがなくなってきましたよね。そんな時代でも、私たちは和歌山の片田舎で情熱を込めてみかんを作っています。若い人たちも田村に帰ってきて、みかんを作っています。だから1つでも多く、田村のみかんを食べてみてほしいですね」










※太田さんたちみかん農家が、昔ながらの栽培方法で今も作り続けている田村のみかん。旬なこの時期に、ぜひ味わってみてください。

将来を考えながら、新しい品種にもチャレンジしている太田さん。
実はブラッドオレンジも300本くらい試しているそうです。
「こんなことをやっていると、みかん農家はおもしろい!」
そう語る太田さんの笑顔が印象的でした。



Director’s voice [おいしいみかんを作るには] ミカンの苗木は3月頃に植えられます。すくすくと成長し、次の年にはいくつかみかんが実るそうですが、これはおいしくないそうです。
おいしいみかんを作るには、ストレスをかけることが重要だと太田さん。
夏の水のストレス、実を付けさせるストレス。土の上にシートを引いて水を吸わせないようにする工夫も、ストレスを与えるため。
しかし、水を吸わせないようにしていると、酸も一緒に上がってくるそう。
ここの見極めが、太田さんたち熟練の農家の技。
ちなみに田村では、主力である宮川系のみかん以外に、高糖系というみかんも育て始めているそうです。この高糖系は玉が大きく、どんな年でも糖度が13、14度くらいあり、しっかり味わいを感じられるそう。楽しみですね。





【プロフィール】
太田直廣(なおひろ)さん
七代120年近くにわたって、最高級ブランドみかんで知られる「田村みかん」を作る、小南農園の太田直廣(なおひろ)さん。 代々継承されてきたみかんづくりの技を今も守り、東京のフルーツ専門店とも40年近く取引が続いている。
http://www.aridamikan.com/