番組内容

小松菜の収穫は・・・以外と拍子抜け??

水耕栽培の仕組みについて井上さんと話をしながら、やっぱり気になるのは、いつものこと。
そう、食べ頃です。

家庭菜園をやっている本上ですが、葉物野菜っていつが食べ頃なんだろう?と思うことが多いとか。
「若いうちの方が柔らかくておいしいのかと思うのですが、そうすると味にパンチがなくて、もう少し置いた方がいいのかな、とか思ってしまいますね。ここでは、収穫時期はどうやって決めているんですか?」

井上さんによると、一般家庭向けは30〜35cmだそうですが、アグリー農園では、出荷先によって収穫時期が違うそうです。
「私は自分が“食べたい!”と思ったときが食べ頃だと思っています」

え、そうなんですか!

「小さい、葉が柔らかいときに食べても問題ないですし、もちろん、大きくなりすぎたものでも、歯応えがしっかりしてオススメです」

水耕栽培の小松菜は、大きくなりすぎたものでもスムージーに使えるくらいクセが少ないそうです。

と、井上さんから「抜いてみましょうか」の声。
待っていました!











※水耕栽培の野菜を収穫するのは初めての本上。ちょっと斜めにしゅっと抜くのがコツだそうです。

さっそく1本引いてみたのですが、あまり引っかかりがなく、するするっと収穫完了。
音もないので、なんだが、拍子抜けです…。

井上さんによると、なるべく農薬を使いたくないので、アブラムシなどが付いたときは一度抜いて、洗って、また戻すんだそう。
それを手作業でやらなければならないのは、水耕栽培の苦労でしょうか。

「手間をかける分、愛情をかけられるのでいいんですよ」と井上さん。










※水耕栽培の小松菜は、上にでている部分と根っこが同じ長さくらい。春は成長が早いのでこのくらいですが、冬はじっくり育つので、もっと延びるそうですよ。

収穫のあとは、もちろん味見ですね。
「ん〜、爽やかないい香りがしますね〜。繊維が舌に残らないというか、きめ細やか!」
「そうなんです、だからケーキづくりなんかにも向いているんですよ」
サラダでもおいしくいただけそう、というのが本上の感想。あまり生で食べることはありませんが、目から鱗のおいしさでした。

食べ頃、収穫、味見と来たら、次は“おいしい小松菜の見分け方”。

・パッと見てしおれているものは鮮度がよくない
・鮮度がいいものは切り口がすぱっと切れていて、茶色くもなっていない
・小松菜は品種によって色の濃さも違うから、緑色がなるべく均一に出ているものがいい
この3点が、井上さんから教わった見分け方。
みなさんも覚えてくださいね。

ちなみに小松菜の茎の太さは、季節によって違います。冬はじっくり育つので太くなり、夏は早く育つから茎が細めです。だから、 「生で食べるなら夏の小松菜の方がオススメですね」と井上さん。










※生の小松菜をかじりながら、話は主婦目線へ。おいしい小松菜の見分け方を教えてもらっているのですが、井上さんの話がおもしろくて、そっちにハマってしまう本上でした。

就農してしばらく経った頃、小松菜に花が咲いてしまったことがあったそうです。
普通ならそこで、商品にならないからと破棄してしまいがちですが、井上さんは「花がついていてもいいと思いますよ」と説明し、結果、花芽の付いた"ジャンボ小松菜"として引き取られたそう。

主婦から農家へ。素人が歩んできている道だからこそ、いろいろなことが起こります。

しかし、それもいい、と井上さん。
「農園名のアグリーというのは、起こるいろいろなことを受け入れていこう、という思いがこもった名前なんです。生き方や生活上での様々な選択と同じように、農業にもいろんな作り方があります。どれがいいかというのは、作り手ではなく買い手が選択していけるようになるといいなと思います」










※話をしながら奥へ、奥へと…。ちなみに春は、1粒の種から30センチくらいになるには2か月くらいかかるそう。短い時期だと1ヶ月半くらい、冬は3か月ほど。

話をしながら農園内を歩き、いつの間にか2人は、奥へ…。
突然井上さんから
「ちょっと雨水プールにいってみましょうか?」

え、プール??
意味が分からず、本上はとりあえず付いていきました。

農園の裏口を出ると、そこは…
「わぁ、すごい! 泳げそうなプールですね。水がすごく澄んでいます」

アグリー農園では、農業用水を使わず、なるべく雨水プールを使っています。
樋を伝ってくる雨水をプールに貯め、地下水も加えているそうです。
ちなみに地下水は、ご主人が井戸を6,7メートルほど井戸を掘り、 水が出るようにしてくれたのだとか。










※プールには横から細い管が何本か入っています。これは雨水に酸素を混ぜているのだそうです。ほかに、水を使う際に溶液を混ぜ、野菜へ送っているそう。

「安心安全で農薬を使わない、というのはそれだけリスクがあります。例えば扉の開閉をしっかりやってできるだけ虫が入らないようにするとか、風が抜けるようにこまめに世話をするとか。冬になると雪が心配で、夜中に農場を見に来ることもよくあるんですよ」

Director’s voice [小松菜ってどんな野菜?] 小松菜は、江戸時代から日本で栽培されている野菜です。 現在の東京都江戸川区小松川地域で育てられていたことから、 地名が名前になったとも言われている野菜です。 冬菜という別名があるとおり、元々の旬は冬。 しかし近年は通年栽培されていて、 季節ごとの味わいが楽しめる野菜としても人気です。 また最近ではその豊富な栄養素にも注目が集まっています。 特にビタミンAや鉄分などのミネラルも豊富で、 カルシウムの含有量も、ケールに次いで高いことが分かっています。 調理のバリエーションも多いことから、 常備菜として常に買い置きしている人も多いそうですよ。




【プロフィール】 愛媛県生まれの大阪育ち、前職はアロマセラピストという経歴で、アグリー農園は開園4年目。「食の安全・安心は自分で守らなきゃ」という思いから農園を立ち上げ、水耕栽培で小松菜や水菜などを育てている。
http://agree-nouen.com/