番組内容

養蜂上が勧めるハチミツのおいしい食べ方。

ちょっと場所を移動して、「みつばち博物館」にやってきました。
ここは国産ハチミツの販売もされていますが、今回はここで、東さんに、一番おいしいはちみつのたべ方を教わります。

「ハチミツは食材ですので、シンプルにハチミツそのものをスプーンで食べていただくのもいいですね。自分たちは指でそのままなめるのがおいしいかな、なんて思っています(笑)」

東さんがオススメしてくれたのは、パンにバターをぬって、その上にハチミツ塗ったトースト。たっぷりハチミツを垂らして食べるのがポイントだとか。
さっそく作ってみましょう。

トーストしたパンにバターを塗って… 「ハチミツはたっぷりかけてくださいね」普段の倍くらいの量がいい、と東さん。

倍! なんともぜいたくですね〜

※東さんのレクチャーを受けながら、本上が作っていきます。ハチミツをたっぷり、というのが本当に魅力的♪

できあがりを、すぐにパクッ!
ハチミツの風味が口いっぱいに広がります。
今回はレンゲのハチミツをいただきましたが、レンゲは甘さがまろやかなので、ちょっと焦げた風味も楽しみだと東さんが教えてくれました。

ちなみに花の種類によってハチミツの味って全然違うそうです。
「柑橘系のハチミツならもっと軽やかな味、そばの花など、味の濃いハチミツもあります」









※ハチミツの風味をじっくり味わう本上。シンプルなのに奥深いおいしさ、本上も思わず言葉をなくしていました。

ところで近年は、外国からもハチミツが入ってきていて、いろんな国のいろんなハチミツが楽しめる状況ですが、その中でニホンミツバチの養蜂にこだわるのは、 どんな気持ちなのでしょう?

「富田林の佐備地区は金剛山の麓にある、私の自慢の故郷です。周辺はミカン畑や、お米作りも盛んで、レンゲのハチミツになるレンゲの花も、私の小学校時代の同級生がレンゲを育ててくれています。私がこうやって養蜂をできているのも、私の親戚や地元の方々の協力があってこそだと思っています」

と東さん。それに加え、富田林佐備の風景があってこそ、だともおっしゃいました。

ミツバチというとハチミツをイメージする方が多いかもしれませんが、ミツバチの本当の活躍の場は、草花や果樹の花粉交配。だから東さんたち養蜂家は、花粉の交配をするコーディネーターとして、ミツバチと共にこの美しい田園風景をいつまでも見守り続けたいと思っているそうです。

※「みつばち博物館」では、いろんな花から採取したハチミツが販売されています。
住所:富田林市佐備1842−2 電話:0721−33−3838
不定期でお休みされることもあるので、開いているか確認してから行ってみてください。

ミツバチは繊細な生き物だと言われますが、現在の自然環境は、今のミツバチにとってどうなのでしょう? 東さんと話をしていて、すごく気になりました。

「私が養蜂を始めた20年くらい前から比べると、ミツバチの飼育環境はすごく悪くなってきています。有機農法が一般的になってレンゲの花が増えてきたりとうれしいこともありますが、私たち養蜂家が困っているのは、新しく使われ始めている農薬の種類ですね。お米や野菜を作られている農家さんのことを考えると一概には言えませんが、農とミツバチなどの昆虫が共生できるような環境を、自分たちの子どもの世代に引き継げたらいいと思うんですが…」

東さんがそう言うように、最近では、次の世代にすばらしい自然環境を残そうと、虫たちとの共生を農業でも考えようという動きが広がってきているようです。
そんな中で東さんが考えているのは、 まず自分が飼育しているミツバチにできることを続けていくこと。
「それが今の自分にできる最大のことだと思いますし、みなさんの認識が高まれば、農法自体もさらに安全性の高いやり方を見いだしていけると思います」

ミツバチのことをいろいろ学ばせていただけた1日、本当に充実していました。
私たちの身の回りの自然環境を、おいしいハチミツを食べながら考えていきたいですね。











※「みつばち博物館」をやっている東さんのお母さんと、お子さんたち。お子さんたちは、ハチミツの瓶のラベル貼りを一生懸命やってくれていました。

Director’s voice [ミツバチと自然環境のこれから。] 2011年3月に、国連環境計画(UNEP)から「世界的なミツバチの減少と花粉交配昆虫の危機」という報告書が出されました。 そこに書かれていたのは、世界の食糧の90%を供給している約100種類の作物のうち、71種類がミツバチの花粉媒介によるもので、「ミツバチをはじめとする葉分媒介昆虫の減少か世界的な食糧危機を招く」という警告でした。 世界的規模でミツバチが減少している近年、その原因は、病気や外的などミツバチを取り巻く環境の悪化、農業行為による農薬の飛散や高機能殺虫剤の影響、気候変動などだそうです。つまりこれからの食糧供給を支えていくためにも、ミツバチを取り巻く環境や、ミツバチが農業生産物に与える恩恵を認識し、ミツバチの生息域の保全や、農薬散布の方法などを考慮した代替的農業を考えていかなければなりません。 もちろん、ミツバチがどれほど大切な役割を持っているか、子供たちに伝えていくことも大切です。 ミツバチは、ハチミツを生み出してくれるだけでなく、私たちの生活に地球規模で深く関わっている生き物です。 だからこそ今、私たちが考えなければならない、そう感じてやみません。




【プロフィール】 創業から45年という「みつばち東農園」の二代目・東(あずま) 敏宏さん。 後継者不足などの事情で国産のローヤルゼリー養蜂場が皆無に近い現状の中、国内で唯一、国産ローヤルゼリー専門の養蜂場として知られる。大阪府富田林市佐備、甘南備地区ヺ中心に田畑に花の種をまき、蜜を採取している。
http://www.azumahoney.com