番組内容

柿の収穫どきは
色で見分ける。

柳澤さんの柿園での取材、回りにはオレンジ色や赤みを帯びたものなど、いろんな色の柿が実っていますが、どれが熟れているのか、気になります。
収穫どきの柿って、なにか目安ってあるのでしょうか?

と、柳澤さんが一枚の板のようなものを持ってきてくれました。
「収穫の目安としてカラーチャートってのがあるんですよ。これを柿に当ててもらうと、カラーチャートで色が分かるんです。見分ける基準ですね」

カラーチャートは淡いグリーンから赤色までがグラデーション表示されています。これを柿の上にかざし、真ん中に空いている穴から柿の色を見るのです。

このカラーチャートは農林水産省が作成しているもので、収穫の目安はこの色を元にしているそうです。0から10まで全部で12段階に分かれていて、初心者はこれを見るそうですが、柳澤さんは長年の目利きで見分けているそう。

「一般的には4から5で収穫するんですけど、うちでは6以上、7くらいで収穫したりします。一番おいしい時期を狙って収穫するんですよ。ちなみに“霜朱宝”はカラーチャートの10です」 10というと、オレンジよりももう、かなりの赤。こんなに赤くなるんですか!?
「そうですね。柔らかくなっているのでは?と思ってしまう色ですけど、しっかり果肉が付いています」


取材の途中で、実際に収穫するところを見せていただきました。
柳澤さんが収穫した柿に、さっそくカラーチャートをかざす本上。「カラーチャートで… 7くらいですね」

とてもキレイな色!
しかし、柿の表面に白い粉が付いているのは大丈夫なのでしょうか?
「これはブルームと呼ばれる果粉(かふん)なんですが、雨が降ったときに水をはじくんです。実はこれ、ふくとめちゃめちゃピカピカになるんですよ」
そう言いながら、柳澤さんが服で拭いた柿を見てみると…
うわっ!ホントだ!!









※拭いただけで見事にピカピカに変身した柿。本上、見とれてしまいました。

素人目には、ピカピカになると見た目がいい、思ってしまうのですが、このブルームがないと日持ちがしなくなるので、販売するときは粉が付いたままにしているそうです。
「このツヤがおいしいかどうかの見極めにもなるんです。気温差があまりないところで育つとこんなにキレイにツヤが出てこないんですよ。この地域は昼と夜の寒暖の差がかなりあるので、それがこのツヤとおいしさを出しています」

本上も、ひとつ収穫させていただきました。
収穫するときのコツは、とにかく傷を付けずに丁寧に。
それにしても、本当に色がまちまちなんですね。
どうして1本の木でこんなに違うのでしょう?

「害虫に吸われたり、ヘタの隙間に雨水が入ったりし熟が進んでいくんです」と柳澤さん。
本上が収穫した柿を見て
「そういうこんもりした形の柿がいいんですよ。 これがおいしい柿の見極め方でもあって、 こんもりしていると種が入っているんですが、 柿は種が入っているとおいしいと言われるんですよ」

こんもりして種があるのは交配したということだそうです。

さっそく、取れたてを食べてみることに。

すると柳澤さん、おもむろに収穫バサミを取り出しました。
ん? んん??
なんと収穫ばさみを起用に使って皮を剥いています!
柳澤さんは柿が大好きで、畑にいるときによくこうやって剥いて食べているそうです。

それにしても…剥くのが早い!










※収穫ばさみの刃でけずるように、柳澤さんは皮を剥いていきます。これぞまさに職人芸!

柳澤さんに剥いていただいた柿を、一口かじると…

「甘っ! おいしい〜!」
思わず本上も声が裏返ってしまいましたが、それほどおいしかったのです。











※想像をいい意味で裏切った柿の味に
しばし無言で向き合います。

「11月20日くらいから、もっとおいしくなりますし、まだまだ糖度が上がりますよ」
そっかぁ、黒い点々はおしいい証拠だったんだ〜。


Director’s voice [柿の種類って知っていますか? ] 日本国内で出回っている柿は、甘柿、渋柿合わせて50種程度。 しかし世界中には1000種近くあるとも言われています。 現在国内で最も多く栽培されているのは富有柿で、 国内生産量の1/4ほどを占めています。 しかもなんと、富有柿は江戸時代からある柿のブランドでもあるんです。 1857(安政4)年に岐阜県瑞穂市で栽培が始められ、 1898(明治31)年に品評会に出され、富有と命名されたのが富有柿。 現地には今も原木が残っているそうです。 ちなみに最も早く出回る柿は新秋といい、 8月下旬から店頭に並び始めます。



【プロフィール】 柳澤果樹園の柳澤佳孝さん。奈良県五條市の南側、西吉野町の山の斜面で柿園を営む。富有柿の中でも特の糖度の高い「霜朱宝(しものたから)」を生産し、インターネットなどを通じて販売。農園にはカフェや農家民宿も併設し、農業を知ってもらう活動も精力的に行う。

http://www.0141kaki.com/