番組内容

西吉野の山の上で南欧の風を感じる

さて、話も一段落付いたところで、 柳澤さんオススメのおいしい柿の食べ方があると聞き、 場所を移して、「こもれび」というカフェにやってきました。









※どうです! ここが日本だとは、そして周りは柿園だとは、到底思えない風景でしょ。まるで南欧のどこかの島にいるようです。カフェでいただけるピザの野菜も、自家農園で栽培しているそうです。

ここは柳澤さんの柿園への入口にあるカフェ。
柳澤さんが親から仕事を受け継いだときに、 地元をいろんな方に知ってもらったり、 農業に触れてもらえる窓口になれればと思い、6年前に作ったそうです。

「地元の薪を使った薪釜で、自家製野菜を使ったピザを提供したり、 1日1組限定の農家民宿もやっています。
カフェの上に、展望露天風呂もありますよ」とのこと。

実は現在カフェがある場所には小さい頃に離れがあり、 そこに五右衛門風呂があったそう。
柳澤さんはそこで風呂に入りながらこの景色を見ていて、 いつかここに露天風呂を、と思っていたんだそうです。
本当にここの景色が好きだから、それを広めたい、という思いもきっとあるんでしょうね。それにしても、本当にステキな場所!

脱線はこれくらいにして…
柿は、どんな食べ方を?

「もちろん生でおいしいんですけど、ここではプレーンヨーグルトに生の柿を入れたり、柿でできたジャムを入れて食べています」

ヨーグルトに柿! 気になりますね〜

ではさっそく。いただきます!

ヨーグルトの上に柿がたくさんのっていて、 カットしてある柿が柔らかくなっていて、 ジャムというよりコンポートのような感じですね。
ヨーグルトの酸味に柿のやさしい甘さがよく合います。









※軽く煮た完熟の柿がゴロゴロと!優し甘さだってことは、見た目からも分かりますね。

こういう風に柿のジャムにしていると、秋だけじゃなく、年中食べられますね。

「柿というのは貯蔵がきかないものですから、 1年中提供できるようにと考えています」 と柳澤さん。 もちろんジャムはカフェで購入することができますし、 あんぽ柿も販売されていました。

西吉野町をひとことで言うと「世界で一番いいところ」 だという柳澤さん。

「ここから見える景色というのは、僕が小さい頃から全然変わらずに、 流れる空気感や、人の温かさもそのままなんです。 だから自分は世界一いいところだと思っています」











※話せば話すほど、柳澤さんの農業に対する思いの強さがとても伝わってきます。

その場所で柳澤さんは今、新しい取り組みを実践されていますが、 これからの夢はどんなことなのでしょうか。

「僕が家を継いだときには農家の跡継ぎは嫌だな、 と思っていたんですけど、極端に言えば100年先に、 子供の将来の夢で農家が1位になれば、と思います」
そのために、「霜朱宝」というブランドを作り出し、 農園や農業を身近に感じてもらうために、カフェや農家民宿も手がける。
きっと柳澤さんは、これからもろいろなアイデアを形にしていくのでしょうね。

「私の子供はいま4歳なのですが、 子供が自分から進んで農業に向かえるように、 親が楽しんでいる姿を見せていきたいですね」

そんな柳澤さんに、これからの農業についてどう考えているのか 聞いてみました。

「農業という職業自体は、どれだけ技術が進んだとしても なくならない職業だと思います。
日本の農業は技術力も高いので、 その技術力が世界の食糧危機を救うような時代になっていくと思うんです。
昔から言われてきた3Kの職業が “かっこいい”と思える時代になると思っています」











※農園にカフェ、民宿と頑張る柳澤さんは、 すでに「かっこいい」農業従事者だと思いました。 カフェの前での記念撮影、本上の右側が柳澤さんの奥様です。

現在は柳澤果樹園を営む傍ら、 友人と共にカンボジアに農業法人を設立、 農業の指導をしながら、日本の柿も販売しているという柳澤さん。
ベトナム、シンガポールでも販売しているそうです。
彼の地では柿ができないので、とても高く売れるのだとか。

「ベトナムで試食会をしたときに、 あるお客さんから神様からの贈り物だ、と言われました。
その言葉がとても心に残って、 これを世界に拡げていって、 日本の柿がヨーロッパにまで広がっていけばいいなぁ、と思っています」


Director’s voice 私たち日本人に身近な果物である柿。 しかし年々、消費量は少しずつではありますが、減少しています。 そんな状況だからこそ、柿にも六次産業化が課題として上がっているようです。 今回ご紹介している柿のジャムもそうですが、 干柿を半生乾燥させたあんぽ柿は、 この数年全国的に人気が高まっているようです。 ほかにも柿酢、柿を使った和菓子、 干芋のようにスライスして乾燥させたものなどがあります。 時期的にはそろそろ、各地で干柿づくりも始まる頃。 この冬はみなさん、いろんな柿を食べてみませんか? たくさん買って、ジャムにしてもいいですね。



【プロフィール】 柳澤果樹園の柳澤佳孝さん。奈良県五條市の南側、西吉野町の山の斜面で柿園を営む。富有柿の中でも特の糖度の高い「霜朱宝(しものたから)」を生産し、インターネットなどを通じて販売。農園にはカフェや農家民宿も併設し、農業を知ってもらう活動も精力的に行う。

http://www.0141kaki.com/