番組内容

「見るからに悪そうな」唐辛子を収穫してみる。

芥川さんから一通り唐辛子の説明を聞いたところで、 ちょっと唐辛子の収穫を見せてもらうことにしました。

「今回収穫するものの一つは、カロライナリーパーという品種です。 2013年11月14日に辛さのギネス記録に認定された唐辛子なんですよ」

辛さのギネス記録!? そんなのあるんですか?

芥川さんによると、辛さにはスコヴィル値という単位があるそう。
これは砂糖水で何倍に薄めたら辛みを感じなくなるか、というものなのですが、 日本の鷹の爪で3万〜5万スコヴィル、 収穫するカロライナリーパーは、 なんと平均で158万スコヴィルあり、ギネスに認定されているとのことです。

「ほら、見るからに悪そうな感じでしょ(笑)」と芥川さん。









※見た目からも激辛具合が分かりますね〜。

「トリニダードトバコという国でサソリの尻尾のような形をした唐辛子が生まれたんですけれども、それを品種改良してできたのがこの唐辛子です」 といいながら、芥川さんはおもむろに唐辛子を手で摘みました。

簡単に手で収穫していましたけど、 唐辛子は手で収穫できるんですか?

「そうですね、手でできます。一つ一つ手で持った感じを確かめながら 収穫しているんですよ」

カロライナリーパーもほかの唐辛子と同じように、 全体が赤くなったら収穫できます。
先ほど手で触って、とおっしゃっていましたが、 収穫時期かどうかは触った感じで分かるのでしょうか?

「緑のものは、色が薄いととても張りがあるんですよ。 それが若干柔らかくなったときが熟したときです。 やわらかすぎると熟しすぎなので、 その手前で収穫するんです」

なんだか微妙なタイミングを見計らわないといけない感じ…

と芥川さん、
「収穫してみますか? 根本の方を持って上に持ち上げたら簡単に収穫できますよ」

もちろんですとも! と言いたいところですが、 今回はちょっと尻込みしてしまう本上。
が、ここはチャレンジです!









※カロライナリーパーの収穫に挑戦する本上。いつになく緊張の面持ちです。

軸の方を上に上げて収穫、すぐに茎から取れました。
なんとも表情のある唐辛子ですね。


収穫したカロライナリーパーをしげしげと眺めている本上に、 「激辛唐辛子を見極める方法として、 シワや凹凸を見る、というのもあるんですよ」 と芥川さん。
手で触るだけじゃないんですね〜。

ちなみにこのカロライナリーパーは、 そんな辛くてどんな料理に使われるのでしょう?

「お客様の中に多いのは一番がラーメン屋さん、次にカレー屋さんです。 海外ではこれをソースにして、さまざまな料理に使うようです。 お客さんのカレー屋さんもよく使ってくれているのですが、 辛すぎて誰も注文してくれないそうです(笑)」

やっぱり危険な香りが…
それなのに、手で触っても平気なんですか?

「表面は大丈夫なんですよ。ただ、少しでも穴が空いていたら、 すごいことになってしまいます」

スゴイ事って?

「そうですね〜、手がカッカとしてきます」
急に触るのが怖くなってきました…









※収穫したカロライナリーパーを手に、唐辛子の説明は続きます。芥川さんの唐辛子愛がひしひしと伝わってきました。

唐辛子文化のないドイツで10年ほど前に生まれた、 カレイドスコープという新しい品種も見せていただきました。 見た目は唐辛子ですが、実は生で食べられる、辛くない唐辛子なんだそうです。

「唐辛子は4つの主に分かれていて、そのうちのバッカータムという品種です。 バッカータムという品種はフルーツ唐辛子と言って、辛くないんですよ。 10年前まではすべて辛かったんですけれど、 恐らく収集家が作りだしたんでしょうね。 一般的なピーマンとも違って青臭さがまったくなくて、甘みがあるんですよ」

確かに、見た目は唐辛子、色はピーマン。
一つ収穫していただいてみました。
ホント、甘いんです。







※カレイドスコープを食べて見ました。青臭さがなくて、おいしい! と感じられます。こちらは日本にもあまり導入されていないそうです。貴重ですね〜

で、試食というと、カロライナリーパーは… 「やめておきましょうか…」 と芥川さん。

すると本上、
「いや、せっかくなので辛いのもどんな感じなのか、 ちょっと知ってみたいんですよね…。 ただ私が食べてしまうとこのあとの収録に差し支えても、 というスタッフの配慮もありまして、 別の方が食べて見たいと思います…」

なんだか悪ノリっぽいのですが、大丈夫でしょうか? ということで、スタッフが収穫&試食します。

「かなり危ないですから、ちょっと割ってなめる程度がいいと思います」 と芥川さん。

ところが!
やぶいて…かじってしまいました!!
辛い…「これくらいなら」と言って食べ、 みるみるうちに目が赤くなってくるスタッフ。 涙がどんどん出てきて、見るからにつらそう…。




※カロライナリーパーの辛さは、この顔がすべて物語っています。 ちなみにもしも唐辛子で辛みを感じたときは、 牛乳を飲むと辛さが幾分ましになるそうです。 唐辛子のカプサイシンという成分は脂に溶けやすく、 牛乳の脂肪分が辛みを緩和してくれるんですって。 もちろん彼も、飲みました(笑)

芥川さんによると、日本でカロライナリーパーに 挑戦したのは2人か3人しかいないそう。 とても光栄なことなのですが…スタッフ、泣いています! 「非常に辛いですね」と涙を流しながら、 やがて彼は声を出すのもつらくなり、 ハウスの裏へ消えていきました…。


Director’s voice カロライナリーパーの300万スコヴィルはまるで想像が付かない辛さですが、 世界には、激辛唐辛子がまだまだあります。 カロライナリーパーに次いで世界で2番目に辛いのは、 トリニダード・モルガ・スコーピオンの200万スコヴィル、 3番目がインド原産のブート・ジョロキアで100万スコヴィル、 日本でも激辛で知られるハバネロは第4位で25〜45万スコヴィルだそうです。 ちなみに激辛ソースもいろいろありますが、 実はカロライナリーパーなんて足元にもおよばないものが、 この世には存在するんです。 それがブレアーズというメーカーが作りだした「デス・ソース」。 ギネスに認定された時点で、なんと1600万スコヴィル! これはもう、無理ですね… しかしこの「デス・ソース」を人が食べられる辛さにした食品が 販売されているというのですから、驚きです。


【プロフィール】 国内では数軒しかない唐辛子専門農家の芥川雅之さん。 「芥川農園」を奈良県桜井市で経営し、400種類ほどの唐辛子を栽培している。 独自の乾燥方法で仕上げた唐辛子パウダーにはリピーターも多い。 ウェブサイト「とんがらし芥川」で購入可能。 http://www.chilli.jp/