番組内容

お箸で割れる柔らかさ!京都が育てた堀川ごぼう

今回お邪魔したのは、京都府久世郡久御山町の北川顔(きたかわづら)。
大阪市の梅田から1時間ほど北東に行った場所なのですが、 もうこの辺りにはすでに九条ネギの畑がいっぱい広がっています。
12月の後半にお邪魔したのですが、 畑の地面から40cmほどの高さに、元気なネギがすくすくと育っています。

少し遠くには高速道路も見えている地域なのですが、 田んぼもあって、本当に気持ちの良い風景が広がっています。

合間合間にビニールハウスが並んでいるんですけれど、 さっそく、九条ネギづくりのプロと言われる村田さんのハウスへ入ってみましょう。









※とにかく奥に長いビニールハウス!この見た目はなんだか清々しささえ感じさせます。

ハウスに入ってビックリ!
奥までずーっとネギ、ネギ、ネギ。
しかもハウスそのものが奥までとても長いのです。
どれくらいの長さがあるのでしょうか。

「ハウスの長さは90メートルあります。 ここは昨年の春に立てたばかりのビニールハウスなんですよ」 と言うのは、ネギづくり名人の村田さん。

ビニールハウスは周辺の畑より少し地面が高い気がするのですが、 ここは畑を掘り起こし、盛り土をした上にハウスを立てているのだそう。









※お邪魔したときはまだ膝上くらいでしたが、これが70cmほどになると収穫するそうです。

ちなみに村田さんは、 家業を継ぎ、ネギづくりを始めてもう30年ほど。 JA京都やましろの久御山支店には「ネギ部会」というものがあり、 そこの部会長としても活動されています。 部会があるほどですから、久御山には葱農家が多いのでしょうね。

「ええ、多いですよ。久御山、八幡、城陽などの地域を含めたJA山城ネギ部会で 20人くらいのネギ農家がいるんですよ」
それだけいるってことは、やっぱり人気のある作物なんですね。 確かに最近、九条ネギとよく聞きますし。

「そうですね、おかげさまで(笑)
最近のラーメン人気もあって、ラーメンの薬味として需要が増えているんです」


ネギって通年食べられる野菜でもありますけど、おいしい時期というと?

「もちろんこれからの季節、冬ですね」

冬においしくなる九条ネギ。 でも、そもそも九条ネギってどういう種類なのでしょう?

「ん〜、京都で青ネギを作ったらいまは九条ネギというのですけど」 と村田さん。えぇつ!?










※実は本上、九条ネギのことが気になっていた様子。村田さんにどんどん質問を投げかけます。

「もともと九条ネギという品種があって、 その品種改良でいろいろな品種が今はあるんですよ。
私のところで育てているのは“耐病性坊主不知(たいびょうせいぼうずしらず)ネギ”、 “スーパーあんじょう”といったネギですが、 本来の九条ネギといわれる“九条太(くじょうふと)ねぎ”や “浅黄(あさぎ)系”も作っていますよ。
九条太はすき焼きなどに入れるとおいしい品種ですね」

なんだか分かりやすいようで奥が深そうですね、九条ネギって。

村田さんによると、九条ネギは種類によって育て方や育ち方も違うそう。
「一年間通してネギをつくり続けようと思ったら、 いろんな品種を組み合わせながらやらなければいけないんですよ」 冬によく成長する品種などもあるので、 たくさんの九条ネギを育てていると村田さん。 それだけの品種を育てられる、そこがプロの証に違いありません!









村田さんの農園は、路地とビニールハウスの両方があります。路地の方が多いそうですが、両方合わせるとその面積は約2万平方メートル!



Director’s voice 本上も村田さんに質問していましたが、 九条ネギってどんなものか、ここでちょっとおさらいしておきましょう。 といっても九条ネギ、実は由来に諸説あるんです。 最も有力なのは、中国西部地域が原産地で、 その原種が朝鮮半島を経て渡来したというもの。 日本書紀にも記述が見られるのですが、 8世紀前半には京都で栽培が始まっていたようです。 曽於頃の京都はまだ平安京が誕生する前。 名産地として現在知られている京都市南区あたりはそのころ九条村と 呼ばれていて、そこで多く栽培されていたことから九条ネギという名前に。 明治時代に入り、牛肉の普及と共に葱の栽培も増えた、とも言われています。 牛鍋の具に九条ネギ、ということでしょうか…。


【プロフィール】
村田和弘さん
山末農園の5代目で、ネギづくり名人と言われる村田和弘さん。 13年にJA京都やましろ久御山支店に誕生した「ネギ部会」では、 部会長も務めている。