作業場でのククサ作りを終え、伊東さんが思い描く これからの福知山とは? を聞いてみました。

「自分は今モノ作りに関われているので、 これからもモノを作って、 もっと想像ができる人が増えたらいいなって思います。 大人にも子供にも、そういう人が増えたら もっと魅力的な町になると思います」

伊東さんは林業を主体に木材を扱い、建築もやる。 そんな姿に興味を持つ子供もいるのでは?

「チェーンソーアートをしていと、 こんな仕事あるんだって知ってもえることもあり、 大人ってこんな楽しいことしているんだって 言ってくれる子供もいます。 中には、お父さんお母さんが家庭で言う“疲れた”という言葉で、 大人になるのが嫌だった子供いて、 仕事って楽しいことだよって伝えると、 大人になるのって楽しいのかなって思ってもらえたりもしますね」

山からの恵みである木で発信する、魅力的な町への思いを語る伊東さん。

まだ物心がついていない時でも、子供たちって、 小さな頃から木に守られて生活していると 感じているのではないでしょうか。

素材としての木というのは、触れる人に 安心を与えてくれる、なくてはならないもの。

小さな頃から手で触って、目で見て、 そうして育つ子供たちはきっと、 穏やかに、安定して育つのではないでしょうか。

木は種類によっても、年数によってもいろんな表情を持っています。その豊かな表情が、私たちを安心させてくれるんですね。

伊東さんは以前、幼稚園の設計もされました。 その幼稚園には細い木を傘の骨のように這わせた天井があります。 そんな細やかなモノ作りの姿勢、 その木のぬくもりを味わってほしいという 伊東さんのあったかさも感じられる、 すごくいい建物。 木に囲まれているって、子供にはとても楽しいことでしょうね。 山と人とをつなぐために活動している伊東さん、 取材の最後に、リスナーに向けてメッセージをいただきました。

「福知山の見所というと、 福知山城や明智光秀などだと思いますが、 2、3日間滞在して、いろんな人と話してみてください。 いろんなおもしろい人がいると思いますし、中には 自分をおもしろいところへ導いてくれる人がいるかもしれません。 そんな福知山の人と、触れ合ってほしいと思います」

確かに、旅行ではなかなかここまで深くは関われませんが、 ククサのワークショップなら、旅の思い出以上のものが感じられそう。 木とのふれあいを目的に、福知山へ行ってみませんか?

伊東さんとの山の話は尽きません。ちなみに今回作らせていただいたククサですが、月に一度くらい、オリーブオイルを塗ってあげるといいそうですよ。

<ミニコラム> 今週の風景


伊東さんのところで見かけた、薪の束。 ちょっと前までの日本にはこんな風景がたくさんありましたね。 身の回りに木がある暮らしって、やっぱりいいものです。
来週は、特別編をお送りします。お楽しみに。

<チェンソーアーティスト> 伊東 和哉さん

福知山市にあり、国産材にこだわる伊東木材株式会社の四代目。 興味本位で始めたチェーンソーアートでは全国大会に参加するほどで、 チェーンソーアートをきっかけに、木と人だけではなく、山と人をつなげる。 手づくりマグカップのワークショップも開催。
http://www.miyamafandb.com/

■今回の訪問地

戦国武将の明智光秀が治めていたことでも知られる、京都府北西部の都市、福知山市。
城下町、商工業の街というイメージもありますが、 中心部を流れる由良川や酒呑童子の伝説が残る大江山など、 豊かな自然もしっかり残る、歴史ある地域です。