今回訪問したのは亀岡市。 大阪市の梅田から1時間ほど、 あたりは爽やかな竹林と青空、遠くの田んぼにはしっかりと稲が育っています。 訪れたのは夏真っ盛りで、蝉の声とか、自然の音がたくさん聞こえました。

亀岡と聞けば温泉や自然などを思い浮かべますが、 今回訪ねるのはそれとは違うよう。 「ほづあい研究所」という所にやってきていますが、 ここはなにをするところでしょう? さっそく研究所の吉川さんに聞いてみました。

亀岡市内から保津川を越えたところにある、「ほづあい研究所」。週末には藍染め体験で多くの人が訪れているそうです。

すごく自然豊かな場所にある研究所、 所長である吉川さんはさぞ亀岡の自然に精通し・・・と思いきや、 実は生まれも育ちも京都市内だそう。 それがどういったきっかけで亀岡に? 「京都市内では小さな家に家族で暮らしていたんですが、 子供が生まれたばかりで、息子と娘と一緒にお風呂に入ると、いっつも汗だく。 ところがこちらに来てお風呂に入ったら、広いし、空も見えるし。 すぐに気に入って、引っ越すことにしました」

京都市内のご近所さんからは「都落ちですね」なんて言われたそうですが、 「私はこっちへ来て、自然が豊だし、町の人も人柄がいいので、 来てよかったと思っています。ここから離れられませんね」 と吉川さん。

そんな吉川さんの研究所は、すごく大きな建物。 「ここは以前、企業の宿舎だったところなんです。 そこを貸していただけることになり、 内部も自分たちの仕事がしやすいように改装して 利用させてもらっています」 中がどんな風になっているか、楽しみですね〜。 「結構広いんですよ」

入口横に掲げられている暖簾は、薬師寺の大谷徹奘(てつじょう)さんに書いてもらったもの。「よっぽどの縁があってのお客さま。ようこそ」

ところで研究所の名前はなぜかすべてひらがな。 「”ほづ”は保津という地域のことで、 ”あい”というのは藍染めのあい、 人と人とのつながりも大切にしたいという意味も込めて、 すべてひらがなにしました」

いろいろな意味が込められてのこの名前なんですね〜。

すると突然吉川さんから、 「外に今日刈り取った今日藍がありますよ」 との言葉。

見せてください! そう言って向かった建物の裏には、たくさんのケースに入った藍。 「これを3日間ほどほっといたら藍が出てくるんです。 それで上下を入れ替えてまた置いておくんです」

見た感じは、失礼ながら普通の草。この草からあの美しい藍色が出てくるかと思うと、とっても不思議です。

藍って、ちょっとタデっぽいですね。 「そう、タデ科ですからね。これで1ケース15kg入っています。 10個ちょっとあるので、160kgくらい刈り取りました。 染めで使う一槽分になるには、 これの10倍くらい取らなければいけません。 そして沈殿藍にするには、500kgくらい。 だからあと1か月くらいしたら またこれと同じくらいの量を刈り取るんですよ」

吉川さんの研究所では、 沈殿藍といって、沖縄のやり方で京藍をやっているそう。 そしてなんと、これを日本でやっているのは吉川さんだけなんですって!

ちょうど研究所の方が、藍で染めた布を天日干しされていました。 吸い込まれそうな深い藍! 美しい、日本らしい色ですよね〜。

ますます、お話を聞くのが楽しみになってきました。 では、建物へ入らせていただきましょう。


<ミニコラム> 今週の風景

「ほづあい研究所」には、京藍の苗も少しだけ育っていました。 吉川さんがつまんで手のひらで揉むと、みるみる色が出てきたのですが、 藍色ではなく抹茶のような色。 「これをしばらく放っておくと、藍色になっていくんですよ」 不思議です。
来週も引き続き、<亀岡>の吉川慶一さんにお話を伺います。
京都にあった藍って、どんなものなのでしょう?

<ほづあい研究所> 藍染め作家・吉川慶一さん

30年以上藍染めに携わる吉川さん。かつて京都にあった京藍を自分の手で育て、その藍を使った染め物をしたいという夢を叶えるため亀岡に移住。保津川のほとりに長屋を借り、「ほづあい研究所」と命名、保津から藍染めブームを起こしたいと、研究を続けている。

http://ameblo.jp/tawawani/

■今回の訪問地
京都市の西の端・嵐山から山一つ越えたところにある亀岡市。 保津川下りやトロッコ列車が人気の観光地ですが、 「京の奥座敷」として、古くからさまざまな文化が育ってきた地域です。 嵐山から電車で8分、自然豊かで人穏やかなところでした。


【バックナンバー】
#023 大きな風呂に導かれやってきたのは奥座敷
#024 入り口には作品がいっぱい!中では藍染め体験も。
#025 藍染めを体験!・・・の前におさえておくべきこと。
#026 さらなる不思議体験。藍をたべる!?

【9月のプレゼント】
今月のプレゼントは、亀岡の美味しいお醤油・お味噌のセットです。 丹波地域特産の黒豆をふんだんに使用した「丹波の黒豆味噌」。 「竹岡醤油」オリジナル製法の「黒豆醤油」。
そして、お醤油のエスプーマ、減塩調味料としても最適な「京の泡」。 この3点セットを5名の方にプレゼントします。

【応募先】
●おハガキの方は、
 〒530-8304
 MBSラジオ「本上まなみ もうひとつの京都」の係まで。
●メールアドレスは、manami@mbs1179.com
●FAX番号は、06-6809-9090


なお、「丹波の黒豆味噌」「黒豆醤油」「京の泡」は、 すべて「道の駅 京丹波 味夢(あじむ)の里」で購入することができます。
※締め切りは9月25日(日)

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