お手伝いも終盤になってきましたが、 最後に和田さんが思い描くこれからの京北について、 今の気持ちを聞きました。 和田さんは京北を、どうなってほしいと思っているのでしょう?

「京北の名産でもある北山杉って、 かつては日本の伝統家屋の建築材料に使われていたんですが、 それを使用する人が少なくなってしまって。 北山杉の魅力が伝わりにくくなってしまっています。 この素晴らしい北山杉をもっと活用してくれる作家さんに 京北に住んでほしいと思いますね。 京北って移住者の方と元々住まわれている方の交流が、 うまくできている地域だと思うんですよね。 自分が移住してきたころにも いろいろなお仕事や人脈を紹介していただいて、 移住者の方も住みやすい場所だと思います。 だから作家さんをはじめとして、 いろんな方に移住してもらえたら もっといい町になるんじゃないかと思います」


ご自分のアイデアが楽しくてしょうがない、そんな様子で母氏を続ける和田さん。こちらももちろん、ワクワクしてきちゃいます。

地域にある宝を、ちゃんと発信したい。 アーティストとして、京北に惹かれた一人として、 和田さんは素直にそう思っているそうです。

そんな和田さんは、この京北で これからどんな活動をしていきたいのでしょう?

「アトリエのゲストルームで、 週末田舎暮らしや週末移住をされる方を 受け入れさせていただいています。 詳細はサイトを見ていただきたいんですけど、 アトリエでワークショップをしていまして、 ワークショップ参加者のための宿泊施設を アトリエ内にこれから設備しようと思っています。 京北は田舎なのでバスの最終便が早くて、 制作に夢中になっている方の中には、 最終バスを逃してしまう人がすごく多くて。 だから泊まれる施設を作りたいと思っています。 ただ、資金が結構かかるので クラウドファンディングを始めようと思っています。 お礼は自分の作品で設定させてもらって。 応援してくださる方、また北山杉の活性化や 移住者がもっと増えたらいいなと思ってくれる方がいて、 実現できたらいいなと思っています」

北山杉のデコクッキー、完成。こんな形で地域の魅力に触れるって、いいですね。

地域が見直され始めている今の時代、 これから子供のうちから地元の産業に触れて 勉強していくことは増えると思います。 しかし、それを使って何か造るというところまでは、 一般の方はなかなか難しいのではないでしょうか。 今回体験させていただいたワークショップのような、 クッキーのストラップなど、 自分の身近にあるものを使ってお気に入りのものが作れれば、 それを自分のカバンに付けたり、 いつも付けて持ち歩けるものに変わることで、 すごく親しみやすい素材に変わるはずです。 和田さんのように作品やワークショップを通じて、 いろんな世代の人が素材の柔らかさに触れて、 『気持ちいいな』などと思うところから、 北山杉との距離が近くなればいいですね。

「京北に来て、北山杉の床柱の在庫が置かれていた 倉庫に案内しいただいた時に、一目惚れしました」 端材を見た時に、ケーキのスポンジ!と思ったそうです。

「バームクーヘンのようにも見えて。 作品作りのきっかけになりました」

アトリエ「泡糖工房」の前で記念撮影。小さな体にたくさんの夢を詰め込んで、和田さんは創作活動を続けています。

和田さんにとって、この場所に来たからこそ 出会えた素材が北山杉。 これからも楽しい作品を造り続け、 北山杉の魅力の発信も、和田さんは手がけていくのだと思います。 とても楽しみですね。


<ミニコラム> 今週の風景


取材を終えて部屋を出たところで「ん?」と一同立ち止まってしまいました。 見てください、このサンダル。 なんとサンダルまでチョコレート&クッキー! 隅々まで夢であふれるアトリエなのでした。

造形作家 和田紗夕里さん

芸術大学を卒業後、創作活動のために京北へ。築100年以上の古民家を改装し、「泡糖(カルメラ)工房」を開く。北山杉や京北の鹿革、草木染めの布といった京北の素材を使い、お菓子の形の家具や雑貨を製作している。2015年にイタリア・ミラノで開催されたミラノ万博の日本館「ジャパン・アート・テイスティング・エキスポ」にも作品を出品。夢はセルフビルドでお菓子の家を建てること。


■今回の訪問地

京都市右京区の最北に位置する京北地域。その中心部・周山町は、上桂川の支流である弓削川が流れ、120年あまり続く酒蔵があるなど、静かな街並みが広がっています。近くには周山城跡もあり、歴史と文化が息づく町です。

京都トピックス
【きのこ栽培体験】
3月限定で、シイタケやナメコ、クリタケの きのこの栽培体験、菌打ち体験ができます。 各種数量限定で体験料は1本1000円、事前予約が必要です。 体験後にできたきのこを収穫できる特典もあります。
【開催日時】
3月1日(水)〜3月31日(金)
【開催場所】
京都市京北森林公園(京都市右京区京北)
【お問い合わせ先】
京都市京北森林公園
【電話番号】
075−853−0200

【バックナンバー】
#048 2月26日 これからの京北、和田さんの思い
#047 2月19日 造りたいものがいろいろありすぎて・・・
#046 2月12日 女子が誰しも夢見たお菓子の家が!?
#045 2月5日 不思議の国に迷い込んだような・・・

【2月のプレゼント】

今月は、「鈴木工芸 山匠のコーヒーカップとスプーンのペアセット」を 1人の方にプレゼント。

京都、美山でオリジナルの銘木家具を製作する鈴木工芸のオリジナル木製食器。 強靭で耐朽性にも優れているケヤキを荒彫りした後、4~5年置いて、 仕上げられた匠の逸品は飲み口がカーブしており、 やわらかい口当たりが特徴です。
締め切りは、2月26日です。

【応募先】
●おハガキの方は、
 〒530-8304
 MBSラジオ「本上まなみ もうひとつの京都」の係まで。
●メールアドレスは、manami@mbs1179.com
●FAX番号は、06-6809-9090



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