今回の訪問地は京田辺市。大阪市の梅田そして京都市内からも共に車で45分ほどの場所なのですが、お訪ねする「舞妓の茶本舗」さんのお店の前には魚がいっぱい泳いでいる小川、その向こうには桜の並木と奥に山も見えて、非常にのどかで綺麗な景色が広がっています。 入り口のところにはお茶畑のポスターなども貼ってあるのですが、そこで3代目の田宮さんに迎えていただきました。


お店の前にはキレイな小川。緑豊かな山並みも見えて、ステキな環境です。

京田辺は便利な田舎、という田宮さん。 今日はそんな地元が誇る、京田辺玉露をごちそうしていただけるそうです。とてもおいしいお茶だと聞いているので、楽しみですね〜。

ところでお店の名前はなぜ「舞妓の茶本舗」と言うのでしょう?

「1970年、万博の年なのですが、その年に私の叔父であり、玉露作りの名人と言われている山下壽一(としかず)が、『舞妓の茶本舗』の玉露の研究部という形で、全国のお茶の品評会に自身が作った玉露を出しました。そこで玉露部門の一等一席、農林水産大臣賞を頂きまして、同じ頃に万博の会場で、玉露を披露させてもらったこともありました。 それまではお茶の仲買や問屋とかいう形でお茶屋さんにお茶を卸していたんですが、おいしいお茶をせっかく作っているんだから、自分のところで販売をしたいという想いが父にはあったようです。そういった中で交流を始めた時に、京都で、世界に通じる名前にしたいと言い、ひらめいたのが舞妓さんやったみたいなんです。 その当時はね、舞妓の茶ってつけましたら、お茶屋さんから笑われたり、まあ変わった名前やなあって言う感じだったんですけどね(笑)。 今になってみたら、非常にいい名前だとみなさんに言っていただいています」

玉露名人・山下壽一さんは、その後も農林水産大臣賞を何度も受賞されているとか。

「そうですね。今までで全国の品評会では8回日本一にならせていただいています。ほかに関西とかの品評会もありますので、それらを入れると、受賞歴はもう20回以上になるかなあと思いますね。最近は高齢になりましたので、現在は孫が頑張り、京田辺の玉露を生産している方の指導などもさせていただいます」

京田辺市で生まれ育った田宮さんは、その舞妓の茶本舗で3代目。

「三代目になるのかなっという感じですね。小さい頃からお茶の中で育ってきましたし、山下の叔父と言うのは母の兄で、京都で言う薮入りなのですが、お盆が終わると母の実家に連れて帰ってもらっていました。そこでお茶のことを教えてもらったり、いろんな事をしていましたので、小さな頃から、やっぱり最終的にはお茶の仕事をするのかなと思いながらやってきた気がします」
話をしながら、おもむろにボトルを出してきた田宮さん。

「お店に来ていただいたらまず、夏場は水出しの玉露をのんでいただいています」

見るからに涼やかで綺麗なグリーン! おいしそうです。

さっそくいただいてみたのですが、まず香りがいい! そのうえすごくまろやかで、渋みがないんです。 水出しにすると渋みって出ないものなのでしょうか?
「そうですね。確かにお茶は水出しの方が出ないんですけども、玉露になると、濃いめに出していただいても渋みというのはほぼ出ないんですよ」

しかも甘み、本当に甘露って言う感じもあります。

「甘くって爽やかという感じですね」

清々しい緑の風をうけているような、そんな気持ちになる玉露ですね〜。水出しの玉露というと、どのくらい抽出時間はかかるんですか?

「割りに早く出るようにしているんですよ。まぁ20、30分でしょうか」

それは水出し用に加工されているという事ですか?

「はい。うちの場合は全部ティーパックにしています。普通の2グラムとかの小さいティーパックではなくて、抽出できるように7グラム入れています」

なるほど〜。簡単にお家でおいしくいただけるということなんですね。

「そうですね、特にこういうボトルに入れていただくと、逆さ向けても大丈夫」 そう言って田宮さんが、ガラスのボトルを動かします。 最近よく販売されているボトルですね、そんなに特別なものではないので、余計に家庭でも楽しめそうです。しかし結構びっしりティーパックが入っていますね。

「だいたい500ミリに1パック使っていただくような感じですかね。で、時間をかけると酸化が進んだりしますので、氷でしめて冷やすか、冷蔵庫に入れておくとかしないと色が変わってくるので、その点は注意が必要ですね」

清々しい玉露。この綺麗な色と香りを味わうためには、やっぱり冷たくして、ということですね。

一気に飲み干したところに、今度はお茶で作ったお菓子を出していただきました。 お皿の上には数種類のお菓子。まずは焼き菓子をいただきま〜す。 ふわ〜っとお茶の香りがする抹茶のフィナンシェに、そして…これは?

グリーンが鮮やかなお菓子。

「それね、ちょっと変わっているんですよ。京都でいうたらおかきってなるんですけど、おかきにお茶のチョコレートを染みこませてあるんです。最近発売したんですけど、すごくオススメです。しかもこれ、抹茶じゃなくて玉露なんです」

玉露の!

「はい。玉露のパウダーでチョコレートをコーティングしてあります」

というわけで珍しいお茶のチョコをいただいたのですが、まずホワイトチョコとお茶の風味とがまろやかに合わさっています。食感はサクサク。確かにおかきの味もしますね〜。このお米のおかきのふわっと香ばしい香りと、お茶の風味とがとても調和していて、和のスイーツって感じです。

そしてもうひとつ、色がとても鮮やかでかわいいお菓子が。これはドライイチゴ?

「イチゴですね。酸味とすごく合うと思うので、食べてみてください」

イチゴとお茶って合うイメージがあんまりなかったんですけど、この酸味とフルーティーな味わいがとってもおいしいですね。

さっくりした食感のあとに、ふわ〜っと酸味が広がってきます。

「抹茶は酸味と結構合うんですよね。オレンジとかも合うみたいです」

そうなんですか! このチョコレートのまろやかさが間を取り持っているんですね〜。 パッケージも京都らしさとかわいらしさがあって、いいんですよ♪

「お茶が本来の仕事なんですけれども、お茶を楽しんでもらうためにも、そういうお菓子とかも作らせていただいているんです。まぁ、少なくとも私がおいしいと思うものしか出してないんですけどね(笑)」

次週も引き続き、京田辺市で「舞妓の茶本舗」を営む3代目の田宮正康さんに話を伺います。玉露って、どうやって作っているのでしょう…。お楽しみに!


<ミニコラム> 今週の風景



舞妓の茶本舗本店内でお話しをうかがったのは、囲炉裏の前。時折シュッシュッという音がする鉄瓶を前に話をしていると、とても気持ちが穏やかになってきました。

舞妓の茶本舗3代目・田宮正康さん

宇治茶の名匠と言われた山下壽一氏の玉露をはじめ、京田辺産の薫り高い緑茶や抹茶、ほうじ茶を扱う茶舗。玉露「匠」は日本茶AWARD2015で最高賞の日本茶大賞を受賞。日本茶をより多くの方に知ってもらうため、JR田辺駅前に緑茶専門の喫茶室「MAIKO茶(ティー)ブティック」も営む。

■舞妓の茶本舗
http://www.maiko.ne.jp/


■今回の訪問地

京都府と奈良県の県境に近い京田辺市は、自然豊かな環境に加え、京都、奈良、大阪のベッドタウンとしても注目される地域。良質な宇治茶の産地としても知られている。一休宗純ゆかりの地でもある。

京都トピックス
この夏、海の京都で日本海を満喫しませんか!
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【バックナンバー】
#075 国内最高峰の品質を誇る田辺玉露を味わいに
#076 旨みの余韻がいつまでも続く田辺玉露をじっくり味わう
#077 近くにあれば毎日通いそうな京田辺満喫のカフェ
#078 お茶をより身近に感じてもらえるために。

【9月のプレゼント】

今月は、今回本上さんが訪れました、舞妓の茶 本舗さんの「こだわり玉露5種類 飲みくらべセット」を4人の方にプレゼントいたします。

本当においしい玉露を探しているという方に 味わっていただきたい飲み比べセットです。 舞妓の茶 本舗の高級玉露5種類を8グラムずつパックした商品です。

8グラムでおそよ3~5人で楽しめる分量となっております。

【応募先】
●おハガキの方は、
 〒530-8304
 MBSラジオ「本上まなみ もうひとつの京都」の係まで。
●メールアドレスは、manami@mbs1179.com
●FAX番号は、06-6809-9090


※締め切りは10月1日(日)までとなっています。是非ご応募ください!

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