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上野誠の万葉歌ごよみ-歌ごよみ
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歌ごよみ!
上野誠コラム
上野誠の万葉歌ごよみ
毎週日曜日 朝 5:40〜6:00

上野誠(奈良大学文学部教授)
松本麻衣子(MBSアナウンサー)
★松本麻衣子アナウンサーブログ
utagoyomi@mbs1179.com
上野先生に聞いてみたい事、番組の感想など何でもお寄せください。番組でご紹介させていただいた方には、上野先生の著書「大和三山の古代」をプレゼントします。
〒530-8304 毎日放送ラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」

【巻】11・2368…たらちねの母が手放れ
【巻】11・2540…振分の髪を短み
【巻】19・4292…うらうらに照れる春日に雲雀あがり
【巻】14・3399…信濃路は今の墾道
【巻】11・2472…見渡しの三室の山の巌菅(いわほすげ)
【巻】4・717…つれも無くあるらむ人を
【巻】10・1851…青柳の糸のくはしさ
【巻】10・1880…春日野の浅茅が上に
【巻】10・1844…冬過ぎて春来るらし
【巻】5・822…わが園に梅の花散る
上野誠の万葉歌ごよみ-歌ごよみ
【巻】5・822…わが園に梅の花散る
2011年3月 6日

【巻】…5・822

【歌】…わが園に梅の花散る ひさかたの天より雪の流れ来るかも

【訳】…私の家の庭に梅の花が散る。それはね、まるで天から雪が流れてくるかのよう

【解】…天平2年(西暦730年)の正月13日、九州の大宰府に赴任していた大伴旅人の邸宅で開かれた宴会で、主人の旅人が詠んだ歌。
庭にある梅の花が、盛りを過ぎて散り始めた様子を見て、旅人は「天から雪が流れてくるかのようだ」と表現しています。当時の梅は、白梅が中心でしたので、白い花びらがハラハラと落ちる様が、無常の感覚と相まって、美しい雪を想起させたと思われます。
ところで、今は花の変化を写真におさめて楽しむことができますが、旅人の時代は、移ろいゆく瞬間を心に焼き付けるしかありません。でも、そのことが反対に大きな感動となって、歌を作る原動力となっていたのでしょう。
便利な機器に囲まれた現代ですが、例えばカメラを横において、大切な瞬間を目に焼き付けてみてはいかがでしょうか。新たな感動が、心を揺さぶるかもしれません