第178回 北山孝雄さん(北山創造研究所 代表)(2) 

今回は、北山創造研究所代表の北山孝雄さんを
ゲストに迎えての2週目です。

北山さんは、建築家・安藤忠雄さんと双子の兄弟で
兄:安藤忠雄さん 弟 北山孝雄さん です。

【都市機能のあり方】
 三枝さん
 東京への一極集中ではなく、行政の分担化をすべき。
 時間的な距離は、リニアモーターカーなどの交通でカバー。
 震災をきっかけに、社会のあり様、国民の生活のあり方を
 考える時にきている。

 北山さん
 約35年前 東京・青山の「from1st」のビルを建てた時。
 ビルの高さを宮大工さんに相談したところ
 「人間が飛び降りられる高さが高さ」だと聞き、
 結果 5階建てのビルを建てた。

 ここ40年ほどで、事業効率・経済効率がいいという側面から
 町には高層ビルが増えていった。

【当たり前の怖さ】
 戦後「便利」「効率」「大量生産」をしてきた。
 今まで、物を買い、物を捨ててきた。
 電気ガスが通り、電車が動く、出来上がった社会。当たり前の怖さ。
 電気、ガス、水、当たり前じゃないんだという考え方。
 情報も多い。多すぎるため、選ぶ目(選球眼)が必要。

【たくさんのお金を投資せず 利益を生む仕組み】
 ●サンストリート亀戸(東京都江東区亀戸)
   当初1500億円の費用をかけ、高層ビルを建てる計画だったが、
   北山さんの提案で「半径5キロ圏 110万人が日常に来られる、
   お金を持たなくても遊びにこられる場所」に コンセプトを変更。
   1997年オープン。年間1100万人が訪れる。
   お金がなくても楽しめる場所を作った。たくさん物はいらない。ありあまっている。
 
 ●御堂筋の公園化。

【北山さんが考える町づくり】
 それぞれの町が持っている自然、歴史、文化を基軸にしながら作っていくべき。
 熊本県の場合。
 たとえば「お城がある町」ではなく「お城の中に町がある」という考え方。

2週間にわたり、北山さん ありがとうございました

第177回 北山孝雄さん(北山創造研究所 代表) 

今日は、北山創造研究所 代表の北山孝雄さんを 
お招きしました。
北山さんは、建築家・安藤忠雄さんと双子の兄弟で
兄:安藤忠雄さん 弟 北山孝雄さん です。

お顔も声も似ていらっしゃいます

【三枝さんとのつながり】
阪神百貨店時代に、売り場のリニューアルや
デザインを北山さんが手がけた。
その他、視察旅行にも一緒に行った。
(スペインのビルバオにある、フランク・ゲーリー建築の
 グッゲンハイム美術館など)

【子供の頃】
跡取りのため、兄の安藤忠雄さんは安藤姓を、
弟の北山さんは北山姓となり、別々に暮らした。北山さんは鳴尾育ち。

高校は、都島の建築学科に進学。
友達がきっかけとなり、グラフィックデザインを始め、
飲食店の名前やマーク等を作っていた。

17歳でボクシングを始め、プロに。
1試合 2000円〜5000円をもらった。
しかし、世界タイトルマッチに出場する選手と練習をした時、力の差を感じ辞める。

【24歳で東京へ】
浜野安宏さんと出会い東京へ。
グラフィックデザイナーの仕事以外にも幅を広げたいと、
浜野さんと共に、1968年 ゴーゴークラブ「MUGEN」(東京・赤坂)の
仕事に携わる。一大ムーブメントを起し、名物に。
この時、多くの人と知り合い、名物・名称を作るのが自分の性にあうと思う。

【バブルの頃】
仕事が次々舞い込んできて、ラッキーだけど何かおかしいと思っていた。
バブルの頃は億単位で物事がすすんでいた。
現在は違う。「1人の人」「1つのもの」「「1軒の店」で、
町が変わるという理想の集落「うずるまち」を構想中。

【周りに人が寄ってくる 北山さん】
高校の時「自分は勉強ができない」と分かった。
それなら賢い人と付き合えばよいと思った。
そこから、「その人のいい才能を見よう」と、
できるだけ多くの人と深く関わってきた。人と付き合うと情報もたくさん集まってくる。

来週も引き続きお話を伺います。

第176回  元宝塚歌劇団 娘役トップスター 風花舞さん(2) 

元宝塚歌劇団 娘役トップスターで
女優の風花舞(かざはな まい)さんを迎えての2週目です。

【男役と女役 稽古の内容】
 歌の練習:男役は声を低く、女役は声を高くして歌う
   日舞:男舞、女舞

 理想の男性像、女性像を演じるため、
 映画などを参考に、日々勉強する。

【トップスターになった時の気持ちは?】
 「うれしい」よりも「どうしよう」という気持ちの方が強かった。組にトップは、男役・女役 それぞれ1人。それまで、トップの先輩の努力を見続けてきたので、1番上に立つ怖さを知っていた。

娘役のトップを3年間つとめたが、
その間は、私生活の記憶はほとんどない。
劇場、家、稽古場、病院を行き来する生活だった。

 風花さんは、久世星佳さん、真琴つばささんとコンビを組んだ。
 男役上位の世界で、娘役は常に男役を立てる。コンビの信頼関係が重要。

【ファンの存在】
 ずっと応援してくれる、育ててくれたファンのために頑張った。
 ファンの方との交流は、それぞれ。

【舞台でつける羽根について】
 すごく重い。客席から見える階段を降りるために、
 舞台裏で陰の階段を、大急ぎでのぼり、
 何事もなかったように、26段の階段を、足元を見ずにおりる。
 階段の幅は24�a。風花さんの足のサイズは24.5�a。
 階段の幅、段の感じは感覚で覚える。

【退団】
 3年間の娘役をつとめた後、自分の意志で宝塚を退団した。
 退団後の進路は、芸能界、ダンスの先生、ヘアメイク等いろいろ。

「宝塚の人の共通点は「根性」」と三枝さん。

2週にわたり、風花舞さん、ありがとうございました。

第175回  元宝塚歌劇団 娘役トップスター 風花舞さん 

今回のゲストは、元宝塚歌劇団 娘役トップスターで
女優の風花舞(かざはな まい)さんです。

【子供時代】
東京都生まれ。中学2年生の時 西宮市へ。幼稚園のお遊戯会で踊る舞さんを見て、お母さんが「踊りをすればいいんじゃないか」と思い、5歳の時、近所のクラシックバレエの教室に通いはじめた。

宝塚の舞台は、子供の頃から見る機会があった。
西宮に引越し、本拠地でダンスのショーを見た時「ここで踊りたい」と思うようになった。
男役 大浦みずきさんの踊りが好きで、大浦さんの後ろで踊りたいと思った。当時は男役になりたいと思っていた。

中学3年生の時「宝塚に入りたい」と宣言。
両親が受験勉強はしておいたた方がよいと、
高校入学後、1年間 宝塚の受験生向けのコース(声楽、バレエ、日舞)に通い、
高校1年修了時に 宝塚音楽学校に入学した。

【宝塚音楽学校の】
入学試験の科目は、バレエ、声楽、面接。
イタリア歌曲、日本の歌などの課題曲や、バレエ(その場で踊りを覚えて踊る)などの試験を受け、約40人〜50人が入学。
受験倍率が非常に高いことで知られる。
音楽学校は2年間。
1年生の時は、朝6時には寮を出ていた。朝から学校の掃除、実技の授業などを受ける。
自由な時間はなかった。先輩は絶対的な存在。体育会系。

【女性ばかりの世界】
女性ばかりの世界だが、男役・女役の役割があり、
「清く正しく美しく」というモットーがある。
男役は男役らしく、みんなから憧れられるような素敵な男性像をつくりあげるために、稽古場から常に演じている。
女役は、その男役の横にいて似会う女性像をつくりあげなければならない。
女役だからといって、素の女性でいては、女が作る男役にそぐわない。女役も素敵な女像をつくりあげる。

・男役・女役は自分で決める。
・組は、劇団から人事発表がある。風花舞さんは月組でした。

来週も引き続き お話を伺います。