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〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」 |
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【2018年2月17日 放送分】 |
2018年2月17日 |
【巻】…1・18
【歌】…三輪山をしかも隠すか 雲だにもこころあらなも隠さふべしや
【訳】…三輪山をそんなにも隠して良いものか 雲でさえも心があってほしい隠して良いものか、私は三輪山を見たいのだ
【解】…今回からラジオウォーク特集です。 これは、万葉集を代表する女性歌人の額田王の歌です。 額田王は天智天皇・大海人皇子(のちの天武天皇)の2人に愛された人で、壬申の乱という大戦争を生き抜いた女性で、歌がすっきりしているのが特徴です。 この歌は、都が近江国(大津)に移ることになり、白村江の戦いで日本が破れ、奈良の都が危険になるかもしれない可能性が高いことから、滋賀に遷都するときに額田王が三輪山を想って歌ったものです。 三輪から滋賀へ向かうときに、どんどん三輪山が見えなくなっていくのですが、奈良山のあたりから三輪山はかすかにしか見えないとわかっていても、それが雲で隠れて見えないと寂しい、辛いんだという気持ちが込められています。 人生の中で、誰にでもある忘れられない風景を想いながら詠んでみるとよいかもしれません。
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