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〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」 |
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【2018年6月16日 放送分】 |
2018年6月16日 |
【巻】10・1971
【歌】…雨間(あまま)あけて国見(くにみ)もせむを 故郷(ふるさと)の花橘は散りにけむかも
【訳】…雨の晴れ間を縫って国見をしようと思うのに 故郷の花橘は散ってしまったであろうか、はて
【解】…雨間とは梅雨の晴れ間のこと。 国見は、天皇が行う行事で、国の形を見て誉めることで、豊作をもたらすというもの。 橘は、柑橘系の花で、部屋に飾ると自然の天然の香水となり、また袖に入れて振りながら人と会というおしゃれにも使われる。また、この香りが、疫病に効くので、疫病が流行る夏にはぴったりのもの。 みかんのような橘の花が咲いているのは大変きれいだが、しかし、雨で散ってしまうかもしれないという気持ちが込められています。 人生晴れの日ばかりではなく、雨の日には晴れを思い、晴れの日には雨がいつふるのかと気にしながら人間は生きているのだと感じさせられる歌です。
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