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〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」 |
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【2018年9月22日 放送分】 |
2018年9月22日 |
【巻】10・1970
【歌】…見渡せば向ひの野辺の石竹(なでしこ)の散らまく惜しも 雨な降りそね
【訳】…見渡すと向ひの野辺の石竹の花が見える。 散るのが惜しいから雨よ降らないでおくれよ。
【解】…秋の花の代表はなでしこ。可憐な花で、歌の中では女性の美しさや、いとおしさとして表現されることが多い。 散らまく惜しもとは、散るのが惜しい、私はもっと見たいのだという気持ちが表れています。 雨な降りそねの、な〜そは、念を押す感じの禁止構文です。 雨が降ると花が散ってしまうので、雨よ降らないでおくれよというような意味です。 万葉集で、なでしことでてきたら、女性のことを想った歌が多いですが、この歌は単純になでしこの花を想って歌われている可能性もあり、どう捉えるかは聴いた人にゆだねられています。 色々な解釈で想像を膨らますのが楽しくなる一首です。
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