radikoで今すぐ聴く!
上野誠の万葉歌ごよみ
ポッドキャストの楽しみ方
ポッドキャストの受信ソフトに、このバナーを登録すると音声ファイルが自動的にダウンロードされます。
ポッドキャストの説明はコチラ
上野誠の万葉歌ごよみ
毎週土曜日 朝 5:30〜5:45

上野誠(國學院大學 教授)
上田悦子(MBSアナウンサー)
★上田悦子アナウンサープロフィール
utagoyomi@mbs1179.com
上野先生に聞いてみたい事、番組の感想など何でもお寄せください。
〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」

【2024年4月13日 放送分】
【2024年4月6日 放送分】
【2024年3月30日 放送分】
【2024年3月23日 放送分】
【2024年3月16日 放送分】
【2024年3月9日 放送分】
【2024年3月2日 放送分】
【2024年2月24日 放送分】
【2024年2月17日 放送分】
【2024年2月10日 放送分】
上野誠の万葉歌ごよみ-歌ごよみ
【2018年9月22日 放送分】
2018年9月22日
【巻】10・1970

【歌】…見渡せば向ひの野辺の石竹(なでしこ)の散らまく惜しも
    雨な降りそね

【訳】…見渡すと向ひの野辺の石竹の花が見える。
    散るのが惜しいから雨よ降らないでおくれよ。

【解】…秋の花の代表はなでしこ。可憐な花で、歌の中では女性の美しさや、いとおしさとして表現されることが多い。
散らまく惜しもとは、散るのが惜しい、私はもっと見たいのだという気持ちが表れています。
雨な降りそねの、な〜そは、念を押す感じの禁止構文です。
雨が降ると花が散ってしまうので、雨よ降らないでおくれよというような意味です。
万葉集で、なでしことでてきたら、女性のことを想った歌が多いですが、この歌は単純になでしこの花を想って歌われている可能性もあり、どう捉えるかは聴いた人にゆだねられています。
色々な解釈で想像を膨らますのが楽しくなる一首です。