|
|
|
|
|
|
上野先生に聞いてみたい事、番組の感想など何でもお寄せください。
〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」 |
|
|
|
|
|
|
【2019年1月26日 放送分】 |
2019年1月26日 |
【巻】19・4287
【歌】…鶯の鳴きし垣内(かきつ)ににほへりし 梅この雪に移ろふらむか
【訳】…うぐいすが鳴いていた垣の内で照り輝いていた梅、 その梅もこの雪で散ってしまうのだろうか
【解】…梅と鶯はてっぱんの組み合わせですが、本当に鶯が鳴くのは梅が終わった頃から。 垣内は、垣の内、生け垣や塀などで囲われた家の敷地の中のこと。 にほふとは、嗅覚ではなく、視覚でみたことの表現。 移ろふは、移っていく、枯れていくということ。 まだ梅は咲いていて、今は雪が降っている状況。この雪で梅の花が枯れてしまうんじゃないか、私は梅の花をみていていたいのにというような梅への名残の気持ちが表れている。 梅の花の特徴は、花期が長いこと。寒い時期から咲き出すので、春を待つもの、当時は外来植物で高価だったので貴族の庭にしか咲いていないものだった。 雪が静かに降って、その雪の中に咲く梅を想って聞くとより良い歌かもしれません。
|
|
|
|