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上野誠の万葉歌ごよみ
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上野誠の万葉歌ごよみ
毎週土曜日 朝 5:30〜5:45

上野誠(國學院大學 教授)
上田悦子(MBSアナウンサー)
★上田悦子アナウンサープロフィール
utagoyomi@mbs1179.com
上野先生に聞いてみたい事、番組の感想など何でもお寄せください。
〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」

【2024年4月13日 放送分】
【2024年4月6日 放送分】
【2024年3月30日 放送分】
【2024年3月23日 放送分】
【2024年3月16日 放送分】
【2024年3月9日 放送分】
【2024年3月2日 放送分】
【2024年2月24日 放送分】
【2024年2月17日 放送分】
【2024年2月10日 放送分】
上野誠の万葉歌ごよみ-歌ごよみ
【2019年7月6日 放送分】
2019年7月6日
【巻】…14・3348

【歌】…夏麻引(なつそび)く海上潟(うなかみがた)の沖つ洲に 船はとどめむ さ夜ふけにけり

【訳】…夏麻を引くではないけれど、海上潟の沖つ洲に船を止めよう、もう夜が更けてしまったから

【解】…巻14の東歌(あづまうた)の一首。東歌とは、東国地方で詠まれたもので、巻14全体の標題にもなっています。この歌の舞台は現在の千葉県で、東歌の中でも、船で生活をしていた人が詠んだ特異な作品です。彼らにとって、いつどこに船を停泊させるかはとても大切なことで、それぞれの日ごとに目標地が大体定まっていたと思われますが、今回の歌によると、それがどうも予定通りにいかなかった様子。夜も更けてしまったので、しょうがないから、沖の中洲に船を停めて夜を明かそう、と詠んでいるのです。
周辺条件が少し変わっただけで、夜を明かす場所を新たに探さないといけない生活は、現代人には想像し難い苦労やストレスがあったのではないでしょうか。