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〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」 |
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【2019年8月31日 放送分】 |
2019年8月31日 |
【巻】…20・4310
【歌】…秋されば霧立ち渡る 天の川石並置かば継ぎて見むかも
【訳】…秋がやって来ると霧が立ち渡る。天の川に石を並べておくと絶えず二人は会えるのかなあ。そんなことなど、あるはずもない
【解】…大伴家持がひとり天の川を眺めながら作ったもの。「秋されば」は、秋が去るのではなく、やって来ればという意味。秋ならではの霧が発生して、天の川にかかっていたのでしょう。そこで家持が想像したのは、天の川に石が並べてあったら・・。 彦星と織女は、霧にまぎれて、石を渡って毎日でも行き来できるようになるのではないか。こういう想像をしたのは、もしかすると、家持自身がこの時、なかなか逢えないでいる人がいたのかもしれません。 ちなみに、秋は霧、春は霞がつきものですが、霧も霞も同じ原理で出来る自然現象です。万葉の時代は、その区別が完全には決められていないので、春の霧とか秋の霞が登場します。
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