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上野誠の万葉歌ごよみ
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上野誠の万葉歌ごよみ
毎週土曜日 朝 5:30〜5:45

上野誠(國學院大學 教授)
上田悦子(MBSアナウンサー)
★上田悦子アナウンサープロフィール
utagoyomi@mbs1179.com
上野先生に聞いてみたい事、番組の感想など何でもお寄せください。
〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」

【2024年4月13日 放送分】
【2024年4月6日 放送分】
【2024年3月30日 放送分】
【2024年3月23日 放送分】
【2024年3月16日 放送分】
【2024年3月9日 放送分】
【2024年3月2日 放送分】
【2024年2月24日 放送分】
【2024年2月17日 放送分】
【2024年2月10日 放送分】
上野誠の万葉歌ごよみ-歌ごよみ
【2019年10月26日 放送分】
2019年10月26日
【巻】…8・1582

【歌】…めづらしき人に見せむと もみち葉を手折りぞ吾(あ)が来し 雨の降らくに

【訳】…心ひかれる人に見せようと紅葉を手折って持って来ましたよ、雨が降っていたとしてもね

【解】…橘朝臣奈良麻呂が主催した宴会で詠まれた歌11首のうちの2首目で、奈良麻呂自身の作品です。少し乱暴な解釈をすると、奈良麻呂が「主人の私が、雨が降っているにも関わらず、紅葉を手折って持って来ましたよ。この努力をみてくださいよ。私って風流でしょ?」と、訴えています。自分を認めてください!と、押しつけがまく主張する歌に思えますが、実は、宴会の主人として場の雰囲気を和ませようと、このように詠んだものと考えられます。主人がこのように、はしゃいだ雰囲気を出すと、参加者も楽しみやすくなるからです。橘朝臣奈良麻呂とは、きっとホスピタリティに満ちた人だったのでしょうね。ちなみに、「めづらしき人」というのは、愛おしい人という意味で、恋人を指すことが多いのですが、この歌では、参加した人々を、恋人くらいに大切な存在だとして、このように表現したものと思われます。