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〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」 |
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【2019年12月21日 放送分】 |
2019年12月21日 |
【巻】…8・1646
【歌】…ぬばたまの今夜(こよひ)の雪にいざ濡れな 明けむ朝(あした)に消(け)なば惜しけむ
【訳】…今夜の雪にさあ濡れよう、だって明けた明日の朝に消えていたら残念じゃないかね、さあ濡れよう
【解】…小治田朝臣東麻呂(をはりだのあそみあづままろ)の雪の歌一首。今夜の雪に、さあ濡れようじゃないか、と詠んでいます。その理由は、雪が明日の朝になって消えていたら悔しいから。次の1647番の歌には、梅の花と雪が登場していて、この一連はおそらく、梅の花が咲いた冬の宴会で、雪がはらはらと降ってきたのを喜んで、出席者たちが詠んだのでしょう。ただ、「雪に濡れよう」というのは、衣服の防寒機能がかなり脆弱だった当時では、少々、思い切った表現です。雪が多くない土地ならではの感性で、豪雪地帯ならこのような歌は生まれませんね。
※次回の更新は 1月6日(月)になります。
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