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〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」 |
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【2022年5月21日 放送分】 |
2022年5月21日 |
【巻】…1・4
【歌】…たまきはる宇智(うち)の大野に 馬並(な)めて朝踏(あさふ)ますらむその草深野(くさふかの)
【訳】…宇智の大野に馬を並べて朝お踏みになっている、その草深い野を
【解】…「たまきはる」は宇智にかかる枕詞だと思われますが、はっきりは分かりません。おそらく、宇智の「うち」という音が内側の意味を兼ね、「たま」が魂の意を含むことで、内側で魂が充実しているというニュアンスを歌に加えたのではと思われます。歌が表している風景は、宇智という場所の大きな野原に多くの馬が並んで行進している様。舒明天皇が狩りをした時のことを詠んでいます。天皇が狩りを行うのは、一種の軍事訓練的な意味もありますが、「新しい天皇は、こういった方だ」と知らせる、いわばパレードのようなものだったと思われます。狩りの後には宴会が開かれ、その場で天皇に献上されたのがこの歌です。
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