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上野誠の万葉歌ごよみ
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上野誠の万葉歌ごよみ
毎週土曜日 朝 5:30〜5:45

上野誠(國學院大學 教授)
上田悦子(MBSアナウンサー)
★上田悦子アナウンサープロフィール
utagoyomi@mbs1179.com
上野先生に聞いてみたい事、番組の感想など何でもお寄せください。
〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」

【2024年12月7日 放送分】
【2024年11月30日 放送分】
【2024年11月23日 放送分】
【2024年11月16日 放送分】
【2024年11月9日 放送分】
【2024年11月2日 放送分】
【2024年10月26日 放送分】
【2024年10月19日 放送分】
【2024年10月12日 放送分】
【2024年10月5日 放送分】
上野誠の万葉歌ごよみ-歌ごよみ
【2024年10月12日 放送分】
2024年10月12日
【巻】…10・2151

【歌】…山遠き都にしあれば さ雄鹿の妻呼ぶ声は 乏くもあるか

【訳】…山が遠い都にいるので、雄鹿が妻を呼ぶ声はあまり聞こえないけれど

【解】…「風」をあまり感じなくなりましたね…というお便りを頂戴しましたが、現代では、色々と豊かになり、あって当たり前のことのように感じていることでも当時では貴重な物事が多くあったと考えられます。鹿が鳴く頃というのは、萩の花が咲く頃で、この時に稲刈りが始まるということが分かるそうで、今回も鹿の歌を詠んでいきます。山から離れた都に住んでいるので、鹿の鳴く声が遠音に聞こえるという歌です。若い盛りを楽しむこともありますが、名残を楽しむのも人それぞれの人生でして、はっきりと鳴き声が聞こえないことも情緒があるものだと感じさせてくれる歌でもあります。近い存在よりも遠い存在の方が切なさと儚さを際立たせ、聞き手の想像力がより増すような気がします。