ハンワホームズ株式会社 代表取締役社長
鶴 厚志さん
https://www.hanwa-ex.com
ドメインは"住環境" 空間開発で暮らしを創る

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01銀行株式会社 代表取締役社長
伊東眞幸さん
https://01bank.co.jp
今のデータから未来を応援 新時代のデジタルバンク
ゲストは先週に引き続き、ハンワホームズ株式会社の代表取締役社長 鶴 厚志さん。
今週は創業からのお話です。
「創業は1994年で、私の父がこの事業をスタートさせました。
父は元々、ホームセンターの店長をしていました。
当時はまだまだホームセンター自体の店舗数も少ない時代。
DIY用品をご購入いただいても、どうやって使うか分からないなどの
お困り事のニーズが結構あることに気づいたそうです。
そこからホームセンターの外売り場部門を切り出して独立。
外構工事のハウスメーカーさんの下請け業からこの事業がスタートしました。
私がこの家業に入った時にはそういった工事の下請けの仕事をしていました」。

お父様が新たな道を作られた。
「私の父親は比較的感度が高かったと思います。
CADを入れるのも地域で一番早かったらしいんですよ。
図面を引いてデザインして事業形態を変えていこうとか。
そのあたりで私もこの家業に常任する様になってきました。
若い力がどんどん入ってきまして今の形に徐々に近づいていきましたね」。
現在の鶴社長はどのようにして入社されたのでしょうか?
「そもそも僕は高校生の時まで父親が経営者ということを知らなかったんですよ。
大学も建築学科を選ばずにバイオテクノロジーなどの生物理工学部。
この仕事と全然違うことを選んでいました。
家業を継ぐという意識がなかったですね。
父親が経営者だっていうことを認識したのが大学生ぐらい。
それでも自分は継がないから関係ないよなと思っていたんですよ。
そんな時に父が病気で倒れました。
私が大学4年生の時でした。
家業をどうするかということを母親と相談しましたが、会社を畳める状況でもありませんで、大学を卒業してそのまま家業に入りました。
幸いにも父はその後、回復しましたが、この仕事をする運命だったのかなとも思いますね」。
入社された後はいかがでしたか?
「当時は社員5人くらい。
最初の頃は営業や設計、工事管理とかそんなに分かれていることもなかったですね。
営業は自分でして、現場にも足を運んで職人さんのお手伝いもして図面も描く。
入社後、しばらくそんな感じでやっていました。
そんな中、住宅産業のあり方に早い段階で違和感を持ったんです。
ハウスメーカーからご紹介されたデザインをお客様に提案する際、顧客が2人いるように感じました。
ハウスメーカーも顧客だし、実際のお客さんも顧客。
どちらを見て商売しているのかと思った時に、どうしてもハウスメーカーを見て商売しているように感じました。
理由はシンプルです。
仕事を紹介してくれるからです。
若かった頃の僕はその本質に疑問を抱いて、ハウスメーカーではなくお客さんを向いて商売した方が、お客さんのためになるのではないかと思い至りました。
そこから直接ユーザーに対しアプローチするビジネスモデルを作った方が良いのではないかと考えました。
その時は正義感のような思いからでしたが、今思えば業界のタブーに触れるようなことでしたね(笑)。
しかし、本質的にはこちらの方が正しいはずだと思いまして、一般ユーザーさんと直接契約できるようにビジネスモデルを変えていきました。
そうなると必要なスキルも変わってきます。
自分でプロモーションできなければいけないし、デザインもできて、契約もできなければいけません。
そうした過程から様々な事業が生まれ、今に至ります」。
具体的にはどんな展開がありましたか?
「インターネットでの家具の販売『DEPOS事業』です。
当時お金がなくて広告も打てなかったので、どうすれば一般の人と繋がれるのかを考えました。
父が創業してくれた会社には、バランスシートに乗っていない取引先がたくさんあることに気づきました。
それをインターネットに並べるだけならお金はかからないと考えたのが始まりでした。
そこから消費者に繋がり一般ユーザーにもだんだん認知されるようになり、リフォームの依頼も来るようになりました。
そうした流れからビジネスモデルが変わりました」。
流れだけ伺うとスムーズですが決して簡単なことではありませんよね。
「始まりのベースは純粋な疑問もありましたが、時代の流れも後押ししてくれたと思っています。
元々ハウスメーカーがインテリアのデザインや家具、カーテンなどを全て用意して販売していました。
しかし、街中にカーテン屋さんや家具屋さんがたくさんできてきました。
つまりお客さんの選択肢が広がったのです。
インターネットの力や情報発信が安価になったことなどから、中小企業にもチャンスが生まれてきました。
その流れに上手く乗れたのだと思います。
庭でも直接発注して良いんだという流れが出始めた時に、タイミング良く僕がそう思えたのが大きかったと思います」。
屋外で使える家具など多くの商品もお持ちです。
「海外にひとりで行って探してきたものもありました。
元々は取引先の商品をインターネットに並べていたんですが、価格比較サイトが登場しまして。
他社も同じ商品を掲載し、価格の安い方で買うという状況になりました。
このままではいけない、もっと本質は何かと考えた時に、屋外で過ごすライフスタイルの発信源はどこなのかと考えました。
それはヨーロッパだったのです。
そこでヨーロッパの展示会に行き、ひとりで体験しました。
そうすると日本にはない世界観や暮らし方があることに気づきました。
まずは暮らし方を表現するためにプロダクトを仕入れ輸入し、日本で販売すれば良いと考えたのが始まりです」。
『学生に教えたい"働きがいのある企業"大賞』大賞受賞、『はばたく中小企業・小規模事業者300社』にも選出されています。
「我々の従業員属性の調査をしていただいたりだとか、人事制度の取り組みだとかを伝えさせていただいたんですね。
我々の会社っていうのはいわゆる建設業とDEPOSという小売業。
実はこの両立は日本でうまくいってるところがなかなかない。
小売りで大きくなった会社がインテリアのリフォームを手掛けると多くは失敗する。
この原因を考えました。
そうすると、建設業と小売業はそもそも休む日が違う。
小売りは日曜日に営業しますが建設は休みます。
扱う単価が違うので評価の重みづけも違う。
様々な人事評価制度の課題があることに気づきました。
これを馴染むような形での制度設計を作っていきました。
そうするとその人事制度に若い世代が興味を持っていただきました。
当社は正社員の平均年齢が30.8歳です」。
どんな制度があるのでしょうか?
「『フリー休暇制度』を作っています。
休みを自分で選ぶことができます。
我々の会社っていうのは空間を作る会社です。
豊かな空間がもたらす提供価値を自分たちで体験してくることが非常に重要だと思います。
賃金をどんどん上げてゴールデンウィークやお盆に旅行に行かせてあげたらいいんだけども、中小企業なんで、ちょっと難しいなと。
だったら休みを自由に選べたらゴールデンウィークにハワイへ行くより、時期を1週間ずらして行ったら安く旅行できる。
最初は遊び心から始めました。
そういう文化を作ると、次に外国人の採用も上手くいきました。
グローバル人材も多く取り入れているところから、『学生に教えたい"働きがいのある企業"大賞』にも選出いただいたのだと思います」。
未来へのビジョンを聞かせてください。
「今後は日本の社会は人口も減っていきますし、遊休地もどんどん出てくるでしょう、これは残念ながら...。
こういった場や空間の使い方を提案する会社は世の中に必要だと思っています。
アメリカやヨーロッパを見るとランドスケープの会社は非常に成長していて街づくりを提案して、様々な施設を落とし込んでいっています。
日本はまだそういう仕組みがないんですね。
ここを担える企業として成長することが僕の経営者としての目標です。
これから出てくる社会課題に対してどうやって事業性を付けていって、経済の合理性を回していくのか。
そこを目指して経営者としては頑張っていきたいと思っております。
従業員のアイデアや作ってくれる経営企画の資料も素晴らしいです。
最後は僕が思いを伝えるだけですね」。
