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2026 
04 12
日曜日 

"やるか、やらないか" 地域の熱量と共に街づくり

先週に引き続きゲストは、エイチ・ツー・オーまち元気パートナーズ株式会社の代表取締役社長 杉本良平さんです。

今週は杉本さんご自身のキャリアのスタートから現在までを伺います。
「最初は当時の株式会社阪急百貨店に入社しました。
百貨店マンとして食品売り場に立って販売など荷物をひたすら運んでいる、最初の3〜4年はそういう仕事でした。
そこから百貨店の事業開発室へ。
西宮阪急の出店の計画や博多阪急の出店の計画など新規の取り組みをしていました。
ただ、自分でも意識してなかったのですが、既存の取り組みをちゃんと正確にやるということが得意ではないというか(笑)。
とにかく新しいことを突き進んで行くのが好きだというところがありました。
立ち上がったばかりのネットスーパーの担当として、2007年に株式会社阪急キッチンエールに出向しまして、そこからひたすらネットスーパーでデジタルとアナログの物流と格闘する毎日を11年間過ごしました」。

そこからまた変わった?
「イズミヤとエイチ・ツー・オー・リテイリングは経営統合しまして、イズミヤをスーパーマーケットとしてどうしていくかが経営課題になりました。
新しい視点が必要ということでスーパーマーケットの部門に出向することになります。
イズミヤの郊外の店舗は大阪で人口減少に悩まされているエリアに多くありました。
打開するには何か従来の商品揃えを考えるとか肉の鮮度を良くするとか野菜の鮮度を良くするということだけで、お店が良くなるという風に思えないところがありまして。
スーパーの中でお客さんを待っているだけでは街は元気にならない。
人の数が減っていっているので街を元気にする取り組みを我々がしないといけないんじゃないかと言うことを言い出しまして。
いわばイズミヤを公園みたいな形にして買い物以外のお客さんも来るような形に再編できないかなということを考えました。
会議でも"何をするんだ?""どうやって人集める?"と色々と押し問答があったんです。
それに対して"今はまだ見ぬ何かです"と答えていました。
会社のトップがそれを見て、"ちょっと何を言っているかよくわからないんだけど、とりあえずやってみろ"と背中を押してもらいました。
これがエイチ・ツー・オーリテイリングの素晴らしいところなんです。
そこで初めて行政の方とも話し合いをしながら、イズミヤの店舗をちょっと公共施設的な使い方ができるんじゃないかと話を進めていきました」。

結果として地域活性に。
「当時は自分が何をしているのかもよくわからない状況のままでした。
とりあえず走りながら考える。
河内長野市役所の方と話をしていると行政は行政で人口減少と高齢化に対して策を講じている。
じゃあイズミヤもそこに何か協力できる、一緒に盛り上がれることがないかというところは思いました。
その時はまだ自分が地域活性に加わることなどは分からなかったですね」。

『公園』がキー。
「実はイズミヤ河内長野店の4階を公園みたいな施設にするということで、行政に無料でお貸ししたんですよ。
社会福祉協議会さんとか、人が入るような施設に替えて。
それを見た不動産業の方が"杉本さんのやっている事って『逆Park-PFI』ですね"と、こう仰るんです。
寂れた公共施設に民間の力を使って活性化しようとしている『Park-PFI』。
私がやっていることは民間施設に公共の力を入れて活性化していると。
その時、初めて『Park-PFI』という言葉を知りました。
じゃあ、逆も出来たんだとしたら順目のほうも出来るんちゃうかなと(笑)。
よくわからない論理で勝手に出来ると思ったんです」。

事業は広がっています。
「実はイズミヤ河内長野店のこの取り組みをきっかけとして、今、全店で"街作りが店作り"というキーワードになりました。
元気をなくした商業、元気のなくなった公園を再生しました。
"次はどこの公園をやられるんですか?"と訊かれるんですけれど、私自身は同じことをやるのがあんまり好きではないというか、やっぱり新しいチャレンジをしたいので次は廃校、学校ですね。
さらに少し大きい使われなくなった公民館の再生みたいなことを今やっています。
実際、その廃校を活用したイベントを去年、池田市で行いました。
子供向けのイベントで地元企業20社が集まって子供向けのワークショップをする。
そのイベントを通して各企業の方々も廃校を活用した何かができるんじゃないか、というような機運が高まってきています。
いつものやりながら、走りながら考えるということで。
やはり我々だけでは廃校全部の使い方なんて見つけられないですし、各社さんも街づくりや地域貢献を考えていらっしゃいますが自分達だけではできない。
そこにエイチ・ツー・オー・リテイリングが旗を掲げることで、皆さんがそこに集まれるきっかけになっているのかなと思いますね"言い出しっぺ"がなかなかいないんです。
だから地域活性化のプロジェクトってなかなか動かない事がわかりましたので、もう、とことん言い出しっぺになってやろうと思っています(笑)」。

さらに手掛けられる事業が。
「『栄本町コミュニティセンター跡地周辺再整備及び利活用基本計画策定業務』です。
4階建ての大きい公民館なんですけども、これがもう使われなくなって2年ほど経っております。
ここをどうやって使っていくのかという事をいつものように地域の企業様とワークショップをしながら考えていきまして、基本計画を我々の方で策定し、池田市様の方に提出させて頂いております」。

杉本さんがプロジェクト進める上でどんなことを心がけておられますか?
「皆さん、何かプロジェクトをやる時に検討するのが"できるか、できないか"。
その2択で冷静に考えると全部"できない"になります。
"できるか、できないか"ではなくて、"やるか、やらないか"。
やればできる。
やっぱり地域の皆さんのやる気があるとか、行政の方々がやる気があるとかいうところがすごく大事です。
本当に課題として認識していて、自分たちが解決したいと思う気持ちがあれば基本的に何でもできると思っています。
人のやる気を見てやっていますね。
"この人たちとだったらできるだろう"と。
科学的なものの限界は超えることができないですよね。
ただ公民館の再生や法律、条例、公民館、人口減少の街とか全部人間が作ったもの。
人間が作ったものは人間の知恵で超えられるはずだと思ってやっています」。

未来のビジョンを聞かせてください。
「阪急沿線、北摂の街は我々の創業者である小林一三が100年前に街作りをしました。
小林一三のビジョンの100年間で街が豊かになりましたが、時間が経ってそのモデルがいよいよ持たなくなってきている。
小林一三が作った会社で、グループ企業で働いている我々としたら、やはり次の100年の街作りを本当に考えていきたいのです。
小林一三は電車を引いて、宝塚歌劇を作ってハードを整備して。
そこにソフトを入れて街を活性化していました。
作ってくれたハードは滅びないと思いますので、我々はそのハードに今までと違うソフトを吹き込んでいくことが出来ればと。
ひとりひとりは多分、小林一三みたいに偉大にはなれないので、みんなの知恵を合わせてオープンイノベーションで次の100年を達成できたら思います」。

竹原編集長の一言

強い熱量を持って取り組む人は成功が近づいてきます。
まさに"できるか、できないか"ではなくて、"やるか、やらないか" 。
走りながらやる杉本社長のこれからに期待したいですね。

竹原信夫プロフィール
日本一明るい経済新聞編集長

昭和23年10月29日生まれ大阪府出身
昭和46年3月 関西大学社会部マスコミ学科卒

大阪商工会議所会員紙「大商ニュース(日本一明るい企業情報)」編集協力。
平成22年7月から吉本お笑い総合研究所コンサルティングフェロー、NHKテレビ「おはよう関西」元気な中小企業コーナーに出演中。

松川浩子プロフィール
MBSアナウンサー

1977年3月30日生まれ 兵庫県出身聖心女子大 卒、1999年入社。
「ちちんぷいぷい」「せやねん」などの人気番組に出演した後、現在はテレビ番組「医のココロ」、ラジオでは「上泉雄一のええなぁ!」(水)にレギュラー出演中。
特技はダンス全般。6歳でクラシックバレエを習い始めたことをきっかけに、ジャズダンス、日本舞踊、ストリートダンスなどを体得。
ヨガインストラクター、アロマテラピスト、日本語教員など様々な資格を持つ一面も。

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