2018年

2月25日

時代とともに変化しながらも変わらないおもてなしの心

ゲストは『不死王閣』でおなじみ、株式会社伏尾の鮎茶屋の代表取締役社長の岡本厚さん、そして女将の岡本尚子さん。
先週は人気のプランなどを中心に伺いましたが、今週は宿の歴史を。
その前にご夫婦はどんな出逢いをされたのでしょう?
「主人とは中学、高校の同級生なんです。
知り合ってからは長いですね。
結婚するときも主人のお母さんを知っているので、女将はできないと思っていたんです。
結婚していきなり女将業というわけではなく、15年は専業主婦をしていて、40歳ぐらいから女将の仕事を始めました。
女将としての経験が浅いけれど、専業主婦をしていたという強みがあると思っています。
その主婦の目線や気持ちを持って仕事に向き合っています」と尚子さん。
謙遜されてますが、女将の尚子さんは、女性経営者の会の全国会長も務めたこともある方です。

さて、不死王閣の歴史ですが…。
「うちの社名は“伏尾の鮎茶屋”。
祖父がアユの養殖を始めたことに由来するんですね。
池でお客さんに釣っていただいて、それをお客様にお出しするのが商売の起源です。
祖父は農家の出だったんですが、鮎の養殖をはじめ、アイデアマンでした。
そして、俳人でもありました。
不死王閣から近い久安寺というお寺には句碑もあります」。

この印象的な宿名“不死王閣”ですが、どういった謂れがあるのでしょうか?
「父が5階建ての建物(現在は8階建)にしたんですが、屋号の“茶屋”という雰囲気と建物が釣り合わないということになりまして。
現在の地名は“伏尾”というのですが、その昔は“不死王村”と呼ばれていました。
久安寺に徳の高い和尚・賢実上人がいらっしゃって、時の皇后様のご懐妊の折りに安産を祈願されたそうなんです。
その甲斐あって元気な皇子様が誕生されて…というのが由来だそうです。
不死王つまり"死なない王様"とは縁起がいいし、地名にまつわるということで、不死王閣と名付けられました」。

平成10年に社長引き継ぎ
現在では館内の回収完了。
「父の代には東京オリンピックがありました。
高度成長期ですね。
この当時は全国の旅館が改修したところが多かったそうです。
そして、バブル時代。
この当時は設備投資をしなかったので、借金がなかったことが幸いでしたね」。

お父様から引き継いだり学んだりしたことは?
「意外と何も教えてくれなかったですね(笑)。
でも改修などにあたっては相談しました。
さすがにしっかりと見てくれていて、ストップがかかることもありました。
経営に関しては全国の旅館の青年部という組織がありまして、いろんな仲間や先輩からの情報をいただきました。
勉強させてもらいましたね」。

これから先のビジョンはいかがですか?
「いろんなプランをご提案させていただきたいですね。
大相撲の春場所の際は中川部屋が不死王閣の敷地内で、稽古場と宿舎を構えます。
朝稽古見学プランや特製ちゃんこプランも新たなプランです。
そして海外のお客様へ向けて。
ラグビーのワールカップやオリンピックなどスポーツイベントが増えます。
2025年には大阪万博の開催の可能性もあります。
サービス、質を上げ続けていかなければならないと思っています。
息子が今30歳で、大学を出てから一般企業やホテルで勉強させてもらいました。
私と早く交代して、時代の流れに乗っていきたいですね」。

お客様と時代のニーズに常に応えるべく、不死王閣は変化を続けます。

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≪ 宛先 ≫
※ メール :  akarui@mbs1179.com
※ FAX  : 06−6809−9090
※ ハガキ :  〒530-8304 MBSラジオ 「日本一明るい経済電波新聞」「 0泊2食プラン ご招待券 」係
*当選者の発表は商品の発送をもってかえさせて頂きます。

竹原編集長のひとこと

ご夫婦二人三脚で素晴らしいアイデアとおもてなしの心。
そして次世代への引き継ぎも準備されていますね。