2023年

1月22日

独自システムで実現する小ロット・低価格・短納期

今週のゲストは株式会社レスタスの代表取締役 大脇晋さん。
どんなお仕事をされているのか教えてください。
「年末に配る名前が入ったカレンダーやノベルティのタオルなど、オーダーメイド商品のECプラットホーム事業をしています。
名入れするもの以外販売していないですね。
一般的にカレンダーをオーダーしようと思ったら印刷会社さんにお願いしますよね。
そこで印刷会社さんの営業の方が来られます。
その方の移動時間や商談時間を含めると最小ロットは200〜300部となってくるわけです。
ただそこまでの量が必要なお客様は限られています。
実際は20〜30部でいいのに、200部からのオーダーとなってくるとこれは商談としてあわないですよね。
これをインターネット、ECサイトならできるんです。
電話でもオーダーはできるのですが、インターネットで非対面販売が特徴です。
北は北海道、南は沖縄までお客様がいらっしゃいます。
およそ1300種類ありまして、"選ぶのに迷いすぎる"という声もあったり(笑)」

流行はどんな商品ですか?
「卓上カレンダーが人気ですね。
壁掛けタイプのカレンダーだと壁に穴を開けますよね。
賃貸物件だとお引っ越しなどの時に現状回復が難しかったり...。
卓上タイプはひとりにひとつ、使い勝手がいいので年々シェアをのばしています。
日めくりタイプは壁に釘打ちしなければならないので減っていますね」。

やはりお仕事のメインはカレンダー?
「創業はカレンダーなんですが、一番多いのが『お名前シール』ですね。
カレンダーは10月以降年末の商品。
創業時1〜3月はとても暇だったんです。
この時、名入れできるものはないかと考えていたら、今から5〜6年前に『お名前シール』に出会いました。
お子さんの入学の時には大小に関係なく持ち物に名前を書くのですが、これがすごい数になります。
働いていらっしゃる親御さんは大変です。
サイズにあったシールをご用意しますし、水洗いするお弁当箱や水筒など水洗いしても大丈夫な加工もしています。
介護の現場でも使っていただいています」。

カレンダーからタオルなどのノベルティグッズに、お名前シール。
幅広く取り扱っておられます。
「個人のお客様と法人のお客様でいうと、売り上げのほとんどは法人のお客様です。
ノベルティのタオルやTシャツ、封筒、うちわ。
封筒はお安くて短納期で100部から発注いただけます。
会社も大きくなってくるとロゴや名前を印刷した封筒に。
ただ大きな印刷会社さんになるとロットが3000や5000。
私も創業時、封筒を他社さんにオーダーしましたが、なくなるのに5年かかりました(笑)。
うちでは全て小ロットですることで省スペース小ロット。
あらゆるものを小ロットで発注いただけます」。

なぜそこまで小ロットで安い値段が実現できるのでしょうか。
「多くのケースは版がなくても印刷できる方法を採用しています。
2部も100部も1000部も印刷コストはほぼ変わらないんです。
営業マンがすることや言語確認や修正などにかかるコストを極限まで下げています。
これを実現するのが我々の専用システムです。
受注から印刷、納品までの工程をシステム化しています。
原稿のやりとりなども全部DX化して、正確にスピーディーにしています」。

問題はなかったのでしょうか?
「大量の注文を正確にスピーディーに。
通常ならデータの確認があって修正があって...このやりとりが面倒。
情報の行き違いがあったり、電話で言った、言わない...。
メールでやるとわからなくなることも。
創業時は、売れるけどクレームも来る。
今はクレームがほとんどないですね。
おかげさまでリピート率も95%を超えています」。

コロナ禍はどう乗り越えてこられましたか?
「業績が沈みましたね。
イベントがなくなったのでノベルティグッズが売れませんでした。
それならば法人ではなく、個人だと舵を切りました。
しかし学校や個人になってくるとイラストレーター入稿ができない。
そこで生まれたのが『落書き入稿』。
A4に好きなようにタオルのイメージを描いていただいて、それをデザイン化しました。
そうすると学校や部活、PTA、サークル、学祭でお使いいただけて、タオルの売り上げはコロナ前の売り上げの4倍。
コロナ禍でも2年連続160%成長できました」。

すごいシステムですね。
「何でもかんでも自動化はできなくてデザインは人の手が入っています。
人の手、アイデアがあるとお客様に喜んでいただけます。
このあたりは頃合いです。
テンプレートも作っていましてイメージをお見せできるようにもしています。
作る側もイメージできて、発注する側もイメージできます。
タブレットがひとつあればオリジナル商品を作ることができます。
大量ではなく、必要な量を作ることができます。
これもSDGsですね」。

会社の歴史は次週に続く...。

竹原編集長のひとこと

徹底したコストダウンやそれを実現するシステム。
全てはお客様のためという強い思いが社長の言葉から伝わってきますね。