2023年

12月10日

和と洋を超えた愛されるお菓子作り

今週のゲストは株式会社向新の代表取締役 向井新将さん。
関西、南大阪に展開されています。
「大阪17店舗 和歌山に3店舗、合わせて20店舗あります。
明治は25年創業で主に和菓子屋から始まりまして、この10〜15年で『こがしバターケーキ』をはじめ、洋菓子系も増えてきまして、和菓子菓子屋と問わず、"お菓子屋"と位置付けております。
創業の地は泉佐野で、工場や本社は関空の対岸、橋を渡ってすぐのところにあります。
店舗の他にも空港や駅でも販売させていただいています」。

スタジオに『むか新』のお菓子が。
まずは『こがしバターケーキ』。
この5年でダントツの主力商品になりましたね。
私も洋菓子店に修行していたのでそういった影響もあります。
開発したのが80歳で今も元気に働いておられる先々代の工場長。
当時和菓子の職人さんでした。
生地の作り方が和菓子的なアプローチで、ミキサーで混ぜるのではなく練っている。
マドレーヌなどとは違う食感を出すことができています。
バターを凝縮して生地に練り込んであります。
ご家庭では電子レンジやオーブンで温めていただくと、バターの香りが立ち上がります」。

そして『元祖大阪みたらしだんご』。
「地元に関空ができるタイミングで元々あったものをブラッシュアップしたものです。
最初、みたらし団子は私の父が店先で焼いていたそうなんです。
食べる時に少し手が汚れたり、タレも余ったり。
それをどうにかできないかということで、団子の中にタレを入れる技術ができました。
作るのは機械なのですが、生地の硬さやタレの柔らかさなど難しいです」。

続いて『泉州たまねぎサブレ』。
「泉州地域はたまねぎの産地です。
地元の射手矢農園さんはものすごく甘いたまねぎを作っておられます。
収穫を自分でしに行ったのですが、"りんごやと思って食べてみ"と云われまして。
恐る恐るかじると本当にりんごかと思うぐらい、すごく甘いたまねぎだったんです。
目にも鼻にもツンとこない。
この甘いたまねぎを加工してクッキーに入れています。
実はたまねぎの味しかつけていないんですよ。
この射手矢さんのたまねぎでないとこの味は出ないです」。

地元の食材を使って商品作り。
「お菓子屋も世の中にたくさんあります。
大阪で商売をさせていただくにあたって地元と取り組んだり、地元の食材を使って、独自性を出していきたいと思っています。
『いろは蔵』という最中は泉佐野で獲れた餅米で最中の皮を作っています。
田植えから収穫まで私たち自らもお手伝いしました。
毎年、社員さん何人かと農業の大変さを味わいながら、商品作りをしています。
昔から愛されている『むらしぐれ』は創業時から作っていたものです。
"むらしぐれ本舗 むか新"と掲げていたぐらい大切なお菓子です。
小豆と米粉と砂糖しか使っていない素朴なお菓子。
昨今、和菓子離れではないですが、食べていたける機会をもっと増やすべく、カフェとコラボして"珈琲しぐれ"という商品を開発しました。
コーヒーの羊羹とむらしぐれをくっつけました。
生クリームをかけても美味しいんですよ」。

お店の中ではカフェを併設されているところも。
「和泉市に一番大きいお店があるんですが、20年が経ってお店もカフェも全面改装しまして『MUKASHINplus』となりました。
和菓子、洋菓子という区別をつけるのではなくて、最終的には"むか新"というスタイルを作りたいと思います」。

12月に入ってくるとさらにお忙しくなってくるのでは?
「クリスマスケーキの製造販売はやっていないんですが、シュトーレンは販売しています。
『こがしバターケーキ』を開発する時に手伝ってくださった、先々代の工場長の親友でオーストリアのマイスターに伝授してもらいました」。

会社の歴史は次週に続く...。

<プレゼント>
向井さんからリスナーのみなさまへプレゼントを頂いております。
「 こがしバターケーキ12個入 」を5人の方にプレゼント!
≪ 宛先 ≫
※ メール :  akarui@mbs1179.com
※ FAX  : 06−6809−9090
※ ハガキ :  〒530-8304 MBSラジオ 「日本一明るい経済電波新聞」
「  株式会社向新 プレゼント 」係
・当選者の方の発表は商品の発送をもってかえさせて頂きます。

竹原編集長のひとこと

ジャンルを超えたお菓子作り。
それもやはり伝統とアイデアがなせる技なんでしょうね。
こがしバターケーキ、美味しいです!