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上野誠の万葉歌ごよみ
毎週日曜日 朝 5:45〜6:05
上野誠(奈良大学文学部教授)
上田悦子(MBSアナウンサー)
★上田悦子アナウンサーブログ
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上野先生に聞いてみたい事、番組の感想など何でもお寄せください。番組で紹介させていただいた方には、番組特製ポーチをプレゼントします。
〒530-8304 毎日放送ラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」 |
★1999年〜2007年6月までのHP |
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◆9月のコラム |
2009年9月 1日 |
政権交代で大騒ぎとなった総選挙の翌日、通勤の途中で、お寺の大きなクスノキに、ふと目が止まりました。社会の出来事に「我関せず」と、ゆったり枝をのばす姿を見て、「人間の営みって、小さなことなんだなあ」という感覚に包まれました。こういう場合、「クスノキみたいに、もっと気持ちをゆったり構えて、物事を俯瞰すべし・・」と、悟りを開くべきなんでしょうが、そう簡単にはいきません。クスノキから視線を落とすと、自分と同じく、せかせかと忙しく歩く人たちでいっぱい。目先の事に、悩んだり、悲しんだり、喜んだり・・クスノキに比べて、落ち着かないこと、この上なしですが、皆、それなりに一生懸命、日々を送っているんだと思うと、私には「人間って愛しい存在だなあ」なんて思えてきます。単なる、自分への言い訳かもしれませんが。
でも、考えてみれば、万葉時代の人々も、日々の喜びや悲しみがあればこそ、歌にしてみよう、と思ったのではないでしょうか。そして、その内容に共感できるのは、1000年以上たっても、人の心の営みが変わらないからなのでしょう。そう思うと、万葉の人々にも、いっそう親近感が湧いてきます。あちらは、どう思っているか知りませんが。
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◆8月のコラム |
2009年8月 1日 |
自然の姿に、自分の心を重ね合わせてみてはどうかと、先月のコラムに書きましたが、この夏はどうも、そのような場合ではなさそうです。近畿では、梅雨明けが大幅にずれこみ、九州北部と山口では、豪雨で大勢の方が亡くなるなど、気象の状態が穏やかでありません。今後も、局地的な豪雨が起きる可能性は大きいらしく、被害に遭わないための備えが必要です。コンクリートばかりの都市部では、雨水が川に一気に流れ込むため、川の急な増水や氾濫が起きやすいとのこと。安易に川の様子を見に行ったりしないでください。また、山間部では、川の水が急に止まったり、崖から小石がコロコロ落ちてきたり、普段と違う場所から泥水が出ていたら要注意。土砂災害の前兆です。いずれにしても、各自治体で、緊急の情報がどう流されるか、確かめておいた方がいいでしょう。情報を早く入手して、早めに避難するのが基本。
今回は、防災のコラムみたいになってしまいましたが、自然とゆっくり対話できる日が早く戻ってきて欲しいものです。
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◆7月のコラム |
2009年7月 1日 |
梅雨が明けると、夏本番。外に出かける場面も多くなるでしょう。そんな時、遊びの合間にでも、ちょっと、そばの自然に目をやってみて下さい。例えば、海の小波や川の水面、道端の小さな花、虫の声、そして星空・・万葉歌には、こういった自然の姿に、自分を重ね合わせたものが数多く見受けられます。ストレスだらけの現代社会では、「そんな余裕もない。手っ取り早く発散したい」という声が聞こえてきそうですが、ちょっと深呼吸をして、自然と対話してみると、ふと生きるヒントや力をもらえるかもしれません。
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◆6月のコラム |
2009年6月 2日 |
5月は、新型インフルエンザで、外出するにもマスクがないと不安、家の中では、外で遊べない子ども達がイライラ・・と、いつもの春を楽しむ雰囲気では、ありませんでした。
さて、6月は衣替えで、気持ちも新たに出発したいものです。間もなく梅雨の時期ですが、万葉歌には、雨の風景を歌った作品も少なくありません。今月はそのいくつかをご紹介していきます。鬱陶しいと思いがちな雨模様を楽しむヒントにしてはいかがでしょう。
ただし!最近は、日本も熱帯と同じような気候になってきて、局地的な集中豪雨が起きやすいとのこと。自然災害には、くれぐれもお気をつけて。
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◆5月のコラム |
2009年5月 8日 |
木々の葉が色濃くなり、まさに風薫る季節となってきました。本来なら、旅に出るのに、いい時期のはずですが、新型インフルエンザの影響で、外出を控えているという方も少なくないのでは。今後、この新型インフルエンザがどういう広がりを見せるか分かりませんので、今は慎重すぎるくらいの方がいいのかもしれません。
外に出られなくても、考えを切り替えて、この際、他に楽しむ方法を見つけてみませんか。例えば、物理的な移動は無理でも、万葉歌で時間の旅をする手はあります。歌には、当時の夫婦像や、恋愛物語、仕事での単身赴任など、今と変わらない場面が多く描かれています。現代と比較しながら「当時の人はこういう行動に出るのか」とか「人って、どの時代も同じこと考えるんや」とか・・・映像を頭に浮かべながら、あれこれ思いをはせるのも、面白いですよ。番組スタッフの中には、地図を広げて、万葉歌に出てくる地名を追って楽しんでいる人もいます。色々ですね。
ちなみに、頭の中であれこれ映像を浮かべるのは、脳の老化防止にも役立つそうですから、一度挑戦してみてください。
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