第1548回「今年の暑さと新しい防災気象情報」
ゲスト:MBS気象予報士 前田智宏さん

気象庁は、最高気温が40℃以上の日の名称を、「酷暑日」と新たに決定しました。近年、40℃以上の著しい高温が毎年のように観測されていることを受けて、名称が検討されていました。これで、最高気温25℃以上は「夏日」、30℃以上は「真夏日」、35℃以上は「猛暑日」、40℃以上は「酷暑日」という名称で呼ばれることになります。
気象庁の予想によると、この夏(6月から8月)の平均気温は、全国的に平年よりも高くなる見通しです。MBS気象予報士の前田智宏さんは、「例年以上の熱中症対策が必要」と警鐘を鳴らします。
また、今月28日からは、「新しい防災気象情報」の運用が始まりました。警報や注意報などを「河川氾濫」「大雨」「土砂災害」「高潮」の4つの情報に分類して、レベル1からレベル5まで、5段階の警戒レベルがつきます。前田さんに、この夏の暑さと新しい防災気象情報について詳しく聞きます。

(番組内容は予告なく変更する場合があります)

第1547回「"楽しく学ぶ防災"に取り組む学生団体」
オンライン:防災普及学生団体「Genkai(玄海)」橋本玄さん

「防災訓練」と聞くと、堅苦しい、面倒くさい...などと感じる人もいるでしょう。そんなイメージを払拭し、防災をもっと楽しみ、好きになってもらおうと活動するのが、神奈川県の防災普及学生団体「Genkai(玄海)」です。5年前、中学3年生だった橋本玄さんが、学校の避難訓練に「これで命を守れるのか」と疑問を感じて立ち上げました。現在は高校生や大学生など90人のメンバーで、防災を楽しく学べるイベントを企画しています。
例えば、「防災運動会」では、障害物リレーの中に、消火器を使った射的ゲームや、担架による搬送など、防災の要素を取り入れています。ハザードマップを片手に町を歩いて危険箇所を探し出す「防災アドベンチャー」では、「木が倒れる危険がある」「壁が崩れるかも」など、発見できた危険の数で、ゲームのように点数を競います。
「楽しい訓練だからこそ、子どもたちの思い出に残り、家族と防災を話し合うきっかけになる」と言う橋本さんに、防災を楽しむためのアイデアを聞きます。

第1546回「避難所生活のTKB48」
オンライン:「避難所・避難生活学会」代表理事 水谷嘉浩さん

「避難所・避難生活学会」代表理事の水谷嘉浩さんは、国内外500か所以上の避難所を訪問してきました。日本の避難所は、地域によって設備や環境にバラつきがあると指摘します。
そこで、「避難所・避難生活学会」が提唱しているのが、「TKB48」=「トイレ・キッチン・ベッドを48時間以内に整える」という避難所の改善。日本と同じ災害大国・イタリアの取り組みです。イタリアでは、大規模災害が起こると、各地の備蓄拠点から、トイレ・ベッドは6時間以内、キッチンは12時間以内に届けると決めています。トイレはコンテナ型でシャワー完備、キッチンカーが発災当日から温かいパスタを提供します。さらに、冷暖房完備で簡易ベッドを設置したテントを各家族に提供するなど、日本の避難所とは大きく異なります。
イタリアでは、市町村でなく国の機関が避難所を運営するので、どこでも同じような支援が受けられるといいます。日本の避難所をどう改善していくか、水谷さんに話を聞きます。

↓エンディングでご紹介したイベントの詳細はコチラ↓
「tunagu2026~絆のハーモニー〜」
西村愛キャスターは、防災絵本読み聞かせ・司会で参加
https://www.shimatakada.com/live 
(シンガーソングライター 高田志麻さん ホームページ内)

第1545回「春に相次ぐ山林火災」
オンライン:日本大学 生物資源科学部 教授 串田圭司さん

先月22日に発生した岩手県大槌町の山林火災は、発生から11日目となる今月2日、延焼拡大の恐れがない「鎮圧」がようやく宣言されました。焼損面積は、約1633ヘクタールで、平成以降、国内最大規模となった去年の岩手県大船渡市の山林火災に次ぐ規模となりました。
山林火災のメカニズムに詳しい日本大学生物資源科学部の串田圭司教授は、「山林が乾燥している上に、強風が四方八方に吹いたことで延焼速度が速くなった」と、話します。また、今回は木の上部まで火が広がる「樹冠火(じゅかんか)」が発生し、通常の山林火災よりも風の影響を強く受け、急速に延焼した可能性も指摘します。
毎年、空気が乾燥する1月頃から春頃にかけて、全国的に相次ぐ山林火災。地球温暖化によって年々、その規模も大きくなる傾向があるそうです。番組ではその原因や予防策ついて、串田教授に詳しく聞きます。

第1544回「被災者の健康を守る"災害用トイレ"」
ゲスト:サンコー 土井誠司さん

地震や台風などの大きな災害が発生し、断水や停電になると、水洗トイレは使えなくなります。過去の災害でも、水が流せなくなった避難所のトイレは瞬く間に汚物であふれかえり、不衛生な状態が続きました。仮設トイレもすぐには設置されません。
「避難所のトイレ問題は、被災者の健康問題に直結する」と、株式会社サンコーの土井誠司さんは話します。和歌山に本社を置くサンコーは、災害用トイレを含む、生活用品の製造・販売を行っています。
避難所のトイレが汚いと、排せつを我慢しようと水分や食事を控え、それが原因で脱水症状を引き起こす危険もあります。また、トイレの衛生環境が悪化することで、感染症が広がることも懸念されます。番組では、災害用トイレの普及活動に取り組む土井さんに、災害時のトイレの備えについて聞きます。
 
株式会社サンコー
https://www.sanko-gp.co.jp/

第1543回「北海道・三陸沖後発地震注意情報とは」
オンライン:東北大学災害科学国際研究所 教授 今村文彦さん

20日午後4時52分ごろ、三陸沖を震源とするM7.7の地震があり、青森県で最大震度5強を記録。北海道と東北の太平洋側に津波警報が発表されて、約18万人に避難指示が出ました。
気象庁と内閣府は、巨大地震が発生する可能性が普段よりも高まっているとして、「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を発表しました。これは、日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震の想定震源域周辺で、M7.0以上の地震が起きた場合に発表されるもので、昨年12月以来、2度目です。後発地震で震度6弱以上の揺れ、もしくは3メートル以上の津波が想定されている182市町村が防災対応をとるべき地域とされ、住民は家具の固定や避難経路の確認など、日ごろの備えの再確認が求められます。事前に避難する必要はなく、通常の社会活動を続けながら対策をとるということですが、私たちはこれをどう受け止めればよいのでしょうか。
地震や津波のメカニズムと対策に詳しい東北大学災害科学国際研究所の今村文彦教授に、今回の地震の分析と特に注意すべきポイントについて聞きます。

第1542回「熊本地震10年【2】~益城町の語り部」
オンライン:語り部・NPO法人「益城だいすきプロジェクト・きままに」永田忠幸さん

10年前の2016年4月14日と、16日に発生した熊本地震。観測史上初めて、短時間のうちに最大震度7を2度記録しました。熊本県のほぼ中央北寄りに位置する益城町(ましきまち)では、町内のおよそ98%の家屋が被災するなど、大きな被害が発生しました。
益城町で農業を営んでいる永田忠幸さんの自宅は、1度目の前震には耐えたものの、2度目の本震で大きく傾き、全壊認定を受けました。地元消防団に所属していた永田さんは、地震発生直後から町の復旧・復興に携わり、2017年頃からボランティアとして、熊本地震の語り部を始めました。
現在は、NPO法人「益城だいすきプロジェクト・きままに」の一員として、主に修学旅行などで熊本を訪れる子どもたちに向けて、熊本地震の記憶と教訓を伝え続けています。長髪を後ろで束ねて口ひげを生やし着物姿で行う「語り」が人気の永田さんに、地震の経験と復興状況について話を聞きます。
 
↓エンディングでご紹介した本の詳細はコチラ↓
最強版プチプラ防災
https://www.fusosha.co.jp/books/detail/9784594102425

第1541回「熊本地震10年【1】~安心・安全な「車中泊避難」とは?」
オンライン:「Bosai Tech」代表取締役社長 大塚和典さん

今月14日で熊本地震の発生から10年を迎えます。熊本地震では、避難所に行かずに「車中泊」を選ぶ人が多く見られました。公園やスーパーの駐車場は車でいっぱいになり、益城町にある展示場「グランメッセ熊本」の駐車場には約2000台が並びました。避難所と異なり、車中泊では、どこに誰が避難しているか把握するのが難しく、救援物資も届けられません。狭い車中で寝泊まりすることで 「エコノミークラス症候群」による命の危険もあります。
国は2024年の防災基本計画に、やむを得ない事情で車中泊を選ぶ人への支援を盛り込みました。熊本市でも今月、新たなマニュアルを発表し、車中泊が可能な場所の指定・公開や、アプリを使った避難者の健康情報把握など、車中泊をなくすのではなく、安全に過ごせるよう支援する方向に方針転換しました。
番組では、熊本地震当時、市職員として避難所運営にあたり、退職後に車中泊避難の環境づくりを進める会社「Bosai Tech」を立ち上げた大塚和典さんに、安心・安全な車中泊について聞きます。

第1540回「新年度スタート! 一人暮らし防災」
オンライン:危機管理アドバイザー 国崎信江さん

新年度がスタートしました。就職や進学などで、この春から一人暮らしを始めた人も多いのではないでしょうか。一人暮らしだと、"収納スペースがない""食材を使い切れない"などの理由から、「その日に食べられるものを食べられる分だけ買う」という生活になりがちです。しかし、「在庫を持たない暮らしは災害時には弱い」と、危機管理アドバイザーの国崎信江さんは指摘します。
国崎さんは、レトルトカレーやパスタなど長期保存が可能で自分の好きな食べ物を普段からひとつ多めに買う「家庭内流通備蓄」を推奨しています。また、卓上のカセットコンロは、電気やガスが止まった場合にでも調理ができる優れものなので、引っ越しを機に備えるのもよいと言います。
一人暮らしの場合、トイレや浴室などへの閉じ込め対策も必要です。救助が来るまでに時間がかかると、夏場であれば熱中症、真冬であれば低体温症になる危険があります。「トイレや浴室には、防災用の笛や、防水対策をしたスマホを持ち込んでほしい」と国崎さんは話します。番組では、国崎さんに一人暮らしの防災術について聞きます。

第1539回「福祉避難所の課題」
ゲスト:福祉防災コミュニティ協会理事 湯井恵美子さん

災害が起きて避難する場合、障がい者とその家族にはさまざまな困難があります。福祉防災コミュニティ協会理事の湯井恵美子さんは、重度の知的障がいがある次男と暮らしています。言葉でのコミュニケーションができず、普段と違う場所や初めて出会う人も苦手で、一般の避難所で過ごすことは難しいと言います。
障がい者や高齢者、医療的ケアが必要な人たちを受け入れるのが「福祉避難所」です。特別養護老人ホーム、障がい者施設、特別支援学校などがその役割を担うことが多く、全国に2万6000か所以上あります。ただし、直接避難できる「一時避難所」ではなく、一般の避難所にいる人の中から特に支援が必要な人を移送する「二次避難所」として利用されるのが現状です。
高齢化社会でますます必要性が高まるものの、課題の多い福祉避難所。障がいのある当事者と家族は、「個別避難計画」を立てて、避難先とよく話し合っておくほうがよいと湯井さんは話します。福祉避難所の課題と、障がい者・高齢者の避難について、湯井さんに聞きます。